風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

白い札幌・食べづくし 1-(1)

2016-02-26 | 北海道
○ prologue

暮れも押し迫ってきた12月、札幌に行く用事ができました。
今年は関東より北は、山形にしか行かなかったなあと思っていた矢先のことです。
北海道に行けのはとても嬉しいですけれど、できればもっと暖かい時に行きたかったわー。

冬が一番北海道らしい季節ですが、雪が降っていると、一気に活動範囲がせばまります。
今回は短い滞在になるので、一人で観光はせず、まずは現地で友人と会うことにしました。

○ 朝早い出発

朝は早起きして、8時のフライトに乗ります。
リムジンバスは、羽田空港に着くとターミナル別に止まりますが、うっかり眠ってしまい、そのまま寝過ごすところでした。
「第2ターミナル」とアナウンスがかかったとき、寝ぼけて運転手さんに「国内線ですか?」と聞いちゃいました。

向こうで会うメーラちゃんからのリクエスト、羽田空港限定発売のエビシウマイを買い込んで乗り込みます。

早朝便だからか、機内はすいていて、のんびりできました。
ここのところLCCに結構乗っていたので、久しぶりのANAはとっても快適。
羽田空港から飛ぶし、搭乗ゲートが近いし、黙っていてもドリンクを出してくれるし。

♪なんでもないことが幸せだったと思う~♪
加えて、オーディオサービスもありますね。
クリスマスキャロルのチャンネルに合わせて、天使の歌声を聴きながら空に飛び立ちました。



出発~。席は翼のそば。ロールスロイスって書いてあります。
え、車の会社じゃないの?
航空機エンジンも手掛けているのだそう。手広くやっているんですね。


雲の上に出ました。雲海がまぶしい!スカイ・ハイ!



山岳地帯を見下ろし、



田畑の平野を見下ろし、



札幌に降り立ちました。

あとでメーラちゃんに「降り立ったのは千歳だよ。札幌の人に突っ込まれるポイントだよ」と言われました。
海の向こうのことはよくわからないー。(おいっ)

窓の外をのぞくたびに、ずっと視界の中にあったロールスロイスのマーク。
あれ、あれれ?



もしや、ロールスロイスとロイズチョコは、関係あるのでしょうか?
白と紺という色合わせも共通しています。
北海道限定のショットでした。

○ 友がいない

新千歳空港に到着。メーラちゃんが迎えに来てくれていることになっています。
さあ、再会!
と思いましたが、到着ゲートを出ても、フロアに彼女の姿はありません。
メールを開けると「最寄り駅まで来て」と届いていました。
教えてもらうままに電車を待って、JRエアポート線に乗りました。



これは駅で見かける注意マークですが、初めから終わりまで一連の流れとして載っているのを見たのは初めて。
人の一生を描いた絵のようです。

○ 降ってないけど積もってる

彼女の家の最寄り駅で降り、そこで会って車に乗せてもらいます。
外は白い雪景色。

「あれ、雪は降ってないって言ってたよね?」
「降ってないじゃん」
「・・・」

言われてみれば、たしかにその通り。
降ってはいません。でも積もっています。
そうかあ、降っていないからといって、雪がないわけではないのね。
積もっている雪があることを忘れていました。
道民にとっては当たり前の光景でしょうけれど、こちらはないと思っていた雪の存在感に、びっくりしています。

空港の方は雪が深いから、運転が不安で迎えに行けないと判断したという彼女。
「今日の気温はマイナス4度だよ」
そりゃ、雪も解けませんね。

○ 北欧ステーショナリーカフェ

「札幌で行きたい場所は、モイワ山とモエレ公園」とあらかじめリクエストを出しておいたら「モエレは冬は無理。モイワは行けるかな」との返事でした。
その日の天候次第で行けるのかなと思っていましたが、改めて聞いても、やはり無理だそうです。
今回は、当日に現地でいろいろと変更が起き、若干めんくらっていますが、そう大きなことではないし、私の手を離れたところの話なので、仕方がありません。

「友達のカフェが今日からセールだから、一緒に行こうよ」と彼女。
前に来たときにも彼女にカフェに連れて行ってもらいましたが、こちらは初めての場所。



月寒にある、北欧ステーショナリーカフェ、kushukushuというところでした。
店内は女性ばかりで、かもめ食堂のような雰囲気です。



売られているものは、北欧の手作りものがメイン。
メーラちゃんは、木のカッティングボードを買っていました。



ここでお茶にします。彼女が頼んだ北欧コーヒーは、アラビアのカップに入ってきました。
内側にミーが見えるー。
私は、りんごとエディブルフラワーのハーブティ。
刺繍のようなデザインのカップ。どちらにも、クリスマスツリーのクッキーがついてきました。



北国で飲むお茶は、いっそう身体が温まる気がします。

○ ドームと赤レンガ

「ドームの見学も考えたんだけどね」
ドームと聞くと、東京ドームを思い浮かべますが、彼女が言っているのは札幌ドームのこと。
大晦日にドームで行われるドリカムのカウントダウンライブに行くそうです。いいなあ。

ドームの横を通ります。きれいでしたが、大きすぎて写真に収まり切りませんでした。

「赤レンガに最近新しい建物ができたんだけど、知ってる?」と聞かれて(この前行ったときには特になかったなあ)と思ったら、札幌にも赤レンガという建物があるとわかりました。
道庁が赤レンガだからだそう。
いいえ、赤レンガといったら横浜でしょう!
メーラちゃん、あなたはもともと浜っ子なのに、もうすっかり道産子ね。

ここも彼女からツッコミが。
「道産子は北海道生まれの人のことでしょう?一度生まれたら生まれ変われないので、永遠の浜っ子です」
言葉としてはそうだけど・・・横浜のこと、忘れないでねー!

