1日目-3からの続きです。
今回は、ほとんど海の画像ばかり。 単調で恐縮ですが、私にとってはここが今回の旅の目的になります。
○ 宴の翌朝
旅行2日目。昨日の夜はじけたので、宿はしーんとしています。
5時起きの彼女は、無事に出発できたそうです。(後日教えてもらいました)
私も支度をすませたところで、リエさんがやってきました。
「夕べは、途中から記憶が飛んでるんだけど」。。。案の定、昨晩のことはきれいに忘れている様子。
やかんのことを聞いてみると「やかん?わからん!」と答えが返ってきました。
ラッパーですかい。
意識の戻ったリエさんと少しおしゃべりして、チェックアウトします。
ほかのみんなは、まだ夢の中でしょう。お世話になりました~。
○ 松山駅と松山市駅
モーニングをすませて、道後温泉駅から市電に乗りました。
松山駅行きと松山市駅行き。 行き先の名前が似ているので、間違えないようにしなくては。
そう思って、ちゃんと松山市駅行きに乗ったつもりだったのに、松山駅行きに乗ってしまっていた私。
だめじゃーん!途中で気がついて、慌てて乗り換えました。
○ 三崎行きの高速バス
レトロなJR松山駅とは対照的な、近代的なビルの松山市駅。 屋上には観覧車も周っています。
駅前のバス停から、三崎行きの高速バスに乗り換えます。
松山市駅から伊予市 - 大洲 - 八幡浜港と通り、三崎まで走る三崎特急線。
このバスの始発から終点まで、まるまる乗って行きます。
画像で見ると、結構な距離を走ることがわかります。青い吹出しはバス停です。
市バスですが、大型観光バスのよう。白いカバーがかかった赤い座席で、足置きもついています。
思ったよりも乗客がいました。といっても10人ほどですが。
贅沢仕様のバスとはいえ、5、6分おきにバス停があるので、利用者が使いやすいのでしょう。
(さあ、この中で、終点まで乗っていくのは、一体何人かな?)と思います。
ここからが長丁場。一日3本しかないので、遅れずに乗れてほっとしました。
○ 車窓のお城
途中、うつらうつらして揺られていきます。 ふと目が覚めると、窓の外にお城が見えました。
大洲城でしょう。今回は寄れないとあきらめていたので、車窓からでも見られてラッキー。
○ 両側が海
八幡浜港で結構な人が降りていきました。 そこから先は、人が乗ったり降りたり。
普通の沿線バスと同じように、住民の足代わりになっています。
そのうちに、ちょっと酔ってきました。 長いことバスに揺られていたからでしょうか。
目をつぶってこらえているうちに、いつしかバスは海沿いを走っていました。
右を向いても海。左を向いても海。
はじめはボーッとしていましたが、少ししておや?と不思議に思いました。
これ、どういうこと?
○ メロディーラインのメロディは
そう、すでに佐田岬に入っていたのです。
そういえば八幡浜は、岬の根元にある場所でした。
八幡浜から三崎までのルートは「佐田岬メロディーライン」と言われています。
地図を見て、(どんなメロディが聴けるのか、楽しみ~)とワクワクしていましたが、実際にメロディラインを走るバスの中から耳をそばだてても、普通の車の走行音しか聴こえませんでした。 あれー?
