国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

「江陵端午祭」の世界文化遺産指定や「韓医学」の世界文化遺産申請が示す韓国文化政策の方針転換の目的は?

2006年10月14日 | 韓国・北朝鮮
●漢方を「韓医学」で世界遺産申請 中国で猛反発  2006/10/13 11:13

韓国が中国の伝統医学である「漢方(中医学)」を「韓医学」と名前を改め、世界文化遺産の認定申請の動きが出ている。これに対して、中国内で猛反発が起き、対韓国感情が悪化しそうな雲行きだ。中国の華僑向け通信社・中国新聞社がこのほど、配信したもので、この記事を「広州日報」や「安徽日報」など多くの地方紙が転載。インターネットの反応も大きく、13日現在、重複分を含めて、約30万以上もの中国語のサイトがこの記事を転載している。このような中国での関心の高さの背景には、中韓両国間で、ここ数年、伝統文化をめぐり繰り広げられてきた激しい“抗争”がある。
 
昨年11月、中国で2000年以上の歴史を持つ「端午の節句」(旧暦5月5日)が、韓国によって「江陵端午祭」との名前でユネスコ(国連教育科学文化機関)の「世界無形文化遺産」に申請、選定された。当時の中国メディアは「強盗にあった気持ちだ」などと一斉に猛反発した。ユネスコの資料などによると、中国は現在、兵馬俑、故宮、万里の長城など33項目の世界文化遺産の認定を受けている。旧正月や少林拳など約100項目は申請中だという。
 
今回の記事では、「韓医学」と「漢方」の共通点や、世界文化遺産申請の具体的日程について触れていない。しかし、端午の節句で悔しい思いをしただけに、中国人の警戒感は強い。「固有文化を守るため、徹底的に抗戦すべし」と言った勇ましい書き込みがネット上に殺到している。中国の民間文芸家協会副主席の白庚勝氏は中国新聞社に対し「中国の文明は韓国、日本、ベトナムなどの周辺国に大きな影響を与えてきた。これらの国家と共有している文化も多い」と述べたうえで、「政府は世界文化遺産を申請する際、これらの国々が共有している文化を優先して申請すべきだ」と指摘している。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/china/23106/





●高句麗史問題、韓中が「思慮深い措置」で合意  2006/10/13 20:09

【北京13日聯合】盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は13日に中国の胡錦涛国家主席と拡大首脳会談を行い、最近問題となっている「東北工程」(中国東北地方の地域研究プロジェクト)問題と関連し、韓中関係にマイナス影響を与えないよう思慮深い措置を講じることを中国側に要請した。青瓦台(大統領府)の宋旻淳(ソン・ミンスン)統一外交安保政策室長が伝えた。
 胡主席はこれに対し、2004年8月に両国が口頭で合意した内容が必ず履行されるよう努めることを約束した。両国は当時、東北工程が外交問題に飛び火したことを受け交渉を行い、高句麗史問題が政治問題に発展しないよう学術的な観点から解決していくことで一致している。口頭で合意した内容には、

▼高句麗史問題の公正な解決を図り必要な措置を講じることで政治問題化を防止する
▼中国側は中央や地方政府レベルでの高句麗史関連記述に対する韓国側の関心に理解を示し、必要な措置を取ることで問題の複雑化を防止する
▼学術交流を早期に開催し、解決する
――の5項目が盛り込まれていた。

 また両首脳は、韓中関係の全般を評価するとともに、両国が貿易・投資など経済分野を含め全面的な協力関係に発展していることに満足を示し、両国の貿易規模を2012年までに2000億ドル水準まで拡大することに努力することで合意した。国交正常化15周年を迎える来年には記念行事を行い、両国民の理解や交流を深める方針を打ち出した。
 胡主席は、外交通商部の潘基文(パン・ギムン)長官が次期国連事務総長に内定したことを祝い、国際社会で韓中協力を引き続き強化していく考えを示した。
 このほか両首脳は、北東アジア地域で両国の未来志向の協力関係を構築すること、来月ベトナムで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議期間に首脳会談を行うことについても意見交換した。
http://japanese.yna.co.kr/service/article_view.asp?News_id=012006101304700






●韓中首脳「北朝鮮核問題で重要な合意に達した」 2006/10/13 14:52

【北京13日聯合】盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は13日、中国の胡錦涛国家主席と会談した結果、「北朝鮮核問題の解決に向け両国政府が緊密に協力してきた。引き続き両国政府が問題解決に努力することで合意した」と述べた。
 中国・北京の人民大会堂で開かれた約1時間の単独会談の後、続いて開かれた拡大会談の冒頭発言で、盧大統領が明らかにした。両国の関係だけでなく、緊迫した懸案となっている北朝鮮核問題に対し真摯(しんし)な対話を交わす重要な契機になったとしている。
 胡主席も冒頭発言で、北朝鮮核問題など重要な国際問題と地域懸案を話し合い、重要な合意に達したと述べた。
http://japanese.yna.co.kr/service/article_view.asp?News_id=200610131442571





