風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

鎌倉横浜・里帰り-1

2014-12-03 | 神奈川
○ 札幌の友人との再会

ここのところ、身近な友人が立て続けに遠くに行ってしまい、さびしい気持ちになっていますが、遠くに行った友人が一時的に戻ってきたりもして、久しぶりの再会づいています。

東京から札幌に移り住んで、江戸っ子から道産子になりつつある友人と会いました。
「どこか行きたいところはある?」と聞くと、リクエストされたのは、逗子。
逗子って何があったかしら? 逗子マリーナと披露山公園(マイナー)くらいしか思い浮かびません。

待ち合わせをして、逗子に向かいながら聞いてみると、
「特にっていうところは、特にないねー」との返事。
「いや、なんか京急逗子線に乗りたかったんだよね」
目的は電車ですかい。



車窓からちらりと見えた母校は、イチョウ並木が色づいていました。

○ 逗子のパスタ

終点の新逗子で京急を降りました。
京急の下りは、海へのルート。ここまで来ると、すっかり旅気分です。
乗ってきた電車の写真を撮ると「1000系はよくある車両だから、わざわざ撮らなくてもー」と鉄発言をされました。
単に撮りたくなっただけで、レア度は関係ないのよ~。



京急新逗子駅からJR逗子駅に移動して、まず向かったのは、駅前ロータリーに面したビル2階にある「ぼんごーれ」。
「ここのパスタが食べたくってね~」
特にパンチもオーラも感じられない、シンプルすぎる雰囲気のお店ですが、友人にはここが懐かしい味だとのこと。

「ここ、銀座ソニービルにある"あるでん亭"からのれん分けしたお店なんだよね」
「あるでん亭、前に一緒に行ったことあったね」
「あの頃はいろいろ種類があったけど、だんだんメニューが減って、今では厳選されたものだけ残っているんだって」
「えー、お店大丈夫なのかな」
「うん。みんな頼むものが一緒なだけじゃない?」



"あるでん亭"と"ぼんごーれ"、確かに店名のセンスが似ていますね。
たらこのパスタにしました。普通盛りなのにこんもりたくさん。
うん、茹で上げのアルデンテです。おいしい。

○ 北風強風の日

天気は快晴ですが、すごい風が吹いている日です。
逗子まで来ると、いっそう風の強さを感じます。
駅前のパームツリーも、ほぼ真横にザーッとなびき続けています。

半日授業なのか、制服を着た少年たちが大勢駅前を歩いていました。
「逗子開成の子たちだね」



おなかいっぱいになり、散歩をすることにしました。
風にあおられながら、海岸へと向かいます。
逗子は駅から海まですぐ。
でも、海に近づくにつれて、どんどん風が強くなり、あおられて足を踏み出すのも大変。
風力に負けそうで、こりゃたまらんわ状態になりました。



ようやく海岸まで辿り着くと、そこはウィンドサーフィン天国でした。
風が強い快晴日。確かに波乗りするにうってつけです。



帆をはためかせて、普段見ないような超高速で、ひゅんひゅん海の上を滑って行くセイルボード。
サーファーたちにとっても、こりゃたまらんわ状態でしょう。



海の上には人が何人も浮かんでいますが、この日は平日。
サーファー野郎は、波乗り日和の日には仕事を休むのでしょうか?聞いてみたいわー。



陸で見ている私たちも気分がのってきて「このまま海岸伝いに歩いて鎌倉まで行こうか」と話しましたが、地図を見ると、岬をぐるりとまわりこむ形でかなり大回りになります。
友人は、砂浜の砂が飛んで目に入ったと涙を流しているし、休みなく風にずっとあおられ続けていると、全身冷え切ってしまいそうなので、海から離れた道路沿いに歩いて行くことにしました。

○ トンネルを抜けると

トンネルを3つ抜けたら、そこはもう鎌倉。
安国論寺が近くにあったので、行ってみます。



お寺の前には、イチョウの葉をぎっしりつめた大きなビニール袋が10個ほどあり、「イチョウの落ち葉を掃除したところね」と気が付きました。
確かに境内の足元はきれいで、イチョウの葉は全く落ちていませんでした。



それから隣の妙法寺に行きました。
観光寺院ではなく、ひとけがありませんでしたが、本殿前まで入って良しとのことでした。
う~ん、おいしそうな色~。鳥たちが今にも飛んできそうです。



○ 鎌倉寺社巡り

鎌倉好きの友人ですが、八雲神社は知らなかったようでした。
境内に大きなご神木ががそびえる、自然に満ちた場所です。
私が神社が好きなのは、大きな木があるのも理由の一つだなあと思います。



