
以前からずっと気になっていた自由学園明日館に行って来たけど、あいにくの雨
こんなことなら、最初に約束していた先月に行っておけばよかった。天気予報って・・・
■自由学園明日館
帝国ホテル設計のため来日していたフランク・ロイド・ライトさんが建てた唯一の学校。
ロイドさんに詳しくはないけれども、サイモン&ガーファンクルの大好きな曲の歌詞に出てきて、
勝手に親近感を抱いていた建築家さん
♪So Long Frank Lloyd Wright/Simon and Garfunkel
親日家だったそうで嬉しい。
彼が日本で建てた建造物は、老朽化などのために、移築されたり、戦争・震災等で焼失したりして、
現存するものは数少なく、自由学園明日館はとても貴重。しかも池袋駅から近いしv
見学ツアーが14時~で、喫茶付見学を現地の受付で申し込み、
平日だし、それほどお客さんもいないのでは?と思っていたら、
見学ツアーには、私たちも含めて、十数人いてビックリ。


最初は、「婦人之友社展示室」から見学。

女性スタッフさんが、ジャーナリストだった羽仁吉一、もと子夫妻のこと、
ロイドさんのこと、館の説明を10分ほどしてから、コの字型の館内を順番に案内してくれた。
羽仁吉一、もと子夫妻の教育方針が反映された学園
3人の娘さんのうち、長女が通った学校は「詰め込み教育」で、夫妻はそれに疑問を持った。
次女は亡くなってしまい、三女が学校に通うことになり、より理想に近い形で学ばせたいと思い学校を設立。
最初は、26人ほどの生徒数も、次第に増え、最大300人ほどになったという/驚
そのため、食堂や教室は、ロイドさん帰国後、弟子の遠藤新さんが増築。
モダンなつくりではあるけれども、基本は木造で漆喰が塗られている。
●動態保存~使いながら保存する
生徒数の増加、建物の老朽化等のため、学校は東久留米市に移転。
(九州かと思ったら、西武池袋線で、これまた近い!
基本、学校は出入り自由ではないけれども、行事の際は入れて、
遠藤さんがロイド氏をリスペクトして建てたデザインが楽しめる
その後、女子だけでなく、男子も入学できるようになり、
今では幼稚園児から大学生までが学べるまでになった。
第二次世界大戦、東日本大震災などを経てなお残った建物ではあるが、
老朽化が進み、取り壊しが決定した際、市民の保存活動のおかげで
1997年(平成9)5月、国の重要文化財指定を受けた。
老朽化が進んだ1つの理由は、庭と教室の入り口が同じ高さであるため。
湿度が高い日本では、建物は一段高くして、床下に風を通すのが主流の時代、
バリアフリーは、当時珍しかったが、傷みが早い。
「使いながら保存する」という目的の「動態保存」ということで、
今では、公開講座ほか、講堂(工事中)ではコンサート、食堂では結婚式の披露宴などが行われている。
(一緒に言ったNさんは、ボイトレの発表会で講堂に入ったことがあるそう
修理・増築の際の基準の年を決める必要があり、1927年に建てられた講堂に合わせている。
踊り場
廊下は大谷石を使い、床材も昔のままの所と、15年前、遠藤さん、生徒さんらによる修復の所とが
新旧混在して一緒に見れるのも魅力の1つ。
夫妻の意向で、用務員さんを置かず、生徒さんが床掃除なども行った。
開校当時は昼間の利用だけのために建てたので、照明代わりに外光を取り込む工夫があちこちにあって、窓や天井のデザインもステキ。
食堂

