風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

紅葉を巡る4県の旅 4-2(Last)

2017-12-21 | 中部(東海)
その1からの続きです。 

● 水の郷大垣

樽見鉄道の終点、大垣駅に戻ってきました。
一両列車に一緒に揺られてきた乗客たちは、ここで電車から降り、それぞれに分かれていきます。
私たちは、駅の周辺を少し散策してみようと、観光案内所にお城への道を聞いて歩き始めました。



途中、お堀から作った水門川を通ると、芭蕉の句碑がありました。
ここは芭蕉が約150日間かけた「おくのほそ道」紀行を終えた場所。
最後にここで詠んだ句は「蛤の ふたみにわかれて 行秋ぞ」でした。

大垣は豊富な地下水が湧き出るところで、町のあちこちに湧き水スポットがありました。
名物の水まんじゅうを食べたかったのですが、夏のスイーツだそう。
もう売られていなくて、残念ー。

● 大垣のマンホール



水都大垣が描かれた、カラーのマンホール。
水門川を渡る船と住吉灯台、手前に市花のサツキがデザインされています。
夢がありますね。

● 大垣城ウォーク

駅からまっすぐ歩いて行くと、じきにお城が見えてきました。
関ケ原の戦いで、西軍・石田三成の本拠地になった場所です。
東門から城内に入ります。



旧国宝に指定されていたかつての大垣城の天守は、昭和20年に戦火で焼失してしまいました。
現在のお城は昭和34年(1959年)に再建されたものです。



4層の天守があるのは全国的にも珍しいのだそう。
ほかには大洲城や尼崎城。
尼崎城は、来年の夏に復元されるそうですよ。



ここから東軍が陣をおいた勝山(岡山)までの距離は約5キロ。
かつては天守閣からお勝山を見ることもできたそうです。



お城の横にあったのは、ビリヤード会館。
向かいの建物には、猿岩石の出した歌のポスターが貼られていました。(いったい何年前のもの?)
なんかもう、全てがレトロ。

商店街のあちこちに「城と城を結ぶおおがきハーフマラソン」のポスターが貼られていました。
もうすぐ、お城 to お城のマラソンが行われるようです。



大垣には大垣城と墨俣一夜城と二つあって、いいですね。
お城がない横浜に、ひとつ分けてほしーい。

● アーケードとナンデモヤ

駅前は大きなアーケードなのに、ほとんどがシャッター街。
アーケードを向かい側から見ると、屋根の上に階段がついていました。
なぜ?点検用にしては数がたくさん。ひなたぼっこでもするの?



ナンデモヤというお店がありました。
金物を中心に、お店には商品がぎっしり。
たしかにナンデモ売っているようでした。

駅に戻り、東海道線の豊橋行き快速電車に乗りました。
前はムーンライトながらなどの夜行電車があって、大垣まで来れたんですよね。
青春18きっぷを使わないでいるうちに、ムーンライトながらは定期便ではなくなってしまいました。
臨時列車として出ているようなので、まだチャンスはあります。
でも、なにごとも、やれるときにやっておかないといけませんね!

● 岐阜城は山のてっぺん

途中、岐阜城が見えました。
「あそこにあるわよ」
「え、どこ?」
「ほら、山の上」



母に教えてもらって、ようやく気が付きました。
あーんな山の上に!
絵に描いたような、トップ・オブ・ザ・マウンテン。
昔の人はよーくあんな不便なところに建てたものですね~。びっくり。

かなり拡大してみましたが、それでもちんまり。
母に教えてもらわなければ、気づかずに通り過ぎてしまっていたことでしょう。



3歳くらいの頃に家族旅行で訪れましたが、金華山のロープウェーのところにリス園があったことと、お城帰りに疲れて父におんぶしてもらったことしか覚えていません。
あそこまで登ったなんて~。下から見上げてあらためて驚きました。

● 愛知入り

東海道線で、岐阜から愛知に入りました。
この旅4つ目となる県です。
名古屋駅で東海道線の普通電車に乗り換えて、3駅目の熱田へ。

「名古屋では何を見る?」と母に聞いたら、リクエストされたのが熱田神宮。
名古屋城かと思いましたが、「お城には前に行ったから」とのこと。
たしかに私が小さい頃のお正月の家族旅行で、岐阜のほかに名古屋を訪れ、どちらのお城も訪れました。
金のしゃちほこが怖くて、泣きじゃくったことを覚えています。(今でもなんか怖い)

その時にも、母は熱田神宮に行きたかったそうですが、父に「お正月の参拝客で娘がつぶれるよ」と言われてあきらめ、その後ずっと機会がなかったそう。
私も初めてです。
思えば、名古屋にはほとんど縁がありません。
そのため旅の印象もあまりなく、静岡の次は三重になっちゃいます。
きしめんもういろうも好きなのに、どうしてかしら~?

● 熱田神宮へ

JR熱田駅を降り、車道に出ると、すぐに神宮の敷地が見えます。
でも、門がある場所まで10分ほど歩く必要があります。
ここもシャッター買いが続くアーケード。
旅の最終日ともあって、母も私も結構疲れがみえてきており、言葉少な目に歩いていきます。



駅寄りの東門から境内に入りました。
敷地の広さと荘厳な雰囲気は、京都御所や明治神宮のようです。



11月の晴れの休日なので、境内はきれいに着飾った七五三の子どもたちが大勢いました。
初参りの赤ちゃんもいて、にぎやか。



とうとう参拝できました。
母も感激しています。



● 巫女さんの鈴祓い

巫女さんが紅白幕の中に立っていました。
鈴を鳴らしてお祓いをしてくれるようです。
金額は志納。



初めて見るので、元巫女として興味津々。
かつて鳴らす側でしたが、鈴祓いは神楽舞で行われ、こんな風に参拝者と直接対面してお祓いすることはありませんでした。
独特の風習を持つといわれる名古屋なので、参拝法もなにか違うのかしら?
それとも天下の熱田神宮だから?もしくは今のトレンド?



