風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

5. 2011秋-京都(東山、北白川)-1

2011-11-27 | 近畿(京都・滋賀)
京都旅行最終日。この日の午前中はフリーです。
自分の好きな場所を訪れることにしました。
ハイシーズンの京都は道路が動かなくなるため、移動が少ない範囲内にします。



朝早く起き、まずは法然院へ行きました。
いつもは哲学の道を通って行きますが、流れを越えて、普段とは違う山側の道を選んで行ったら、まったくひと気がなく、(本当に着けるのかな?)と心配になったところに、向かいから男性がやってきて、「銀閣寺へはこちらの方角ですか?」と質問されました。
「はい。あの、法然院はこの道で大丈夫ですか?」と逆に聞き返したら、「そう、ここをまっすぐ」と教えてもらい、お互い道が正しかったことに安心してすれ違いました。





法然院は、いつもと変わらぬ静かなたたずまいで、心落ち着きます。
朝ながら、思ったよりも訪問客が多かったのですが。
久しぶりにお寺の墓地に寄って、谷川潤一郎と九鬼周造のお墓に御挨拶しました。
私にとってのヒーリングです。





それから安楽寺へと行きました。
ここの落ち紅葉も美しいのですが、今年は全く落ちていません。
普段は非公開ながら、ちょうど秋の限定公開日にあたっています。
ただ、開くのは9時半からと、まだ2時間も先の話だったので、先があるため諦めました。



そこからバス通りへ出て、黒谷へと向かいます。
途中、「ウォ~」という、なんだか太い声が何度もしたので、何事か!と思って身構えていたら、托鉢途中なのか、僧侶が数名、路地を周っていました。



金戒光明寺の堅固な山門をくぐって・・・と思ったら、修復中ですっぽりと幌に覆われていました。
そばにあるせいしまる像も、工事中の幌の中、ぽつんと座っていました。



ここは2010年秋の「そうだ 京都、行こう」の場所だったので、去年親と訪れた時には、ワンサカ人だらけでしたが、去年よりも人は少なくなっていて、境内が広々と感じました。



さらに歩いて、真如堂へと行きます。
ここのお寺もお気に入り。三重塔の辺りの紅葉がきれいで、大勢の人が写真を取っていました。



それにしても、まだ朝なのに、けっこうな人出に驚きます。
これから日が高くなるにつれ、一層人は増えるのでしょう。
裏山から下りて、またバスに乗りました。

次に向かう場所は、観光地ではありません。北白川幼稚園です。
前に、京都に住んでいたかっちさんに、お勧めの場所を聞いた時に、教えてもらった場所でした。
ただ、本当に普通の場所らしく、黒谷の交番で行き方を聞いた時にも、結構時間をもらい、地図を出して探してもらったくらいです。

言われたバス停から降り、お店の人に聞きましたが、「山の上だから」的なザックリした説明しかもらえず、(これは知っていそうな人に聞くしかない)と思いました。
と、向かいから、小さな女の子の手を引いたママさんが、ゆっくり歩いてきたので、場所を聞いてみると「ちょっとわかりづらいんですよ。近くまでこれから行くので、途中までご一緒しましょう」と言ってくれました。
ああ、助かります!京都でこんな親切な人に出会うとは!(え?)

女の子は2歳で、来年からその幼稚園に通うとのことでした。
たしかにわかりにくい、小道を何度か折れて、さりげない細い石段の道の前につき、「ここです」と教えてもらいました。
「ここを上って行って、突き辺りになります。結構な坂ですよ」
お礼を言って、お別れしました。



幼稚園だから、幼児だって上るんだし、と思いましたが、これが結構な石段で、(送り迎えをする人は大変だわー)とゼイゼイしながら思いました。
黙々と昇っていくと、どんどん京都の市街地が見えてきます。
たしかに爽快な光景。



そして、一番上にある幼稚園は、やはり紅葉がきれいでした。
私よりも一足先に上っていた散歩中らしき男性と、「きれいですね」と言い合いながらすれ違いました。



ここは本当に、地元の人しか行かない穴場です。かっちさん、ようやく行って来れたわー。教えてくれてどうもありがとう!
ちなみに幼稚園には、高さ129mと書いてありました。マリンタワーより高い~。



それから再びバス通りへ戻り、今度は知恩院へと向かいました。
ただ、乗ったバスがもうギュウギュウ。すでにラッシュがはじまっています。
後部座席に座れましたが、どんどん人が乗ってきて、身動きが取れません。
途中のバス停でようやくの思いでバスを降りた時には、胃がせりあがりそうで、幼稚園に上った時と同じくらいゼイゼイしました。
画像は青蓮院門跡前の大クスノキ。相変わらずたくましい枝っぷりです。



知恩院には両親と訪れましたが、「ここの御朱印帳がほしい」と言う母のために、再び訪れたのです。
昼の知恩院は、ライトアップの時の幽玄さはなく、日の光を浴びて威風堂々としていました。
三門からまっすぐ続く男坂も、閉鎖されておらず、みんなヒーヒーいいながら、根性試しに上っていました。



無事に朱印帳を買い、大鐘の横を通って、円山公園に行きました。
17人力でここの除夜の鐘が鳴らされる大晦日も、もうすぐです。



散策中のおじいさんが、お寺の石段を上がっていくので、(ここ、来たことあったかな)と私も上ってみると、そこは安養寺でした。



はっと思い出します。たしかここは、法然が比叡山を下りて初めに草庵を開いたところではありませんか。
五木寛之の『親鸞』にも、悟りが開けず悩める親鸞が、吉水草庵で教えを説く法然のもとに足しげく通った、というシーンがありました。
それがここなんですね。



それから円山公園を通って、八坂神社へ。
華やかな美御前社(うつくしごぜんしゃ)をお参りしていたら、旅人らしき外国人カップルがやってきたので(なんの神様かわかるのかな?)と思いながら離れました。



お日がらがよいのか、結婚式を二組も見かけました。



祇園からバスに乗って、四条を通ります。
予想していた通り、ものすごい人混み。昨日もすごかったのですが、それ以上です。
この日は確実に、銀座よりも四条の方が人であふれていたでしょう。
あまり道路が動かないなら、歩いていこうと思いましたが、そろそろとバスは進んでいき、友達と待ち合わせをしている河原町に着きました。


続きます。


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