写真がことごとく逆光気味になってしまって残念
“子どもたちには、冷たいお弁当ではなく、温かい食事をさせたい”という夫妻の意向から、
食堂の下に台所があったが、今は老朽化したためと、披露宴の食事を用意するには狭すぎるため、
下は空調設備などにして、台所は新たに増設した。(非公開)
当時の写真と見比べると、当時は先がバルコニーになっていて開放的だったけれども、
生徒数が増えて、教室を増やすなど変えられた。
「六角椅子」
資金も少なく、角材を安く仕入れ、それをつなぎあわせたため、
テーブルにも、椅子にも隙間があり、当時としては斬新なデザイン。
みんな説明を聞きながら座ってみたら、木造りはぬくもりがあるし、
朱色のワンポイントが効いてて、デザイン的にもすごく可愛い。
照明のデザインも、天井の三角部分と同じ角度で設置されている。
暖炉は、隣りのラウンジホールと背中合わせになっている。
ラウンジホール

以前は礼拝堂として使用。ここの窓が一番の見所。
縦長のモダンなデザインで、当時は縦にちゃんと開いたが、今では開くのは両端のみ。
ロイド氏はステンドグラスが好きで、ここもそうしたかったみたいだけど、
家族が住むような開放感を優先して外が見えるようにした。
椅子もオリジナルの六角椅子。

これは、誰がデザインして作ったのか記録がないが、
ロイド氏デザインの「ピーコックチェア」に似ているため、本人か、遠藤氏によるものではと言われる。
「修理工事で発見された壁画」

創立10周年の修繕の際、漆喰の中から絵が出てきて驚いたそう。
当時の生徒さんが描いた「旧約聖書出エジプト記」。

「暖炉」

ロイド氏は“暖炉は人が集まる場所”と重視していたが、重要文化財指定建造物は「火気厳禁」
でも、消防署の方が来た際「これは使わないんですか?」という話になって、交渉の末、
11~2月の冬の間、毎月、第三金曜日の「夜間見学日」(18~21時)のみ火をつける。
「その時は、空調を消して、火の温もり(けっこう激しいらしい)を感じてみてください
」て、見てみたいなあ。
記念室

最初の入学式が行われた場所。黒板が正面に残っている。
講堂
耐震補強工事のため一時休館中。開放されるのは来年8月以降の予定。
ラウンジホールでお茶


私はアイスティーとチョコレートケーキ、Nさんはクッキーとホットティーを頼んでひと休み。
木造りのテーブルと椅子、窓からは鮮やかな芝生と巨樹が見えてホッとする。
JMショップ

卒業生の研究のため、さまざまな商品が売られている。
とってもカラフルなトートバッグや、子ども向けのオモチャ、衣服、
マステなどの雑貨類から、六角椅子まで売られてた!
公開講座

教室は今でも使われていて、「テンペラ画」を本格的に習っている人たちや、
なにかの講義を受ける人たちが大勢いたので、教室内の見学はなし。

■池袋南口公園

キレイになったから、ついでに見に行ったら、以前は木がたくさんあって、
ノラにゃんこらがたくさん住んでいたらしいんだけど、こんなに広々としちゃったらもう住めないね・・・
奥に一段上がったステージがあったから、フリーライヴとか出来そう。
お店は1件だけで、バーガー系な感じ。
■豊島区役所屋上庭園
長野の友だちがここに行ったと聞いて、私も行こうと思って、間違えて西武デパートの屋上庭園に行っちゃったんだよねw
その時も寒くて閑散としていたけど、こっちは、なんと「荒天のため中止」
この小雨程度で?
10階へのエレベータはボタンも押せないし、9階からの階段もないから、チラ見も出来なかった。
また出直すしかありません。残念。
●È PRONTO

昼にシリアルしか食べなかったからお腹が空いてしまい、ここでエビとアボカドのジェノベーゼパスタをいただいたv
ジェノベーゼけっこう好きなんだけど、なかなか巡り合わない。
昔、派遣先で通った吉祥寺のジェノベーゼの味が忘れられないんだよね。もうお店自体ないんだけど
さすがの晴れ女のNさんも勝てなかった梅雨シーズン
でも、自由学園明日館は本当にステキ空間で、ロイド氏の美意識、
羽仁吉一、もと子夫妻の家庭的な教育理念に触れることが出来て、有意義な町歩きでした~♪
また機会があれば、庭園&公園もリベンジしましょう!
追。
ステキカードを拾ってきたv


