○ 六角堂ふたたび ○ 渡月橋の交通規制 ○ 深入りしません ○ バスの乗り換えダンジョン
○ ネギかネギでないか ○ 人数がそろうまで作りません ○ 店内禁止事項
○ 紙エプロンと髪ゴム ○ It's show time! ○ 気になるお味は ○ 寝しなの飲み誘い
3-1からの続きです。
○ 六角堂ふたたび
ランチをとって、一息ついた私たち。
「チェックしたかった場所に行けたから、あとはおまかせで」と言うノブさん。
それではと、烏丸御池に向かいます。
前の日、御朱印張を忘れてしまった六角堂を再び訪れて、今度は無事に御朱印をいただきました。
地面につきそうなほどにしだれた柳に、無数のおみくじが結ばれています。
香炉を支える鬼が「よくきたね」と言ってくれているようでした。
昨日は夕方だったので、境内は静かでしたが、今回は日中だったので、鳩がたくさんいました。
奥の池に白鳥は3、4羽おり、奥には鷺までいました。
白い大きな鳥ばっかり。
○ 渡月橋の交通規制
それから嵐山に向かいましたが、太秦の辺りからすでに道路が渋滞して、バスが動きません。
ようやく渡月橋のところまで来て、降りましたが、左側片道通行になっていて「立ち止まらないでください」とのアナウンスがかかっています。
渡月橋の上にはありえないほどの人の姿。橋の上にびっしりと人がおり、少しずつ動いていました。
ハイシーズンには、こんな状態になっちゃうの?
うねるような人ごみに呑まれて風情もなにもあったものではなく、とにかく驚きました。
見たこともないほどの嵐山の人混みがおそろしいほどでした。
橋を渡った中洲の島を少し散策しました。こちらにも屋台がたくさんでていて、お祭り状態。
かき入れ時ですからね。
橋の上から見ると、遊覧船も、見たこともないほどたくさん浮かんでいました。
○ 深入りしません
人混みに圧倒されて、これ以上は中に入らずに早々に帰ることにしました。
混雑時には深入りしないのが、楽しい観光の鉄則です。
それでも、きれいな紅葉は見られました。
わらびもち作成の実演も見られました。
舞妓さんスタイルの人も見られました。
すいているバス停がないかと探して、右往左往。
ハイシーズンなので、交通規制でバスルートが変わり、わかりづらくなっています。
途中で、こんな建物を見つけました。
駐車場になっているマンションの一階で「デザインなのか、壊されたのか、わからないね」というノブさんの一言で、なんだか気になり出しました。
たしかにどちらかわからない~。猫が歩きづらそう~。
道路も渋滞しており、バスがなかなか嵐山までこれず、乗るまでに時間がたってしまいましたが、京都駅行になんとか乗れてホッとします。
通りはこんなにも人でびっしり。逆方向にも歩いていけないほどです。
バスを待っている間に日は傾き、あっというまに日は沈んで、どんどん外は暗くなっていきました。
○ バスの乗り換えダンジョン
バスを降りる頃にはそろそろ夕食の時間。
行きたいお店があると、ノブさんに言います。
このバスにずっと乗っていたら、京都駅まで連れて行ってもらえますが、気になっている店はちょっと不便な場所にあって、2、3回バスを乗り換えなくてはなりません。
ノブさんを連れまわす形になるので、申し訳なく思いましたが「もう観光もしないからいいよ」と言ってもらえたので、その言葉に甘えて、途中下車しました。
すぐに乗り換えできるかと思いましたが、四辻の大通りだったため、バス停がどこにあるのかわからずにうろうろ。
バス停が闇にまぎれて探しづらくなっているため、慣れない寂しい場所での乗換えは結構大変です。
日が沈むにつれて、寒くなってきました。
日中は暑いくらいでしたが、急に冷え込んできたため、薄着のノブさんが気になります。
あまりに不安そうだったのか、バス停にいた地元の人が、乗り換え方を教えてくれました。
そうして、時間がかかったものの、なんとか目指すバス停に到着しました。
○ ネギかネギでないか
ようやくたどり着いたのは、前々から入ってみたかった智恵光院通りの「めん馬鹿一代」。
お店の前には、寒そうに背中を丸めて待っているカップルがいました。
寒いから、お店の中に入れてもらいたいんだけどな~。
店長が注文を聞きに来ましたが、入れてもらえません。
よっぽど店内が狭いのかと思いましたが、そのわけはあとでわかりました。
注文の取り方が変わっていました。
「ネギラーメン?それ以外?」
ネギか、ネギでないかの二択です。
ネギそばを注文した人だけ、カウンター席になるからだそう。
2人で来て、一人がネギ、もう一人がそれ以外を頼んだら、別々の席に分けられるそう。
厳重なルールがいくつもあるようです。
なんだか独特な店なんだなあと、この辺りから気づき始めます。
私たちの前のカップルはネギ以外にしましたが、私たちは「せっかくだから」と二人ともネギにしました。
○ 人数がそろうまで作りません
カップルが中に通されてからしばらくたちました。
お客さんが店からどんどん出てくるのに、私たちはなかなか呼ばれません。
どうしてかしら~?