○ 北国の雪対策

車道の真ん中から、水が出ていないのを見て、ちょっと驚きました。
青森では中央分離帯から水を流して雪をとかしているので、てっきり札幌でも同じだと思っていたのです。
「え、それ停めたら水が凍っちゃうじゃん」
「そう、だからずっと流し続けてるの」
「お金かかるねー」
「前に、青森が異常降雪になった時、県知事が国会に予算増額のお願いをしに行ったもの」

後日、青森出身者にその話をしたら「あそこは海から遠いからでしょう」と言われました。
あれは水道水ではなく海水を流しているんだそう。
「北陸だって雪対策に水を流してるよ。札幌は引いて来れないからだろうね」
海水だと車を洗わないと錆びちゃいそうですね。
真冬に雪国で洗車はしたくなさそうだけど。

「札幌では水を流さないかわりに道路に電熱線を張り巡らせて、雪を溶かしてるよ」
道路に電熱線!?
どんだけ大がかりー!
「そっちの方がお金がかかるんじゃない?」
「だから予算が足りないときには、止められちゃうんだよね。
坂の下とかにあるものだから、なくなったらこわいのなんの」



前も見たことがあるこの橋。いいですねー。



○ 根室の回転ずし

札幌駅前の駅ビルに入ります。
駅前の広いスペースには「駐輪場は11月30日で閉鎖」という表示がありました。
でも、永久に閉じたわけではなさそう。
「冬の間は駐輪場が閉鎖になるの?」
「誰もこの時期、自転車に乗らないからね」
「でも、バイクが停められるじゃない」
「バイクだって冬は乗らないよー。郵便局員以外は」
そうなんだー。北海道の冬、バイカーは姿を消すんですね。
まだ、本当の雪国の威力がわかっていないようです。



根室花まるという回転寿司店に連れて行ってもらいました。
「花丸といったらうどんだけど」「うどんもあるよ。丸亀製麺も」
札幌には、ほとんどのものが揃っていますね。
「トリトンという北海道の回転寿司がスカイツリーに入って人気なんだって」と言うと、「こっちもおいしいよ」とのこと。
楽しみに、並んで待ちます。



数カ国語で表示が書かれていました。普通は中国語、ハングル語ですが、ここではフランス語が書かれていたので興味津々。
「札幌にはフランス人やアフリカ人が多いの?」
「そんなことないよ」
オリンピックをみこんでのことでしょうか。
じきに私たちの番になりました。



豊富なメニューを見て目が泳いでいたら「これにしたら?食べたことないでしょう」と言われて注文したのが、トロにしん。
にしんにトロがつくとは、これいかに?
初めてのとらいでしたが、おいしかった~。トロのように、脂がぷりっとのっていました。



お寿司屋さんの汁物が好きな私。彼女が花咲カニの茶碗蒸しを頼んだので、私は鉄砲汁を頼みます。
あざやかなカニがやってきました。惜しげなく、中身もついています。甲羅だけじゃありません。
花咲ガニは、季節ものなので、なかなか出会うことがないため、おいしくいただきました。



彼女は白子、私は白魚を頼みました。
白子巻にびっくりしている私の横で、北海の幸を食べ慣れているメーラちゃんは、どんどん大胆なチョイスをしていきました。



メニューを見ていたら、まだ知って間もない食べ物、ざんぎを発見!
北海道版のから揚げです。
「お寿司屋さんに、ざんぎがあるの?」
かなり不思議。握り台だけでなく、揚げる場所もあるんですね。
「東京駅のKitteで食べたことあるよ」と言ったら、「いやいや、ちゃんと本場のを食べないと」
ということで、頼んでみました。
かなり大きいのがやってきました~。揚げたてあつあつでおいしかったです。

○ マッハの別れ

札幌の北海の海の幸に舌鼓を打っていましたが、メーラちゃんがケータイを見て、慌てだしました。
どうやら次の用事の時間が押してきたとのこと。
お会計を済ませて、ビルの屋上駐車場でお別れしました。
忘れないよう、ご所望の限定エビシウマイを後部座席に乗せて。
「ホテルまで送ってあげられなくて、ごめんね~!」
そう言いながら、彼女の車は小さくなっていきました。

今回の彼女との時間は、最初から最後まであわただしく過ぎ、そのたびに呆然としていました。
忙しいスケジュールの中を縫ってきてくれたのでしょう。
また会えるだろうから、無理しなくてもよかったのに~。