こんなことなら、最初に約束していた先月に行っておけばよかった。天気予報って・・・

■自由学園明日館
帝国ホテル設計のため来日していたフランク・ロイド・ライトさんが建てた唯一の学校。
ロイドさんに詳しくはないけれども、サイモン&ガーファンクルの大好きな曲の歌詞に出てきて、
勝手に親近感を抱いていた建築家さん

♪So Long Frank Lloyd Wright/Simon and Garfunkel
親日家だったそうで嬉しい。
彼が日本で建てた建造物は、老朽化などのために、移築されたり、戦争・震災等で焼失したりして、
現存するものは数少なく、自由学園明日館はとても貴重。しかも池袋駅から近いしv
見学ツアーが14時~で、喫茶付見学を現地の受付で申し込み、
平日だし、それほどお客さんもいないのでは?と思っていたら、
見学ツアーには、私たちも含めて、十数人いてビックリ。


最初は、「婦人之友社展示室」から見学。

女性スタッフさんが、ジャーナリストだった羽仁吉一、もと子夫妻のこと、
ロイドさんのこと、館の説明を10分ほどしてから、コの字型の館内を順番に案内してくれた。

3人の娘さんのうち、長女が通った学校は「詰め込み教育」で、夫妻はそれに疑問を持った。
次女は亡くなってしまい、三女が学校に通うことになり、より理想に近い形で学ばせたいと思い学校を設立。
最初は、26人ほどの生徒数も、次第に増え、最大300人ほどになったという/驚
そのため、食堂や教室は、ロイドさん帰国後、弟子の遠藤新さんが増築。
モダンなつくりではあるけれども、基本は木造で漆喰が塗られている。
●動態保存~使いながら保存する
生徒数の増加、建物の老朽化等のため、学校は東久留米市に移転。
(九州かと思ったら、西武池袋線で、これまた近い!
基本、学校は出入り自由ではないけれども、行事の際は入れて、
遠藤さんがロイド氏をリスペクトして建てたデザインが楽しめる
その後、女子だけでなく、男子も入学できるようになり、
今では幼稚園児から大学生までが学べるまでになった。
第二次世界大戦、東日本大震災などを経てなお残った建物ではあるが、
老朽化が進み、取り壊しが決定した際、市民の保存活動のおかげで
1997年(平成9)5月、国の重要文化財指定を受けた。
老朽化が進んだ1つの理由は、庭と教室の入り口が同じ高さであるため。
湿度が高い日本では、建物は一段高くして、床下に風を通すのが主流の時代、
バリアフリーは、当時珍しかったが、傷みが早い。
「使いながら保存する」という目的の「動態保存」ということで、
今では、公開講座ほか、講堂(工事中)ではコンサート、食堂では結婚式の披露宴などが行われている。
(一緒に言ったNさんは、ボイトレの発表会で講堂に入ったことがあるそう
修理・増築の際の基準の年を決める必要があり、1927年に建てられた講堂に合わせている。

廊下は大谷石を使い、床材も昔のままの所と、15年前、遠藤さん、生徒さんらによる修復の所とが
新旧混在して一緒に見れるのも魅力の1つ。
夫妻の意向で、用務員さんを置かず、生徒さんが床掃除なども行った。
開校当時は昼間の利用だけのために建てたので、照明代わりに外光を取り込む工夫があちこちにあって、窓や天井のデザインもステキ。


