地味最上柄の種木一本立ち一鉢になってしまいましたが、前回はこれぞという上柄が決まらなかったので再出発の意味で
この一本を素に3~5本立ち位を目指したいと思います。
今のところ両サイドとも申し分のない縞が継続できています。本種は幽谷錦と似たところがあり、派手に向かえばより派手に。また、
地味に向かえばより地味に向かう傾向にあるように思います。ま、これは縞物全般にいえることかと思いますが、本種はとくにその傾向
が強いかと。
待望の子が一芽付きました。中々期待できそうな感じであがってきています。
これからの若木なのでまだまだ子をつけてくれるとは思いますが、これまでの作では意外と花付きが良よく(自分の棚でのことだけ
かもしれません)そのぶん子が付かなかったので、今回の仕切り直しではねずみ算のごとく増殖してくれますように。
棚入れして11年位になるかと思います。御覧の通り一見無地に見えますが時々思い出したように縞が表れ、それも
立ちではなく2枚目以降に浮き出てくるという相当後冴えかと思われる品種です。
普通ならこんな無地に近い超地味でこれといった取り上げる特徴もない木ですが、私的には非常に楽しみ多い品種です。それというのも・・・・・・
この木の最高芸の写真を見ているからです。その木はすでに現存していませんが、後冴えの素晴らしい覆輪種でした。根はというと総ルビー根。
現在では、実生も含め奄美系の素晴らしい品種が目白押しのためずば抜けて素晴らしいとまではいかないでしょうが、山採りからの変化種と
して非常に価値の高いものだったと推察します。そんな印象を持った木ですから少しでも斑が確認できればどうしても期待が膨らみ、夢膨らみます。
久々に両サイドに柄の入った葉がでました。あとはこれが続けばね。
葉縁ですが、これが今までで最も太い縞です。
大抵はこの程度の縞が極たまに出る程度かな。
斑の部分に当たればだと思うんですが、一本くらいはルビー根を交えます。だから期待もふくらみますよね。
棚入れ時は葉が十数枚で、その内の僅か2,3枚の葉に極々細い縞がやっと見えるくらいの花跡ばかりの老木でした。購入後2,3年はおとなしく
観察しましたが一向に子が付かずいつまでたっても花盛り状態。これではと思い立ったのが話に聞いていた木の若返り作です。
十数枚付いていた葉は5枚を残して毟り取り、根も5本くらいを残して切り取ってしまいました。植替え終了後の姿ですがまぁ見た目のみすぼらし
かったこと。しかし、背に腹は替えられないので仕方ありません。で、結果ですがそのシーズンに一芽ながら早速子が当たりました。一応の大成功
です。ただその後はまた花盛りが続いたので再度若返りを行い一芽だったか二芽だったかはっきりしません(写真からすれば二芽のようですね)が
子が当たりました。またまた成功を見ることができ2連勝。老木一本に若木が付いたのであとはその若木に任せればいいだろうと今に至って
います。ただし、斑に関しては残念ながらこれまで大した結果は得られていません。・・・・・でした・・・が・・・・・久々に親木についた子に早くも縞
がでました。
これは元親の3番子に付いた一番子と2番子です。一番子はピンボケですが肉眼では縞が確認でき、3番子は写真でも縞が確認できます。
前からの続きですが、元親の3番子についた2番子(ややこしいですね。孫に当たります)は今のところ無地っぽいですね。
何にしても・・・・・今シーズンはちょっと事情が違うようです。これまでの経過を思えば私的にはほんと結構なと楽しみが。
本種が好きなこともありますが、その芸も非常に興味深い品種かと思っています。どのくらいの株数があるかは知り
ませんが、まだまだ希少な品種と聞いています。また子出しもよろしくないところへ上柄が出にくいときていますので中々増え
ません。そんな本種ですのでこの前あるオークションに出品されていたのを思わず競り落としてしまいました。手元で一鉢作って
いますので少しは品種についての知識もあり、出品画像では一見無地に向かうように見えたものの本種は後冴えのためおそらく
柄が沈んでいるんだろうと予想の上での落札でした。手元に届いて早速確認、予想的中、種木にはもってこいの良柄です。