大きな息を一つついて、気持ちを切り替えます。
一人になった私は、まずは荷物を預けるために、ホテルへ向かうことにしました。
といっても、複雑に入り組んだ駅ビルの1Fに出るまで一苦労。
さらに方角もわからず、どっちに行けばいいのかウロウロ。

歩き出しましたが、道は凍っていて滑りやすかったり、溶けかかって水たまりができていたり。
とにかく常に足下をよく見て、雪の具合に注意していないと大惨事が待っている、大変な冬の雪道。
雪は意外にゴツゴツしており、足に引っかかりやすくなっています。
コロコロキャリーを引いてこなくて、よかったです。

○ 移住した友



ホテルにチェックインし、部屋に荷物を置いて、再び札幌駅へ向かいます。
待っていてくれた友人マシャと会いました。
東京生まれ・東京育ちでありながら、札幌に移住してちょうど1年の友は、少しスリムになったものの、変わりなく元気そうでした。

「どこかでお茶しよう」
歩いて行くと、ガラス張りの新しい建物があり、「Akarenga」と書かれていました。
赤レンガって、これのことね!
「ガラスでできていて、ちっとも赤レンガじゃないじゃない」
ブーブー言う横浜びいきの私を「まあまあ」とマシャはなだめます。
もともとは、北海道庁が赤れんがと言われていたからだそうです。

○ きのとやケーキ

入ったのは、BISSE SWEETSという、これまたガラス張りの建物。
札幌には、シースルーな建物が増えてきているんですね。



中には、北海道のスイーツ店が並んでいます。
私は初めての、きのとやのケーキにしました。
マシャは会員カードを持っていました。好きなのねー。

きのとや、という名前が気になります。
干支っぽいですよね。よく「きのと・きのえ・つちのと・かのえ」とか言いますが、詳しくなくて、響きしかわかっていません。
新潟県の乙(きのと)村(現在の胎内市)から採ったんだそうです。
そういえば前に、新潟の友人から「古い町名は、干支になっている」と教えてもらったことがありました。



ケーキを食べながら、お互いの近況報告をします。
札幌の暮らしが合っているようで、こちらに来てからカメラが趣味になったそう。
絵になる風景が、たくさんありますもんねー。

「この前、マッキーのライブで久しぶりに大阪まで行ったら、人の歩く速さについていけなくて、いかに札幌ののんびりさに慣れきっているか気づいたよ」
外を歩いている人たちは、そんなにスローなようにも見えませんが、都心の方がせかせかしているというのはわかります。
「札幌には、本州のものはほぼ何でもあって、不便は感じないけれど、コメダがないんだよね~。だから大阪で入ってきたよ」
おいしいというより、インパクト勝負の店だと思うけれど、なつかしさでしょうか。
まあコメダは、そのうち海を渡るでしょう。


北海道スイーツを頂きました~。


○ 札幌と湘南

東京にいた頃には、よく連れだって鎌倉や江の島の海岸を散策したことを、懐かしがります。
「札幌には満足しているけれど、湘南の海がないんだよね~」
湘南どころか、海から遠い内陸です。
「また戻ってきたときには、一緒に散歩しよう」
真冬の札幌にいながら、2人で湘南の海を思い浮かべていました。


六花亭のマルセイキャラメル、おいしそう。


お喋りをしているうちに時間は瞬く間に過ぎました。
北海道ミルクのソフトクリームも気になっていて、追加で頼みたかったのですが、お昼に食べた回転寿司でまだおなかいっぱいで、結局頼まずじまい。
次回リベンジをはかろうぞ!

私は次の待ち合わせ時間が迫ってきています。
この日は、昼にメーラちゃん、ティータイムにマシャという2人の友人に会い、夜には北海道大学の人たちと会う予定。
遅れないようにしなくては。

駅から続く巨大な地下街を通りました。
最近、それがすすきのまで伸びたんだそう。
雪に降られず歩いていけるのが、いいですね。

札幌駅まで戻った頃には、待ち合わせ時間ぎりぎりになっていたので、2人でダッシュ。
待っている人たちを見つけたので、走りながらマシャにバイバイして、そのまま私は次の約束にシフトしていきました。

その2に続きます。


最新の画像もっと見る

2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (アネッティワールド)
2016-02-26 15:48:12
札幌へひとっ飛びですか!?

夏でも冬でもいいから札幌へまた行きたいです。
北海道の雪はいくら降っても
傘がいらないですよね。
髪の毛に積もった雪もパウダーのようだから
払えばすぐ落ちて髪の毛も濡れない。
そんな寒さですよね。

北海道の回転寿司は
本土とはレベルが違いますよね。

札幌からすすきのまで地下道が開通してるんですか?
便利になったんですね。

芸能人並みのハードなスケジュールでしたね。
アネッティワールドさんへ (リカ)
2016-02-26 19:48:39
はい、ひとっとびで(笑)
北海道の雪はパウダースノー。
確かにそうですが、気温の低さが行動力を鈍らせます~。
普段は、食べるのを二の次にして動き回る方ですが、今回は珍しく、食べるのに集中した感じ。

モリモリたくさん食べました~。でも北海道のものは、なんでもおいしいので、幸せでした~♡

post a comment