メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

notes and movies(1992.9~ part4)

2012-11-04 12:17:34 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part3からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『アッシャー家の惨劇』(1960)
原作:『アッシャー家の崩壊』エドガー・アラン・ポー
監督:ロジャー・コーマン 出演:ヴィンセント・プライス ほか
この映画の教訓としては、やっぱり環境のいい場所に住もう!
湿地帯にドデカイ屋敷を建てたばっかりにおーーーきなヒビ割れが入って
崩れかけているのに修繕もしないで放っておいた一族の怠惰さにも呆れる・・・
精神薄弱な気質は遺伝するという話は聞いたことがあるけれど、
悪心がそのまま伝承されるなんてやっぱり信じられない。
それに、狂った家族をわざわざ特大サイズの絵にして飾る必要もなかろうに。
ひょっとしてあの兄貴は単に館オタクだったのかも。


『珍説世界史PART1』(1981)
監督・出演:メル・ブルックス 出演:ドム・デルイーズ ほか
こんな陽気で芸達者な俳優兼コメディアン兼監督がいたらさぞ楽しかろうと思うけど、
バカバカしいストーリーでも撮影現場じゃ緻密に打ち合わせてたりするのかと思うと余計笑える
こんな具合に歴史を学べばもっと楽しく、記憶にもシッカリ残るかも?
とくに宗教裁判の模様をハリウッド・ミュージカル風にしたり、
ユダヤ人差別のギャグ等、かなりキツイんじゃないかというものばかり。
イエスの最後の晩餐のシーンじゃジョン・ハートまで特別出演してて、
あの人もおかしな作品をたまに選んだりするから面白いよね。

(メル・ブルックス作品も漁って観たなあ!w


『氷の微笑』(1992)
監督:ポール・バーホーベン 出演:シャロン・ストーン、マイケル・ダグラス ほか
さて今年最後の超話題作。危険な女流作家と危険な刑事、そして大勢の死で覆われたラヴサスペンス。
ダグラスって危険な女に手を出しては痛い目に遭う役が板についちゃったみたいね。
ま、共演する女優がみんなイイ女で、キャサリン・ターナー、グレン・クローズ、そして今回のストーン。
みな大女優になっていった割に、ダグラスのほうはあまり進展なしって感じ。

レズビアンに殺人、カーチェイスに過激な性描写、ヒットにつながる要素は全て揃ってるし、
真犯人が誰なのかが謎のままなのがニクイ(2でも作る気かしら?まさか!
でも、寝るたびにアイスピックで刺されるんじゃないかと思うんじゃ、ゆっくり寝てもいられない。
登場人物が皆キャサリンがどんなに危ないか、盛り立ててゆく感じ。

私が一番恐かったのは、個人情報が過去のプライベートにいたるまで他人にたやすく漏れてしまうこと。
「金を出せば、情報が手に入るのよ」さすが時代をよく反映してる。
これからの犯罪も、それを防ぐ手立てもすべて、情報をいかに早く多く
手に入れられるかにかかっているといっても過言じゃない。


『RED FOX 二重誘拐』
出演:ジョン・ハートジェーン・バーキン ほか
なんといっても演技派俳優ジョンとバーキンの顔合わせが豪華!
ジョンは久々にクセのない渋い役を演じている。
革命家の言動や考え方がひと通り描かれていると同時に
青年が改めて政治や人命、愛について真剣に考えさせられる様子が描かれている。
ルイ演じるフランス人俳優の複雑な心境を演じた演技も見どころの一つ。


『マイ・ビューティフル・ランドレット』(1985)

監督:スティーブン・フリアーズ 出演:ダニエル・デュ・ルイス、ゴードン・ウォーネック ほか
とにかく作品全体がセクシー。
それもこの魅力的な2人の若手俳優の演技によるんだけど。
社会的・民族的な階級の差やそこからくる差別、仕事がない政情、移民の地位等々を
よく理解していなければ、単なるホモセクシュアルに目がいってしまう。

ピュアで楽天的に見えて結構商売の腕と度胸のあるパキスタン人と
デュ・ルイス演じるジミー・ディーンにも似た、危険さと純粋なシャイさが同居した繊細な魅力、
そして2人の青年の間の、理由やいい訳もないただ素直な愛情の行き来を味わうだけでも満足できる。