さらに歩を進めると、常栄寺、通称ぼたもち寺がありました。
初めて訪れる場所です。



ここの名前と朱塗りの入り口が印象的で、気になっていたところです。
名前にちなんで、ぼたもちを売ったら、たくさん売れるそうですが、そうした商売っ気はなさそう。



次に妙本寺に行きました。
立派な山門をくぐると、広々とした境内の中に入ります。



奥にある本殿を参拝しました。
「前までは、神や仏に祈ることなんて全然なかったのに、今では手を合わせて新しい場所での加護を念じているから、人って環境が変われば変わるものだなあ」と友人。
私も一緒に、友人の新天地での活躍を祈りました。



道路から少し奥まった場所にあるとはいえ、こんなに大きなお寺を知らなかったなんて。
幼稚園の建物が渋ーい。レトロでいいですね。
大きくなったら「ここ通ったんだよ」と自慢できそうです。



今回巡っているお寺は、どれも日蓮宗の寺院。
鎌倉は日蓮をかくまった場所という所以から、日蓮ゆかりの寺院が多い土地です。

鎌倉の寺社は、かなり訪れたつもりになっていましたが、それでもまだまだ知らないところは残っているものです。
いつも同じところを繰り返し訪れているからでしょうね。
人と散策すると、いつも自分が通るのとは違う道を知るので楽しいです。



仏具店の看板に目を留めました。
電話番号が「フーフでナムナム」!かわいい!
創業弘化4年って、西暦でいうと1847年。170年近い歴史があるお店なんですね。ナムナム。

○ 夏の名残のカマキリ

途中、マンションの白壁に、大きなカマキリが停まっているのを見つけました。
見事な鎌を持っています。



「こんなに寒くなったのに、まだいるんだね」
冬はどうしているんだろう?と思いますが、カマキリは越冬できずに命を落としてしまうそうです。
限られた命を大切にね!(でんこちゃん風)



若宮大路に出るときに、本覚寺を参拝がてら、境内を通り抜けました。
本堂は改修工事中でしたが、仁王門の中に仁王様がいなかったので、ビックリ!
中を覗き込んでももぬけのからです。
「仁王が消えてるよ!二体とも」
「え、どこに行ったんだろう?」
「あんな大きいの、保管場所にも悩むよね」
「ネットバンクのような仕組みだったら、空中にエア仁王を預けられるのにね」
「??」
私のセリフ、友人はわかってくれたのでしょうか。いや、あきらめよう。

○ 駅前パンケーキ

そうしてにぎやかな鎌倉駅前にやってきました。
小町通りにはこじゃれた店が多いですが、今回気が付いたものが。
よーく見ると、時計の下に書かれていたのは・・・



i-ZA鎌倉!
建物の名前が「いざ鎌倉」~。
正しい読みは、アイザ鎌倉だそうです。(イザでいいのに…)



「身体が冷え切っちゃったし、お茶にしない?」
「イワタ珈琲店にしようよ」と声を弾ませる友人。

パンケーキ好きの友人は、前に私がここで食べたホットケーキのことを覚えていました。
そして星野珈琲の分厚いパンケーキのことを教えてくれたのは、この友人。
お互い、ホットケーキ情報を交換する、甘~い間柄なのです(笑)。

ただ、イワタ珈琲店の外には長蛇の列ができていました。
「あれだと、待っている間に冷えきっちゃうね」
逗子の海から歩き通しで、寒くてブルブルの私たち。
「じゃあ、向かいの不二家にしよう。ここのホットケーキも好きだから」と友人が言いました。



駅前にいたワンちゃん。バーバリーのマフラーしてる~。
お似合いだわ~。
きっと飼い主さんとお揃いなのね~。

○ 不二家パフェ

不二家ではすぐに席に通してもらいました。オー、久しぶりのペコちゃん。
メニューのパフェがとてもおいしそうで、私はティラミスパフェを頼みました。
外は寒く、暖房のきいた室内でアイスを食べる、このささやかな贅沢がいいわ~。
友人は「ここの味は定番だよ」とホットケーキに満足げです。



「札幌にも不二家はあるでしょう?わざわざここで食べなくたって」
「いや、それがないんだよね」
「えー、そうなんだー」とその時は聞いていましたが、あとで調べてみたら、ちゃんとありましたよ、友よ。
北海道にはおいしい土地のスイーツ店が目白押しで、お茶をするにも目移りしちゃいそうですね。

その2に続きます。



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