ようやく呼ばれて中に入ると、10席あるカウンターはガランとあいていました。
カウンター席に座ってもなお、しばらく待ちます。
ずいぶん待ちます。おなかすいた・・・。
そのうちに、またお客さんがやってきて、カウンターに座りました。
ほぼ全ての席が埋まったところで、麺がゆでられ始めます。
どうやらカウンター席は、10名揃ってから一度に作るシステムのようです。
○ 店内禁止事項
「これを読んでおいてね」と渡された紙には、お店のルールがびっしりと書かれていました。
これはネギラーメン注文者用。
ほかに、すべての注文者向けのNG行為として「おすすめはなんですか?と店長に聞くこと」「このラーメンおいしいですか?と店長に聞くこと」「麺硬めで、と店長に聞くこと」が挙げられていました。
自分のラーメンに具が注がれているときには、カメラ撮影禁止だとのこと。
少し遠くからならOKだとか。
どれだけ危険なんでしょう。
店長は、相当個性的です。
厳しそうですが、なぜか腕組みポーズをとった店長ステッカーが売られています。
店長バッヂまでありました。しかも10種類くらいも。
ニーズはどこにあるの?アイドル路線を狙っているのでしょうか。
○ 紙エプロンと髪ゴム
まずは、紙エプロンが配られました。
油がはねるからでしょう。これはわかります。
そして、テーブルの上のものにタオルが掛けられていきます。どれだけすごいの・・・?
次に、髪ゴムが配られました。
???
すでに髪は後ろに束ねています。
なのになぜ?
「前髪に火が燃え移ると危険だから」と言われました。
!!!
男女関係なく、前髪を垂らしている人は、一つに結わくように言われます。
誰もがイヤそうでしたが、ここではお店のルールに従わなくてはいけません。
しぶしぶまとめて、みんなが「しとしとぴっちゃん」状態になりました。
店長が、カウンターの後ろに「もうちょっと待っててね~。後ろから見てってね~」と声をかけます。
先程のカップルは、もう食べ終わって、テーブル席からショーの開始を待ち構えていました。
振り向くと、カップルの女性とバッチリ目が合ったので、大五郎前髪のデコ状態のままでそばに行き、自分のカメラを渡して「撮ってもらえませんか?」と頼みました。
あやしすぎる顔での突然のお願いでしたが、彼女は動じることなく、ガッツポーズで快諾してくれました。
イケメン!すてき!
○ It's show time!
いよいよ始まります。イッツ・ショータイム!
「さあ、カウンターの皆さんは、手を後ろに組んで!器は熱くなっているから、すぐには触らないで!」と大声を張り上げる店長。
みんな口をつぐんで静か。お店の空気が一変しました。
なんだか黒魔術ミサが目の前で行われるようで、どきどきします。
炎を上げて天井まで燃え盛る鍋から、それぞれの器に具を移しこんでいきます。
バチバチと音を立てて流れこむ火焔。火の熱い空気が顔を覆います。
まさに炎のラーメン。
すごい迫力で、息をのむばかりでした。
誰もが圧倒されて、ただ目の前のショーを眺めることしかできませんでした。
全員の器に炎のラーメンが注がれて、熱すぎるショーが終わってからも、誰もがすぐには動けません。
ビックリしすぎて、呆然と固まっていました。
「もういいよ、どうぞ」と店長に言われてから、のろのろと動き出し、箸に手を伸ばします。
○ 気になるお味は
燃え盛ったネギラーメン。
ごま油を通した九条ネギの香りが鼻をくすぐり、焦げたようなにおいもします。
まあ、あれだけ炎を上げていれば、そうなりますよね。
テーブルもなかなかすごいことになっていました。
食後、ノブさんは「あれはショーありきで、味はいまいちだったなあ」と言っていました。
魂が抜けたままのような状態で食べたので、あんまり覚えていませんが、確かに味は二の次だったような。
それでも九条ネギはおいしかったし、まさかあんなに目の前で火柱を見るなんて思わなかったので、初めて体験に満足しました。
京都駅前に宿をとったノブさんと地下鉄の駅でお別れし、私は宇治に帰りました。
人気通訳ガイドの話は、含蓄が深くて面白かったです。次は東京で会いましょう~。
○ 寝しなの飲み誘い
JR奈良線で宇治駅に向かう途中、電車が途中で止まって動かなくなりました。
「踏切内に車が立ち往生したため」「今撤去中です」と放送が入ります。
車を撤去中って、どういう状態?