親木 ↓ 購入木 ↓
これからの2枚の写真は以前から手元で作っているものです。
ここからが購入した木の写真です。
花の跡が多いのでしばらくは子が望めないかなとおもっていました。・・・・・・・・が・・・・・・
・・・・・・・以外と早速当たりが。現状観察では一寸派手すぎるかもって感じです。
こちら側には葉の両方に細縞が通っています。こんな柄ですから出品中に掲載される写真では斑の入り具合が解るわけない
ですね。結果、入札者が少なく(もしや、余りみんなほしがらなかっただけのことかな)自分的には超びっくりの非常にリーズナ
ブルな価格で落札できました。ほんと。
こちらは一寸太めの棒縞が。というよりこの葉については「だけ」といったほうが絵にあっていますね。
葉表には表れていないかもしれませんがこうして軸を観てみますとわりと斑が入っているのが解っていただけるかと。
日強く炙ればもう少し柄が浮かんでくるかもしれませんが、当然葉色が落ちるので我家では50%遮光下で気長に
作ろうと考えています。
今回もそうですが、写真画像というのは予想以上に絵と実物の乖離が激しいことがよくあります。予想に反しての結果がよければ
いいんですが逆とくればそのショックは相当なものですよね。数百、数千円程度なら授業料と笑えるかもしれませんが大金をはたくこと
もしばしばの趣味です。今回はいい買い物につながりましたがいつ落とし穴にはまるかもしれないので、自分にも言い聞かせる意味で
注意注意。
先日、久々に先輩宅へ顔出ししてきました。早速棚を拝見したんですが、いきなり目に飛び込んできたのが本種です。見てお分かりの通り
極黄の後冴え覆輪種。縁あったのか先輩が譲ってくれたので本日貰い受け、早速ブログへ記録掲載です。
立ちは青、2枚目で紺の中通しが見て取れ、3,4枚目でようやく葉先の方から黄色が目立ってくるといった相当な後冴えの
ようです。先輩曰く、相当日強く作っていたので大変がっしりとしたよく締まった木に育っていますが、本来、九州産らしい大型の
葉幅の引く品種とのこと。色味については遮光をかけてもそう対差無く極黄の覆輪を維持するらしいので、我が家の50%遮光下
では本種本来の大型極黄後冴大覆輪に育ってくれることでしょう。
大覆輪ですね。作るにしても、子への継続にしてももう少し紺地があったほうがいいでしょうけど、作自体は問題なさそうです。
子木ですが、稚葉の葉縁にだけ紺縞が見えます。親の大覆輪からするとこの子はどうやら幽霊になる確率の方が高いかな。温室のない我家では、
結果の判明はもしかすると来シーズンに持ち越しかもしれません。
泥軸です。根もおそらくは泥根でしょう。
天葉です。後冴えですが、僅かながら葉先の方に覆輪が巻き始めているのかな。
本種が採取されたのは10年くらい前。聞きつけた先輩が現地まで足を運んでも中々譲ってもらえず、手にするまで相当な大変さがあったよう
です。というのも、本種は山出し当初から覆輪が決まっており、採取者の方がこんなケースは初めてと自分で作りたかったようです。そのため
おいそれとは譲ってもらえず相当の苦労があったとのこと。先輩のねばり勝ちですね。
今は、そんな貴重な木を譲り受けられた喜びに浸っています。
前年の作を失敗し、姿を乱してしまったのでただ今立て直し中です。立て直しといってもただ一昨年までの作に
戻っただけのことですが。しかし、天葉がちょっと伸びすぎですね。やっと付が見えてきたのでここらで止まる
とおもいますが、葉繰りの成績とすればシーズン終了時に相当不満が残りそうです。
2番子です。1番子(上の写真)は縞柄ではなく虎一辺倒的な感じですから、この2番子はこのような縞柄が続いてほしいと願わずには
いられません。親木も以前は縞・虎の上柄だったんですが今では葉縁に耳摺り程度の縞がやっとてな感じ。いったいぜんたい、この木が
どのような性格なのかその答えは、両サイドについた性格の異なる子の動向がはっきり示してくれるかな。
3番子です。今のところ無地にしか見えません。しかし、本種はやや後冴えなので結果をどうこう言うのはもう少しあとのことに
したほうがいいかと。何にしても10年位作ってようやくついた3本目どうか柄が浮かんでくるように。