遠巻きにして見ていると、結構大勢の人がお祓いしてもらっていました。
特に若目の人が多かったです。

● 3番目の大楠

参道の横に、しめ縄をつけた大きな木がありました。
弘法大師のお手植えといわれる御神木のクスノキ。
熱田神宮には、大楠が7本あり、これはそのうちの3番目の大きさなんだとか。
幹周7.70m、樹高20mだそうです。

そばには桜が咲いていました。十月桜でしょうか。



熱田神宮境内に生えている木々は常緑種が多く、紅葉している木はあるものの、それほど多くはありませんでした。
まあ、その代わりに秋の桜が見られたから、よしとしましょう。
三種の神器の一つ「草薙の剣」の神様をお参りできて、ほっとしました。

● 名古屋のマンホール

名古屋のマンホール。これは下水道供用開始100周年記念デザイン。
この橋は堀川にかかる納屋橋だそうです。



もっと気になるのは、このデザイン。
虫?あめんぼう?笑ってる~。



あとで調べたら、やっぱりアメンボ(ミズスマシ)でした。
水道局のキャラクターだそうです。



四角いのにはお城とシャチホコがついています。
ようやく名古屋城デザインのものがありました。

● レトロなビルヂング

再びJRの熱田駅まで戻ります。
途中、怪しげな建物を見つけました。



「電波学園 メディアセンター」と書かれています。
かもし出される昭和感。ウルトラマンセブンの舞台に使われそう。
でも、画像検索すると、きれいな建物の画像ばかりヒットして、ここまでレトロなものは出てきません。
おかしいなあ。本当にこんな感じだったんですが。その瞬間、私だけ昭和にスリップしたのかしら。

● 帰りは名古屋から

熱田から名古屋駅へ向かいます。
少し早めに行って、構内の売店でお土産と駅弁を購入。
夏に三沢に滞在した時には、八戸で在来線から新幹線に乗り換えるのがギリギリになってしまい、何も買えずにおなかがすいたので、今回はその教訓を生かしました。

4時半に名古屋を出発。帰りの新幹線では、指定席が満席だとのアナウンスが入りました。
秋の連休最終日の夕方なので、どの線も混んでいます。
食事にもお茶にも半端な時間帯ですが、ランチを食べ損ねた私たちは気にしません。
さっそくいただきまーす!
母はわっぱめし、私はとろとろ玉子とカツのお弁当。
うまうまでした。



次の停車駅がもう新横浜。名古屋からノンストップで着くため、あっという間です。
4日ぶりに新横浜に戻ってきました。
なんだかずいぶん留守にしていたような気分。
そこからは車でしたが、4日間歩き続けていたため、帰宅した時には、足が棒のようになっていました。

● 旅のおみやげ

今回は、滋賀と岐阜メインでお土産を買いました。
なんといってもヒットは、沖島の「えび豆」。
まずは、琵琶湖遊覧船のお弁当に出たものをご覧下さい。



「まめまめまめまめまめ、えび」ですね。
ほかで売られていたエビ豆も、すべてが豆豆豆豆・・・エビ。
ほとんど豆しか見えませんでした。

そしてこちらが、沖島で買ったもの。



中身は、じゃーん。
海老ばっかり!



こちらは「えびえびえびえびえび、まめ」ですね。
これは嬉しいえび豆です。
二つが同じ名前の食べ物とは、とても信じられないくらい。

「ガイドさんが熱心に勧めるだけあって、買いの逸品だったね~」と、母子でニコニコ。
えび豆を知る滋賀出身の人にあげたら、驚かれてとても喜ばれました。



長浜では、堅ぼうろというお菓子。
TVで「日本一堅い食べ物」の一つとして紹介されていました。
「すごく堅い」「本当に堅い」と売り場に必ず書かれているので、どれほどなんだろうと気になりながらも、あちこちに持っていき、結局自分の口には入りませんでした。
なので堅さは謎のまま~。どれだけ歯が立たないんでしょうね~。



あとは名古屋で、母はゆかり、私は栗ういろう。
トランクがパンパンになりました。

● epilogue

紅葉を見ながら京都・滋賀・岐阜・愛知と東進して、4日間で4つの県を訪れた今回の旅。
予想はしていたものの、毎日かなりの距離を歩くことになりました。
普段あまり歩かない母の体力が心配でしたが、旅から帰った母はいたって元気。

逆に私の方が、旅程を無事に終えたという安心からか、どっと疲れにおそわれました。
百観音巡りを終えた気の緩みからか、風邪気味になった私をしり目に、翌日いそいそとボウリングに出かけていった母。
「筋肉痛?どこもないわよ」
あれ、おかしいな~。
まあ元気で何よりです!

紅葉を見ながらの移動の旅は、思い出深いものでした。
天気がよくて元気なら、楽しい旅になりますね。
また旅に出るためにも、これからも健康第一でまいりましょう。
今年の旅はこれでおしまい。冬は丸まって家でのんびり過ごしまーす。



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