一人でドキドキしていますが、乗客は誰ひとり騒がずに、電車が停まっている間、静かにしていました。
都内のように、いらいらした空気が車両内に満ちることもありません。どこかのどかです。
宇治に戻ってきました。宇治橋が描かれたマンホールがすてき。
宿に戻ると、なんだかてんやわんやしていました。
ウメちゃんが、翌日自転車を貸してくれると言ってくれていましたが、その自転車が行方不明になって、ちょっとした騒ぎになったよう。
その後、彼女の知人がふらりと借りていったことが判明し、その日のうちに戻ってきました。
町に貼ってあったポスター。
クリスマスに餅つきって、斬新ですね!
サンタが餅つきをしているなんて、初めて見る絵柄です。
部屋で寝支度をしていると、隣のウメちゃんからメールが届きました。
「オーナーが "一緒にバーに来ない?歓迎会しようよ" って言ってるけど、都合はどう?
でも外に出るのは寒いし、さっき梅酒を買ってきたから、バーじゃなくても私の部屋に飲みに来ない?」
どちらも嬉しいお誘いです。宇治の人って優しいのね。ウメちゃんは台湾だけど。
ただ、その時にはもうベッドの中で、寝落ちする寸前だったため、「ごめんね」と丁重にお断りしました。
この日がこの宿最後の夜で、明日が旅行最終日。楽しい時間はあっという間です。
4-1に続きます。
○ ネギかネギでないか ○ 人数がそろうまで作りません ○ 店内禁止事項
○ 紙エプロンと髪ゴム ○ It's show time! ○ 気になるお味は ○ 寝しなの飲み誘い
3-1からの続きです。
○ 六角堂ふたたび
ランチをとって、一息ついた私たち。
「チェックしたかった場所に行けたから、あとはおまかせで」と言うノブさん。
それではと、烏丸御池に向かいます。
前の日、御朱印張を忘れてしまった六角堂を再び訪れて、今度は無事に御朱印をいただきました。
地面につきそうなほどにしだれた柳に、無数のおみくじが結ばれています。
香炉を支える鬼が「よくきたね」と言ってくれているようでした。
昨日は夕方だったので、境内は静かでしたが、今回は日中だったので、鳩がたくさんいました。
奥の池に白鳥は3、4羽おり、奥には鷺までいました。
白い大きな鳥ばっかり。
○ 渡月橋の交通規制
それから嵐山に向かいましたが、太秦の辺りからすでに道路が渋滞して、バスが動きません。
ようやく渡月橋のところまで来て、降りましたが、左側片道通行になっていて「立ち止まらないでください」とのアナウンスがかかっています。
渡月橋の上にはありえないほどの人の姿。橋の上にびっしりと人がおり、少しずつ動いていました。
ハイシーズンには、こんな状態になっちゃうの?
