ボクは雑草です

シフトクリエイティブ社長のブログです。

東京オリンピックエンブレム

2016-04-27 23:27:31 | 報道/ニュース
なんでこんなことで大騒ぎになるのか。それは最初に決まったデザインが盗作ではと指摘されたことが発端でした。ところが問題はさらに大きくなり、デザイナーが最初からつるんで密室で決めていたのではないか、いわゆる御用デザイナーではないかと揶揄(やゆ)され、そのデザイナーのほかの作品を調べてみると盗作が次々と判明し信頼は失墜しました。結果こんなデザイナーの作品では東京オリンピックの顔にはできないと、白紙撤回となり、すでに作られていたポスターやらグッズがすべて廃棄されました。ここまでの費用が1億8000万円とも言われています。そしてやり直し、ふりだしから公募した結果、昨日新しいエンブレムが決まりました。数万点の応募作品の中から4点を選んでの会議でしたが、この4点を見ればやる前から答えは決まっていました。つまり4点のうち1点だけは異質なもので後はほとんど同じものだったからです。これを決めるまでに新たにかかった費用がこれまた8000万円。いったいエンブレムひとつにいくらお金をかければ気がすむのでしょう。
エンブレムなんて元々あればいいぐらいのもので、日の丸かさくらの花びらがで~んとあってTOKYO2020があれば十分です。1億円もかけでデザインするものではありません。これがエンブレムとなれば、そうかと思うだけです。せめて公募で集まった4万点を超える作品をインターネットで公開すればまだ国民参加になったのに、再び国民不在の決定となりました。まだ国立競技場の問題もあります。これまた白紙撤回でやり直していますが、今度は決まった設計案に聖火台を置く場所がありません。まさに天を仰ぐお粗末模様でした。
間もなくリオでオリンピックが始まります。ブラジルにはサッカーワールドカップの苦い経験があります。反対のデモが吹き荒れたのです。お金の無駄遣いと汚職に対するものでした。そして再びオリンピックでも。さらに激しい反対デモが吹き荒れ、ついには大統領が不正にからんで下院で弾劾される異常事態です。オリンピックがこのまま開かれてもブラジル国民が本当に楽しめるのか、誰のためのオリンピックなのか。エンブレムひとつのデザインに3億円もかけて作っているようでは日本も同じようなものですね。
オリンピックは祭典とも言われ、他の大会とは選手のモチベーションが違います。期間中は世界中がオリンピックに包まれるからです。世界大会は競技ごとの大会ですが一堂に集まるのはやはりオリンピックです。先日リオへの出場権をかけて水泳の日本選手権が行われました。北島康介選手は100メートル準決勝でオリンピック派遣記録を突破したにもかかわらず、決勝で負けて引退を発表しました。それはさわやかでした。本当のスポーツを伝えてくれました。そのとき、大会のマークや競技場の屋根を考えて見ていた人なんて誰もいません。水泳を見ていたのです。選手を見ていたのです。選手登場の時にライトが当たるのさえ目障りですが、選手がこれで盛り上がるのならそれはいいことです。すべて選手が主役、そんなオリンピックが見たいのです。感動するのは選手たちの頑張りなのですから。そうです、エンブレムなんてどうでもいいのです。

2016/04/27

平成28年(2016年)熊本地震

2016-04-24 18:13:06 | 報道/ニュース
最初の揺れは4月14日午後9時26分、震源地は熊本。益城町で震度7。活断層による直下型であまり広い範囲ではありませんでした。次の日のニュースでは亡くなった人は8名ほど。あとは余震が心配。現地には大勢の報道陣が入り熊本の駅前あたりのホテルに宿泊していました。このあたりはビルが倒れるような被害はなく、余震で公園に集まる人たちを撮影していました。そしてその日の深夜1時25分、再び震度7の大地震。大勢の報道陣が現場にいてもまともに伝えられません。マイクを持っているだけで何を誰にどう聞いたらいいのか、パニックになっているレポーターと放送局だけが印象に残るはがゆい画像を延々流していました。放送にもニュースにもなっていませんでした。
朝になり、やっと状況が分かり始めました。傾いていた家はほとんどペチャンコ、山間部ではおおきな土砂崩れ。大橋が落ち、道路もズタズタです。死者・行方不明者は一気に50名に増え、避難している人は20万人にもなりました。その後、余震の範囲は活断層沿いに広がり、北東の大分、別府・湯布院から南西の八代まで、日奈久(ひなぐ)断層帯に沿って震度6強、震度5強が12回も続きました。震度4以上となれば1日10回ぐらいが1週間も続いています。
今回の震源は阿蘇山、熊本城、熊本神社に近く、熊本城の天守閣は瓦がほとんど落ち、鯱(しゃちほこ)もなく、崩れた石垣がさらに広がりました。熊本神社では屋根が押しつぶされ地面にはりついていました。
震度7は最大でそれ以上はありません。過去、阪神・淡路、東日本、新潟中越の3回しか観測されていません。それほどのおおきな揺れでしたが、被害が活断層帯に沿って集中しています。改めて日本列島は活断層の上に乗っていることを知らされました。で、日本の活断層を調べてみるとこれがまたいっぱい、まるで蜘蛛の巣のように全国にあります。いつどこで起きてもおかしくない、そう思いました。
いま、テレビは避難生活や交通情報などが中心になりつつありますが、地震直後の専門家の言っていることに驚いたので記録しておきます。東大地震研究所の教授です。これだけ日本列島に活断層があるのに、「まだ正確に分かっていない。」え?と思いました。東大以外にも地震を研究している機関や団体に多くの国の予算が使われています。しかも日本は地震大国、TUMANIは世界の共通語、地球の地震の70%が日本で起きている。日本は地震研究のトップのはずです。ちゃんと研究してないのでは?とその時は思いましたが、次に国の産業総合研究所・地震調査総合センターの教授と火山の専門家が出てきたときにドキッとしました。彼らによれば、「特に観光地の近くでは発表されていない、隠されている。」と言うことでした。そう言えば東大の教授もそんなこと言っていた気がします。発表すると観光客が来なくなると心配する現地の要請、と言っていました。そんなことあるの?でも本当か?別の理由があるのでは?いろんなことが頭をよぎりましたが、隠されていることは確かなようです。
う~ん・・観光地の人たちの生活は大事だけど活断層や火山の情報を隠すことはいいのだろうか?分かっていることを一部の人だけが知っている状況でいいのだろうか?・・そう言えば御嶽山が噴火したとき山頂の地震計が壊れていました。隠していることだからからこうなってしまうのでは。う~ん・・気味の悪さが残りました。

2016/04/24