どうやら、道路の凹凸でメロディが流れるものとは違うようです。
ここは、両側から海風が吹いてくる道なので、風の音がメロディに聞こえるということのようです。
ここは日本で一番細い岬で、最短距離は120mだとか。
ダッシュで行けちゃう距離ですね。 それで、どっちを向いても海という光景が見えるわけですね。
ただ、いつもその景色が見えるわけではなく、しかも動いているバスの中からその景色を一度に写真に収めるのは難しいため、自分の目に収めて満足しました。
○ そして一人に
日差しが強く、アスファルトに反射して、まぶしく照り返します。
車酔いがまだ残っているもうろうとした状態では、ちょっと非現実的。
どんどん三崎の先の方へと、バスは進んでいきます。
こんな遠くの方に、人の住む町はもうないんじゃないかしら。
そう思いましたが、町が開けて、高校もありました。 制服姿の女子高生が一人、そこで降りていきました。
これで乗客は私一人になりました。
やっぱり始発から終点までずっと乗っているのは、私だけ。
運転士さんでさえ、途中の八幡浜で人員交代しているのですから。 オンリ~ミ~♪(はは・・・)
○ 終着地は港
とうとう終点に到着しました。メロディラインもここまで。
運転士さんにフェリー乗り場を教えてもらうと、目と鼻の先でした。
バスが少し遅れたので、フェリーに間に合わなかったらどうしようと気をもみましたが、問題なく間に合ってよかったー。
○ フェリー待ちの人々
切符を買って、フェリーに入ろうと待っていたら、隣にいた年配のご夫婦が「あなた、あのバスに乗ってきたの?」と話しかけてきました。
見るからに「バスで来た風」だったんでしょうか。
「はい」と答えると、「松山から?」とさらなる質問。
松山からどのくらいかかるか、知りたいということで「9時10分に松山市駅前を出て、今さっき着きました」と話します。
「そう・・・じゃあ3時間くらいね」と言われ、「そうです」と答えながら、(3時間も路線バスに揺られてきたんだなあ)と改めて実感。
その方たちは、車で来たとだそう。
「佐賀関に着いたら、今度はどうするの?」と心配していただいたので、「友人がいるので」と答えると、「そうよね、よかったわ」と安心してもらいました。
車じゃない人って、そんなに少ないのかしら。
この方たちはどうするのか、聞いてみようと思ったところで、二人はフェリーから下りてくる人を見つけて、ブンブンと大きく手を振り出しました。
その様子を見て、お二人はフェリーに乗るのではなく、乗ってきた娘さんとお孫さんを車で迎えに来たんだと知りました。
その横では、フランス人同士が「キャー!」と盛大にハグして再会を喜び合っていました。 こんな場所にフランス人。
みんなが降りると、今度は私たちが乗り込みます。 甲板で出港を待ちました。
○ 旅のハイライト
いよいよ出発です。 フェリーは、港に沿って、ゆっくりと沖に出ていきます。
この佐田(さだ)岬は、四国の北西に延びる、日本一長細い岬。
なぜこんなに長細いんでしょうね。
「南米のチリがあまりに細長いから、気になっていたら好きになった」という私の母親の話を(なにそれ~)と笑って聞いていましたが、血は争えなかったみたい。
でもこの岬、意外と知られておらず、周りの人に「あのピュッと横に出てる細長いところ」といっても、「そんなところあったっけ?」「四国は室戸岬と足摺岬しか知らない」と言われてばかり。
さらに、鹿児島には佐多(さた)岬があるため、そちらと間違われたりもしました。
割と近くにあるし、佐田と佐多は紛らわしいですね。
画像は国道九四フェリーのサイトから
佐田岬の先端にある白い灯台のところまで道は続いておりますが、今回は到達はあきらめます。
最果ての地へのロマン心をかき立てられますが、そこから先はかなり高低差のあるハードな道になるため、一人で車を借りて走る勇気はありません(運転の腕前も)。
フェリーに乗って、佐田岬を見ながら四国から九州へ渡るのが、今回の旅の目的です。
フェリーは佐田岬沿いに進んでいきます。四国と九州の最短距離です。
おかげで、長細い地形を横からじっくり眺められます。 尾根沿いにたつたくさんの白い風車がくるくると周っていて、映画の光景のよう。
じきに、崎の先にある白い灯台が見えてきました。 うーん、あそこまで陸路で行くのは、見るからに大変そう。
暑いくらいのいい天気。空と海に、灯台の白さがよく映えていました。
初めて渡る豊後水道。水道と呼ばれるところにあまりなじみがないので、ワクワクします。
昨日松山で買った、スパークリングのポンジュースを飲みながら。
シュワッとさわやか、コカ・・・いえポンジュース!
潮風にあおられながらずっと岬を眺められて、満足します。
ああ、灯台が遠くなっていくわ~。
振り返って、後ろに小さくなっていく岬を見ていました。
ずっと甲板にいたら、すっかり身体が冷えてしまったので、あたたまろうと船の中に入りました。
モニターには今いる場所が表示されていました。
○ そして九州へ
あっという間に、もう九州が近づいています。
早々と到着。70分間の海路の旅でした。船を降りると、いよいよ大分県になります。
その2に続きます。
その方、二日酔いで頭が痛くならないのがうらやましいですね。
バスで3時間はなかなかの長旅ですね。
航行は70分とはこれまた早い。
原発再開で一躍有名になった地域です。
2週間後道後辺りをぶらぶらしてきますよ。
お目当ては「バー露口」
彼女、二日酔いは大丈夫そうでしたねー。そのせいか、よくやらかすって言ってました(笑)!
バー露口はわかりませんが、宿の人たちはみんなワニとサイっていうバーの常連のようでした。
そろそろ寒くなってきたので、道後温泉の熱いお湯がちょうどよさそうですね♪