語る、シェフ

小さなレストランのオーナーが、日々の出来事を語ります。

  新鮮な毎日

2009-06-22 02:06:14 | シェフが店を持つまで
僕は下北沢から、新宿に出て、中央線で東京駅まで通う事にした。
渋谷に出て、山手線も考えたけど、小田急線と中央線の方が好きだったので、そうしたのだ。
僕たちの仕事は、普通の会社より1時間ぐらい遅いので、電車はあまり混まないので助かる。

椿山荘に着くと、もう既に社員の人たちが来ている。
僕は、すれ違う社員の人たちに「おはようございます!!」と元気に挨拶しながら店へと向かう。

この仕事は、基本的に調理場のスタッフの方が朝は早い。
その代わり、帰りはホールより早いのが普通だ。
まあ、小さい店はそんな事も無いかな!?

店に着くと、板前さんたちに挨拶して、椿山荘の事務所にレジのつり銭を取りに行く。

また脇道にそれるけど、つり銭ってすごいですよね。
だって、大した売り上げの無い店だって、4~5万円用意しないと商売できないじゃないですか。
でもそのお金は、絶対使えないお金な訳ですよね。
そして、商売している限り必要な訳ですよ。
もし、もしもですよ、お客様が絶対ピッタリ払ってくれたら、つり銭ぶん使えるわけじゃないですか。
スーパーなんて、きっとつり銭だけですごい金額だと思いますよ。

と、まあそんな訳で、事務所で僕の相手をしてくれるのは、事務の女性2人・・・。
1人は、まあベテラン・・・と言っても僕より若かったかな?を、「Kさん」としよう。
もう1人の、まだ新人って感じの女性を、「Sさん」とする。
もちろん、他にも男性の偉い人が何人かいたけど、僕たちの面倒を直接は見ない。

とにかくKさんは、厳しかった。
僕ははっきり言って、以前勤めていたスカラで、
伝票書いてレジ締めはしたけど、そんなに大した金額じゃなかったし、
「経理」として、お金を扱ったことが無かったので、「経理」の常識なんて、全く知らなかった。
しかも、消費税が始まったばかりというすごいときだったし、
「特別地方消費税」や、「内税、外税」なんてものもあったので、それはそれは複雑だった。
 
  

伝票などをまとめるホチキスの止める位置から、領収書の書き方、なぜ、そうしなければいけないのか・・など。
僕は、怒られるたびに、あやまり、とことん質問して、教えてもらった。
夢の中でも、よく怒られたものだ。
Kさんにそのことを言うと、「私ってそんなに怖いかしら?」と笑っていた。
最初は、本当にバカにするように、事務所に響き渡るような大きな声で、僕の失敗を、
「信じられな~い、なに、この書き方?」と、言っていたのに、
僕が、あまりにもしつこく質問するもんだから、この頃には、逆に積極的に教えてくれるようになった。
今でも僕の「経理」の基本は、彼女から教わったものだ。(まあ、店の日常的な事ぐらいだけど・・・)
もちろん、とても感謝している。今頃、どうしているのかな~?

そんな訳で、事務所の人たちとは結構仲良くなる事が出来た。
僕は、直営店の人たちにも、積極的に話しかけていったが・・・。

    それでは、また。

   
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