(これも何度も見返したドキドキする映画
 「いつでも待つ価値のある奴なんだ」とかゆうセリフが好きだった。


『ドラキュラ』(1992)(劇場にて
 
監督:フランシス・フォード・コッポラ 出演:ゲイリー・オールドマン、ウィノナ・ライダー ほか
パーフェクトな出来上がり!キャスティングから演出、映像美、ストーリー展開、
スタッフ、それに日本人女性デザイナーによる凝った衣装から舞台美術に至るまで。
新年早々、劇場でこれだけ満足のいく映画を観れたのは至福の喜び。
コッポラによくぞ産み出してくれたの感謝感激。

代々伝わるドラキュラ伝説の歴史と、ドラキュラ映画に受け継がれるおどろおどろしい恐怖、
壮大な愛の物語り、そしてそれを映像化する現代の特撮技術!
青い炎やのびてゆく手の影、コマ落としの複雑な画面構成等、
まったく新しく、かつ伝統にのっとったドラキュラ映画。

オールドマンのデ・ニーロに勝る七変化の演技力と、若手女優とは思えないほど清純な中にも
熱く燃える永遠の愛を演じきったウィノナは、アンソニー・ホプキンスをも曇らせる。
これからもますます成長する期待がもてる男女2人の役者が精魂こめて演じた永遠の真の愛の物語り。
今作がオスカーをとり損ねたら、一体他にどんな作品が認められるだろうか!?


『ヘザース ヴェロニカの熱い日』(1989)
監督:マイケル・レーマン 出演:ウィノナ・ライダー、クリスチャン・スレーター ほか
学園ものにしては異色極まるブラックユーモアたっぷりな作品。
「いろんなタイプの人間がみんな幸せに暮らせるのは天国だけだ」
子どものペット化から始まって親子の断絶、ハイスクールライフの一見華やかで
平和そうな中にある嘘が次々と描かれている。

「学校爆破も社会のせいになるさ。学園が狂った社会そのものなんだ」
学校もここまでくれば危ないどころじゃない!
ウィノナのアウトサイダーなファッションも見どころ。
ハードロック風の♪ケセラ・セラ のテーマソングが不気味。


『狂気の愛』(1985)
監督:アンジェイ・ズラウスキ 出演:ソフィー・マルソー ほか
まったくフランス映画はセリフを追うだけでもひと苦労。
映画自体流れてとどまらない詩の川のようで、役者も一時も休んでいない。
ハイテンポなエネルギーの塊。
唯一救いなのは、ソフィーの大人びた魅力にショートボブが完璧似合っていること。
やっぱり結局は誰も愛されず、誰かが死ぬワケね。フランス映画は。


『EVER SMILE NEW JERSEY』(1989)
監督:カルロス・ソリン 出演:ダニエル・ディ・ルイス ほか
虫歯退治に燃える巡回歯科医と、途中からアシスタントとして加わった女の子の話。
神は人間に完璧な歯を造ってくださったか?
そんな疑問まで出てくるほど虫歯の歴史は深く、まさに国境のない悪者だ。
全世界の歯科医が彼ほど誠実で意欲的、無欲でかつハンサムなら申し分ないのにね。
でも、元の組織を離れて個人の力量にのみ責任がかかる仕事って、本人の努力も空しく、
相互の連絡もつかないまま何年か後に元組織は空中分解してるってトラブルはよくあるパターン。


『ラスト・ショー』(1971)

監督:ピーター・ボグダノビッチ 出演:ジェフ・ブリッジス、シビル・シェパード ほか
「なにかやってみることだ。なにもせずに年老いることこそ怖ろしいよ」
人生における最初の転換期ともいえる高校卒業。
仲が良かった友も別々の道を選び、時の流れるままみんな変わってゆく。
そんな様子をひと昔前の小さな田舎町テキサスを舞台に叙情性豊かに描いていく。
唯一モノクロなのが惜しい。シビルの初々しい魅力がたっぷり味わえる。
ちょっとライアン・オニールに似てるティモシーのボウっとした雰囲気が現実味があってイイ。
古いポピュラーミュージックがずっと流れていて、時代が感じられる


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2 コメント

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こんにちは (みんみ)
2012-11-21 12:21:53
楽天市場でお買い物をする為に商品の中身を確認していたら、ちょっと気になる情報が載っていましたので立ち寄らせていただきました。
ウィノナ・ライダー出演のスキャナー・ダークリー ブルーレイが30%OFFです。
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お立ち寄りありがとうございます! (monty)
2012-11-21 16:33:50
>みんみさま

ウチはブルーレイは観れません。残念。
ウィノナは実力のある女優さんだから
もっと活躍が望まれます。
また遊びに来てくださいませ~!
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