風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

お城と水と火の国へ(熊本) 4-(2)

2015-09-26 | 九州
4-(1)からの続きです。

○ しゃくカレー

海フェスタくまもと会場のフードコートをチェックしている時に、気になる特設テントの前で足が停まりました。
有明しゃくカレーと書いてあります。しゃくカレーとサイダーを頼みます。
「しゃくってなにかな?」「わかんない」
特に説明もなく、(みんな当然分かるよね!)と言わんばかりの看板。
気になって、売っている人に聞いてみたら、「しゃく?ええと、しゃこのことだよ」とのことでした。
しゃこなんだあ。そう書いてー(笑)。



芝海老カレーも気になりましたが、流れに逆らわず、しゃくのほうをもらいます。
海っぽい、ブルーハワイのような青いソーダと一緒に、いただきまーす。
カルピス入りでした。



これがしゃくちゃん。大きかったです。
まるっとからっと揚げられていました。



○ 消防艇乗船体験

ランチのあと、ほかの場所も周って見学しました。
会場内は8つのゾーンに分けられて、その間をシャトルバスが通っているくらい、かなり広い敷地を使っています。

消防艇「金峰」に乗船できました。
消防艇に乗ったのは初めて。乗組員の人に説明をしてもらいます。
結構小ぶりでかわいらしい形ですが、その威力はすごくて、岸に見える丸いコンクリ壁の上の方まで水を飛ばせるそうです。
熊本市消防局の消防車両等の紹介ページに、載っていました。
金峰とは、 熊本市内にある山の名前で、周辺には夏目漱石の『草枕』に登場する峠の茶屋や、宮本武蔵が『五輪書』を書き上げた霊巌洞があるそうです。



エリア移動中に見かけたクレープ屋さんの移動販売車。
このデザイン、いいですね。猫バスみたい。



○ 海フェスタに戦車

陸上自衛隊の戦車もいました。あれ、これ海フェスタなのに?
海上自衛隊が参加しているから、そのよしみでしょうか。
さっちゃんは、トラックを一周してくれている迷彩色のジープに興味津々でしたが、突然カンカン照りとなって暑さに朦朧としていた私は、その長い行列に心が折れました。
さっちゃんごめーん。あの暑さの中だと、まさに戦場体験になりそうだったから~。



間近で見ると大迫力。すごい長さですね。



○ 護衛艦とミサイル艇

それから、てくてく歩いて、コンテナヤードにある大型船一般公開エリアに移動しました。
海上自衛隊の船が停泊しており、軍港の様相。おわー、こちらもすごい迫力。



上の画像左に見えるのは、ミサイル艇「おおたか」。
下の画像は護衛艦「とね」。前にも、横須賀港で見たことがある気がします。



(とねって、おばあちゃんの名前みたい。「トネさんや」「おや、トヨさんかい」)と思いましたが、利根川のとねだそうです。
おばあちゃんの雰囲気は全く無く、見るからに撃沈力が強そう。
すごくスピードが出るでしょうですから、よっぽどバランスよくないとタイタニックごっこをしづらそうです。



このレーダー?が、グイーン、グイーンと左右上下にぐるぐる動いて、こちらにピタッとフォーカスを当てて止まった時には、「降参です!」
と両手を上げたくなりました。
今みても、その画像は緊張するので、ちょっとずれている角度のものを載せますね。



こんなに重くて頑丈そうな鉄の塊が浮いているというのが、不思議です。
浮力ってすごいんですねー。



○ カモフラージュくまモン

テントの中をのぞいてみると、そこにいたのは、迷彩服姿のくまモン!
ハードボイルドになっていた気持ちがやわらぎます。
帽子は小さすぎますが、服はぴったりサイズ。こういう人、南の方にいますね。



