『田代島猫景色 のびやかに生きる猫たちの姿』

■『田代島猫景色　のびやかに生きる猫たちの姿』（TOKIMEKIパブリッシング）
田中良直／写真

田代島は住民100人足らずの限界集落。若い漁師が二人ほどと、
民宿をやっている脱サラ夫婦以外はみな高齢者だが、その高齢者たちが元気
80過ぎてもなお毎日漁に行ってたくさんの魚をとり、牡蠣を養殖している。
そうした住民に寄り添って逞しく生きる猫たちの姿の
可愛いだけじゃない雄々しいさまざまな表情がカメラにおさめられている


ボス猫ヒメは、漁師のもとに集まるネコたちに先に食事をさせる。
群れの猫たちが食べ終わるまでは、そばで見守りながらじっと待っている。
猫のボスのほうがヒトよりずっとできているな。


田代島では、大事に崇められているわけではなく、愛玩動物として飼われているわけでもない。
島の生活の一部として自然に居場所を認めている。だから猫たちはみな生き生きしている。
猫がのびのびと生きることのできる島。

著者の田中さんは、以前、愛猫が闘病の末亡くなったことでペットロスを経験し、
「猫たちが猫らしく生きている姿を写真に表現していく」
ことをモットーに撮っているとのこと。


こうして見てみるとシッポが短い種類が多いね。
デッカイ魚を口いっぱいにくわえている姿は野生的でカッコいい！
ほんとうは、去勢などしなくても、ヒトも他の生物も一緒に暮らせる環境がいいんだ。
いつからイヌ、ネコは不潔だ、危険だ、イタズラをして困ると殺すようなココロになってしまったんだろう？
みんなで同じ土地を分け合って生きているのに。

震災の後、田代島のたくさんの猫たちがどうなったのか心配して、
その後のニュースで無事だってことは聞いたけど、
やっぱり気になるな・・・