写真がことごとく逆光気味になってしまって残念
“子どもたちには、冷たいお弁当ではなく、温かい食事をさせたい”という夫妻の意向から、
食堂の下に台所があったが、今は老朽化したためと、披露宴の食事を用意するには狭すぎるため、
下は空調設備などにして、台所は新たに増設した。(非公開)
当時の写真と見比べると、当時は先がバルコニーになっていて開放的だったけれども、
生徒数が増えて、教室を増やすなど変えられた。
「六角椅子」
資金も少なく、角材を安く仕入れ、それをつなぎあわせたため、
テーブルにも、椅子にも隙間があり、当時としては斬新なデザイン。
みんな説明を聞きながら座ってみたら、木造りはぬくもりがあるし、
朱色のワンポイントが効いてて、デザイン的にもすごく可愛い。
照明のデザインも、天井の三角部分と同じ角度で設置されている。
暖炉は、隣りのラウンジホールと背中合わせになっている。


以前は礼拝堂として使用。ここの窓が一番の見所。
縦長のモダンなデザインで、当時は縦にちゃんと開いたが、今では開くのは両端のみ。
ロイド氏はステンドグラスが好きで、ここもそうしたかったみたいだけど、
家族が住むような開放感を優先して外が見えるようにした。
椅子もオリジナルの六角椅子。

これは、誰がデザインして作ったのか記録がないが、
ロイド氏デザインの「ピーコックチェア」に似ているため、本人か、遠藤氏によるものではと言われる。
「修理工事で発見された壁画」

創立10周年の修繕の際、漆喰の中から絵が出てきて驚いたそう。
当時の生徒さんが描いた「旧約聖書出エジプト記」。

「暖炉」

ロイド氏は“暖炉は人が集まる場所”と重視していたが、重要文化財指定建造物は「火気厳禁」

でも、消防署の方が来た際「これは使わないんですか?」という話になって、交渉の末、
11~2月の冬の間、毎月、第三金曜日の「夜間見学日」(18~21時)のみ火をつける。
「その時は、空調を消して、火の温もり(けっこう激しいらしい)を感じてみてください



最初の入学式が行われた場所。黒板が正面に残っている。

耐震補強工事のため一時休館中。開放されるのは来年8月以降の予定。




私はアイスティーとチョコレートケーキ、Nさんはクッキーとホットティーを頼んでひと休み。
木造りのテーブルと椅子、窓からは鮮やかな芝生と巨樹が見えてホッとする。


卒業生の研究のため、さまざまな商品が売られている。
とってもカラフルなトートバッグや、子ども向けのオモチャ、衣服、
マステなどの雑貨類から、六角椅子まで売られてた!


教室は今でも使われていて、「テンペラ画」を本格的に習っている人たちや、
なにかの講義を受ける人たちが大勢いたので、教室内の見学はなし。

■池袋南口公園

キレイになったから、ついでに見に行ったら、以前は木がたくさんあって、
ノラにゃんこらがたくさん住んでいたらしいんだけど、こんなに広々としちゃったらもう住めないね・・・
奥に一段上がったステージがあったから、フリーライヴとか出来そう。
お店は1件だけで、バーガー系な感じ。
■豊島区役所屋上庭園
長野の友だちがここに行ったと聞いて、私も行こうと思って、間違えて西武デパートの屋上庭園に行っちゃったんだよねw
その時も寒くて閑散としていたけど、こっちは、なんと「荒天のため中止」

この小雨程度で?
10階へのエレベータはボタンも押せないし、9階からの階段もないから、チラ見も出来なかった。
また出直すしかありません。残念。
●È PRONTO

昼にシリアルしか食べなかったからお腹が空いてしまい、ここでエビとアボカドのジェノベーゼパスタをいただいたv
ジェノベーゼけっこう好きなんだけど、なかなか巡り合わない。
昔、派遣先で通った吉祥寺のジェノベーゼの味が忘れられないんだよね。もうお店自体ないんだけど

さすがの晴れ女のNさんも勝てなかった梅雨シーズン

でも、自由学園明日館は本当にステキ空間で、ロイド氏の美意識、
羽仁吉一、もと子夫妻の家庭的な教育理念に触れることが出来て、有意義な町歩きでした~♪
また機会があれば、庭園&公園もリベンジしましょう!
追。
ステキカードを拾ってきたv