帰る時間には、海は引き潮になっていました。バスの中から前日同様に、また干潟を眺めます。



本当に浅くなっちゃうんですね。



○ シモトーリのミスト

バスセンターで降りて、熊本で賑やかなアーケード、下通をてくてくあるきます。
下通って、変わった名前ですね。(しもとおり)と読むそうです。
下鳥(しもとり)さんという友人がいるので、外国人が「シモトーリ」と名前を読んでいるように思えて、聞くたびに楽しくなります。

アーケードの柱から、なにか白いものが出ています。
すわ、火事?と身構えましたが、煙ではありません。
柱にはシャワーヘッドがついていて、ふしぎ。
どこかの室内換気かな?でもシャワーヘッド型のエアコン室外機ってある?と思ったら、そこから水蒸気が出ていました。
歩行者用のミストシャワー!
そんなに熊本って、暑いところなんですね~。

○ くまモンとおてもやん

アーケードの真上には、キラキラしたくまモン。
「くまモン」って書いてなくても、きっとみんなわかる・・・。



マフラーをつけたくまモンもいました。
待って、今はミストシャワーも稼働している暑い7月よ。
赤いほっぺが、いつもより目立っている感じ。
あ、くまモンの赤いほっぺって、おてもやんからなんですね!いま気がつきました。



下がっているのはくまモンだけではありません。
こんな大きな看板もありました。
なにこれ、壮大ー(笑)!



○ 考えるカッパ

下があるなら上もあるということで、上通にやってきました。
まるぶん書店金龍堂の前には、池があります。
それだけでもすごいと思いますが、そこに銅像がありました。
座禅を組んで瞑想中のような像は、人ではなくカッパでした。
哲学者のカッパ3匹だそうです。
なぜに、考える人ではなく、考えるカッパ?



3匹を代わる代わる見て、(そういえば、おかっぱって、カッパの頭から来ているんだったなあ)と思い出しました。
少し歩いただけで、おてもやんやおかっぱが想像できてしまう町、熊本。
地元の人にとってはすっかりおなじみのカッパトリオらしく、誰も騒ぎません。
ベンチに腰掛けて休んでいる少年がいました。
本を買ってお店を出たら、ここに座ってすぐ読めるって、いいですね~。
作った人は、本好きの気持ちをわかってらっしゃる。

○ 神頼み書店

驚いたのは、これだけではありません。
2階に続く階段の先には、鳥居がありました。
「なぜに鳥居?」



鳥居の先には、神様がいると決まっています。
でもここは本屋さん。神社ではありません。
くまモン、教えてー。

さらに階段の正面に立つと、鳥居がまっすぐ見えました。
その先に、神棚が置かれているのを発見したのです。
「本屋に神棚!?なぜに?」
鳥居があるので十分驚きですが、神棚まで!
本屋さんなのに!しかも入ってすぐのところに!



私は目も口も開いたままですが、さっちゃんはもう慣れているようで、「受験生が神頼みするからじゃない?」と言っていました。
いえ、でもそれをすべきは、神社で、書店ではないでしょう。
カッパの段階ですでにモヤモヤしていたため、こう立て続けに気になることが続くと、モヤモヤ感に慣れてしまって、よくわからなくなっています。
まあ、楽屋にも神棚が飾られていたりするので、アリなんでしょう。
しかし、クリスチャンやムスリムにはかなり上がりづらい階段ですね。

「熊本のマンホール、かわいいでしょう」とさっちゃん。
マンホール好きですが、熊本に来る直前までいた岡山では、マンホールがどれも桃太郎でインパクトが強かったので、熊本のお花はきれいに収まっているなという印象。
結局写真は撮りませんでした。それだけ岡山の道路が強烈だったということです。

○ 蜂楽饅頭

そうして、目指す蜂楽饅頭(ほうらくまんじゅう)のお店に着きました。
旅行初日にも訪れましたが、夜の7時過ぎていたので、閉店しており、食べられなかったのです。
東京は、日が長くなったとはいえ、7時ごろにはもう日が沈みますが、熊本は、7時でもまだ明るいのです。
なので、時間を忘れて遊んでいて、まだ4時ごろのつもりでいても、もう結構な夜になっていたりします。
この日はリベンジするために早めに行ったので、ちゃんと開いていました。