うねるような人ごみに呑まれて風情もなにもあったものではなく、とにかく驚きました。
見たこともないほどの嵐山の人混みがおそろしいほどでした。
橋を渡った中洲の島を少し散策しました。こちらにも屋台がたくさんでていて、お祭り状態。
かき入れ時ですからね。
橋の上から見ると、遊覧船も、見たこともないほどたくさん浮かんでいました。
○ 深入りしません
人混みに圧倒されて、これ以上は中に入らずに早々に帰ることにしました。
混雑時には深入りしないのが、楽しい観光の鉄則です。
それでも、きれいな紅葉は見られました。
わらびもち作成の実演も見られました。
舞妓さんスタイルの人も見られました。
すいているバス停がないかと探して、右往左往。
ハイシーズンなので、交通規制でバスルートが変わり、わかりづらくなっています。
途中で、こんな建物を見つけました。
駐車場になっているマンションの一階で「デザインなのか、壊されたのか、わからないね」というノブさんの一言で、なんだか気になり出しました。
たしかにどちらかわからない~。猫が歩きづらそう~。
道路も渋滞しており、バスがなかなか嵐山までこれず、乗るまでに時間がたってしまいましたが、京都駅行になんとか乗れてホッとします。
通りはこんなにも人でびっしり。逆方向にも歩いていけないほどです。
バスを待っている間に日は傾き、あっというまに日は沈んで、どんどん外は暗くなっていきました。
○ バスの乗り換えダンジョン
バスを降りる頃にはそろそろ夕食の時間。
行きたいお店があると、ノブさんに言います。
このバスにずっと乗っていたら、京都駅まで連れて行ってもらえますが、気になっている店はちょっと不便な場所にあって、2、3回バスを乗り換えなくてはなりません。
ノブさんを連れまわす形になるので、申し訳なく思いましたが「もう観光もしないからいいよ」と言ってもらえたので、その言葉に甘えて、途中下車しました。
すぐに乗り換えできるかと思いましたが、四辻の大通りだったため、バス停がどこにあるのかわからずにうろうろ。
バス停が闇にまぎれて探しづらくなっているため、慣れない寂しい場所での乗換えは結構大変です。
日が沈むにつれて、寒くなってきました。
日中は暑いくらいでしたが、急に冷え込んできたため、薄着のノブさんが気になります。
あまりに不安そうだったのか、バス停にいた地元の人が、乗り換え方を教えてくれました。
そうして、時間がかかったものの、なんとか目指すバス停に到着しました。
○ ネギかネギでないか
ようやくたどり着いたのは、前々から入ってみたかった智恵光院通りの「めん馬鹿一代」。
お店の前には、寒そうに背中を丸めて待っているカップルがいました。
寒いから、お店の中に入れてもらいたいんだけどな~。
店長が注文を聞きに来ましたが、入れてもらえません。
よっぽど店内が狭いのかと思いましたが、そのわけはあとでわかりました。
注文の取り方が変わっていました。
「ネギラーメン?それ以外?」
ネギか、ネギでないかの二択です。
ネギそばを注文した人だけ、カウンター席になるからだそう。
2人で来て、一人がネギ、もう一人がそれ以外を頼んだら、別々の席に分けられるそう。
厳重なルールがいくつもあるようです。
なんだか独特な店なんだなあと、この辺りから気づき始めます。
私たちの前のカップルはネギ以外にしましたが、私たちは「せっかくだから」と二人ともネギにしました。
○ 人数がそろうまで作りません
カップルが中に通されてからしばらくたちました。
お客さんが店からどんどん出てくるのに、私たちはなかなか呼ばれません。
どうしてかしら~?
ようやく呼ばれて中に入ると、10席あるカウンターはガランとあいていました。
カウンター席に座ってもなお、しばらく待ちます。
ずいぶん待ちます。おなかすいた・・・。
そのうちに、またお客さんがやってきて、カウンターに座りました。
ほぼ全ての席が埋まったところで、麺がゆでられ始めます。
どうやらカウンター席は、10名揃ってから一度に作るシステムのようです。
○ 店内禁止事項
「これを読んでおいてね」と渡された紙には、お店のルールがびっしりと書かれていました。
これはネギラーメン注文者用。
ほかに、すべての注文者向けのNG行為として「おすすめはなんですか?と店長に聞くこと」「このラーメンおいしいですか?と店長に聞くこと」「麺硬めで、と店長に聞くこと」が挙げられていました。
自分のラーメンに具が注がれているときには、カメラ撮影禁止だとのこと。
少し遠くからならOKだとか。
どれだけ危険なんでしょう。
店長は、相当個性的です。
厳しそうですが、なぜか腕組みポーズをとった店長ステッカーが売られています。
店長バッヂまでありました。しかも10種類くらいも。
ニーズはどこにあるの?アイドル路線を狙っているのでしょうか。
○ 紙エプロンと髪ゴム
まずは、紙エプロンが配られました。
油がはねるからでしょう。これはわかります。
そして、テーブルの上のものにタオルが掛けられていきます。どれだけすごいの・・・?
次に、髪ゴムが配られました。
???