よかった~。福岡の知人が大推薦していた蜂楽饅頭を、とうとう熊本本店で食べられます。
さっそくくろあんとしろあん、1つずつ頼みました。
「お持ち帰り?」「いえここで」と言ったら、さっちゃんが「えっ?」と言いました。
彼女は家に持ち帰るつもりだったようですが、私ははなから、イートインで食べるつもりでいました。

だって、その福岡の知人が「すごくおいしいけど、おみやげに買ってこれないんだ。
焼き立てじゃないと味が変わってしまう。買ったその場で食べないと、あの美味しさは味わえない!」と熱弁をふるっていたからです。
なので、両手に1つずつ持って、売り場奥のイートインコーナーに入りました。

さあて、いただきますよ~。
見た目は普通の大判焼と一緒ですね。



これを半分に割ります。ぱっかーん。
割っても、見た目は同じでした。



九州では、大判焼でも今川焼でもなく、回転焼というそうです。
あれ、蜂楽饅頭じゃないの?
これは少し違います。
名前の通り、ハチミツがたっぷり入っているのです。

だからその分、おいし~い!
本当にはちみつの味がして、口いっぱいにやさしい甘さが広がります。
これは人気があるのにも納得だわ~。
東京の方でも売り出したら、まちがいなく人気が出るはず!

○ お焼きとかき氷

ふと気が付くと、店内にいるほかの人たちは、蜂楽饅頭をかき氷と一緒に食べていました。
そっくりのお顔をした中学生の女の子とお母さん。ピンクと水色のかき氷を仲よく食べています。
その組み合わせにビックリ。ダブルスイーツ、なのにホットとアイス、熱いのと冷たいのじゃない!

 (画像は昭文社提供)


はたから見ていて不思議ですが、イートイン用メニューには、かき氷しかないというところが驚き。
私たち以外の店内にいた4、5組ほどの人たちは、みんなかき氷も一緒に頼んでいました。
(じゃ、じゃあ、頼もうかな)と思いましたが、蜂楽饅頭を2つ食べたら、すっかり口の中が甘くなったので、もう十分満足。
ちなみに、水色のコバルトアイスがダントツ人気でした。

お店の人はみんなご年配で、昔ながらのレトロなお店でした。
「これからは、買い物途中にここで一息入れようかな」とさっちゃん。

目的を無事に達せたので、意気揚々と帰途につきます。
バスを待っていると、いろいろな制服の学生さんを見かけます。
熊本ではルーテル学院や九州学院など、セーラー服姿の女子学生が多く、みんな割とシンプルな格好で、昔ながらの女学生といった雰囲気。
福岡の華やかな目立つ感じとはちょっと違います。落ち着いていていい感じです。

○ トークは続く

家について食事をし、お風呂に入ってからも、トークは続き、この夜も寝たのは3時過ぎと遅くなりました。
少ない睡眠時間でも大丈夫なナポレオンさっちゃんも、とうとう音を上げました。
私はもう臨界を超えているような感じ(笑)。
でも、長い滞在もこの夜が最後だと思うと、まだまだ話し足りない気がします。

トークショーを見たことで、すっかりさかなクンのことが気になりだした私たち。
さっちゃんが、ネットで調べてくれました。
「この前、水俣の方に行って、プライベートで潜っていたんですって」
この日は熊本に滞在するんだろうと思いましたが、「明日は岡山で講演会ですって」
スケジュールはびっしりだそうです。
夏は、海関係でお呼びがかかって、大忙しのようです。

さっちゃんとは、旅行初日からずーっと、さまざまな話をしました。
10代の頃から気配り、気遣いのやさしい人で、今もそれは変わりありませんでした。

熊本の印象は、水がとてもおいしいところ。暑いハードな土地だという印象は、今回の旅で完全に覆されました。
住みたいな~。
自分が牛や馬だったら、熊本に生まれたかったなあと思います。

5日目(最終回)に続きます。


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