すでに髪は後ろに束ねています。
なのになぜ?
「前髪に火が燃え移ると危険だから」と言われました。
!!!
男女関係なく、前髪を垂らしている人は、一つに結わくように言われます。
誰もがイヤそうでしたが、ここではお店のルールに従わなくてはいけません。
しぶしぶまとめて、みんなが「しとしとぴっちゃん」状態になりました。
店長が、カウンターの後ろに「もうちょっと待っててね~。後ろから見てってね~」と声をかけます。
先程のカップルは、もう食べ終わって、テーブル席からショーの開始を待ち構えていました。
振り向くと、カップルの女性とバッチリ目が合ったので、大五郎前髪のデコ状態のままでそばに行き、自分のカメラを渡して「撮ってもらえませんか?」と頼みました。
あやしすぎる顔での突然のお願いでしたが、彼女は動じることなく、ガッツポーズで快諾してくれました。
イケメン!すてき!
○ It's show time!
いよいよ始まります。イッツ・ショータイム!
「さあ、カウンターの皆さんは、手を後ろに組んで!器は熱くなっているから、すぐには触らないで!」と大声を張り上げる店長。
みんな口をつぐんで静か。お店の空気が一変しました。
なんだか黒魔術ミサが目の前で行われるようで、どきどきします。
炎を上げて天井まで燃え盛る鍋から、それぞれの器に具を移しこんでいきます。
バチバチと音を立てて流れこむ火焔。火の熱い空気が顔を覆います。
まさに炎のラーメン。
すごい迫力で、息をのむばかりでした。
誰もが圧倒されて、ただ目の前のショーを眺めることしかできませんでした。
全員の器に炎のラーメンが注がれて、熱すぎるショーが終わってからも、誰もがすぐには動けません。
ビックリしすぎて、呆然と固まっていました。
「もういいよ、どうぞ」と店長に言われてから、のろのろと動き出し、箸に手を伸ばします。
○ 気になるお味は
燃え盛ったネギラーメン。
ごま油を通した九条ネギの香りが鼻をくすぐり、焦げたようなにおいもします。
まあ、あれだけ炎を上げていれば、そうなりますよね。
テーブルもなかなかすごいことになっていました。
食後、ノブさんは「あれはショーありきで、味はいまいちだったなあ」と言っていました。
魂が抜けたままのような状態で食べたので、あんまり覚えていませんが、確かに味は二の次だったような。
それでも九条ネギはおいしかったし、まさかあんなに目の前で火柱を見るなんて思わなかったので、初めて体験に満足しました。
京都駅前に宿をとったノブさんと地下鉄の駅でお別れし、私は宇治に帰りました。
人気通訳ガイドの話は、含蓄が深くて面白かったです。次は東京で会いましょう~。
○ 寝しなの飲み誘い
JR奈良線で宇治駅に向かう途中、電車が途中で止まって動かなくなりました。
「踏切内に車が立ち往生したため」「今撤去中です」と放送が入ります。
車を撤去中って、どういう状態?
一人でドキドキしていますが、乗客は誰ひとり騒がずに、電車が停まっている間、静かにしていました。
都内のように、いらいらした空気が車両内に満ちることもありません。どこかのどかです。
宇治に戻ってきました。宇治橋が描かれたマンホールがすてき。
宿に戻ると、なんだかてんやわんやしていました。
ウメちゃんが、翌日自転車を貸してくれると言ってくれていましたが、その自転車が行方不明になって、ちょっとした騒ぎになったよう。
その後、彼女の知人がふらりと借りていったことが判明し、その日のうちに戻ってきました。
町に貼ってあったポスター。
クリスマスに餅つきって、斬新ですね!
サンタが餅つきをしているなんて、初めて見る絵柄です。
部屋で寝支度をしていると、隣のウメちゃんからメールが届きました。
「オーナーが "一緒にバーに来ない?歓迎会しようよ" って言ってるけど、都合はどう?
でも外に出るのは寒いし、さっき梅酒を買ってきたから、バーじゃなくても私の部屋に飲みに来ない?」
どちらも嬉しいお誘いです。宇治の人って優しいのね。ウメちゃんは台湾だけど。
ただ、その時にはもうベッドの中で、寝落ちする寸前だったため、「ごめんね」と丁重にお断りしました。
この日がこの宿最後の夜で、明日が旅行最終日。楽しい時間はあっという間です。
4-1に続きます。
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