【私のコメント】

 10月13日に北京で中韓首脳会談が開かれた。表向きは友好を謳いつつ、裏では北朝鮮をどちらが勢力下に置くかという熾烈な外交戦争を繰り広げている中韓両国の動向は非常に注目される。今回の会談では、会談を行ったこと、会談で重要な合意が得られたと宣伝することが重要であったと思われ、実際には何ら新たな重要な合意は得られていない。米国が北朝鮮を直接攻撃する事態を回避することだけが中韓両国が一致できるポイントだが、イラク戦争やイラン問題で余力のない米国が朝鮮半島でも戦争に突入する可能性は限りなく低いと考えられる。「東北工程が外交問題に飛び火したことを受け両国は交渉を行い、高句麗史問題が政治問題に発展しないよう学術的な観点から解決していくことで合意している」との部分は、高句麗史問題が満州~北朝鮮の領有権争いを歴史的根拠で裏付けるためのものであることを一時的に覆い隠すものに過ぎず、何ら本質的な解決には繋がらない。また、中国も韓国も高句麗史問題では一切譲歩する意図はないと考えられ、将来的には軍事力を含めた全面対決の力勝負で決めるしかないであろう。

 最近の韓国は中国の伝統医学である漢方を「韓医学」で世界文化遺産申請する、あるいは端午の節句(陰暦5月5日)の発祥の地である中国を差し置いて江陵端午祭の世界文化遺産指定に成功するなど、まるで中国文明の起源は韓国であるかの様に振る舞っている。これは、漢字を全廃してハングルに統一したかつての大韓民国の脱中国文明政策とは逆行するものである。韓国だけでなくベトナムにも言えることだが、中国文明に飲み込まれて同化してしまわない為には、漢字の使用を止めて独自の文字を使うというのは非常に有効な手段である。海という自然の障壁があって中国文明に飲み込まれる危険の無かった日本とは異なり、中国との陸上国境を持つアジアの農耕民族が独自国家を維持することの困難さが示されている。また、韓国が伝統的な中国への事大主義から決別し、中国への敬意を持っていないことも注目される。それは、清への軽蔑と中華文明の継承者としての強い自尊心に特徴付けられる李氏朝鮮時代の小中華思想が復活したかのようでもある。この様な韓国の対中国文化政策の方針転換は、一体何が目的なのだろう?

 第二次大戦で弱体化した日本から竹島を奪ったことからも分かるように、韓国人は弱者を見つけだして襲いかかるというハイエナのような性質を持つ。これは、繰り返し遊牧民族や中国人の侵略を受けて国内が混乱し、自分より弱い者から収奪する以外に生き残る方法がなかった韓国の悲しい歴史が作りだした物であろう。そう考えれば、近い将来の中国の弱体化を見据えて、中国文明から奪える物は奪ってしまおうという単純な考えかもしれない。しかし、将来中国が再強大化した時には韓国は中国に飲み込まれてしまう、あるいは反撃を受けて滅亡すると考えられ、韓国の長期的生存を考えると決して賢明とは思えない政策である。

 私は、韓国は高句麗の歴史問題を利用して満州を併合ないし属国化するつもりではないかと考えてきた。しかし、現在の韓国政府はそれに留まらず、かつて満州族が満州で金を建国した後に宋を侵略して准河以北を領有した歴史、あるいは満州で清を建国した後に明を侵略して中国全土を領有した歴史を見習って、あわよくば第二の満州族として中華世界の支配者になることを狙っているのではないかと思う。その為に、かつて宗主国から押しつけられた中国文明を現在も維持していることを利用して、中国文明の真の継承者であり、かつ西洋文明も修得した韓民族こそ中華世界の支配者として相応しいと宣言するつもりなのだろう。それが、韓国の文化政策の方向転換の真の理由ではないかと考える。


 韓国軍では徴兵された兵士に対して、かつての朝鮮民族が満州や中国本土に及ぶ広大な領土を保有していたという偽の歴史を教えているという。韓国の大手・東亜出版社が94年に出版した「大朝鮮帝国史」(下図参照)は韓国軍の歴史教育内容に近いという話だ。これは未来の中国本土侵略に向けて国民を洗脳することが目的ではないだろうか?








 中国は一見強国のように見えるが、その軍隊の練度や装備の水準は決して高くない。陸軍力に関しては人民解放軍は現在の韓国軍には太刀打ちできないだろう。少数の満州族の兵士が明末期の混乱期に中国を占領した清の歴史を見れば分かるが、人数は少なくても強大な陸軍力があれば、混乱期の中国は容易に占領できてしまうのではないだろうか?そして、核兵器非保有という韓国の唯一の弱点も、北朝鮮の核開発で補われつつある。韓国としては、中国の国内が混乱状態に陥るまで待って、核兵器を保有した北朝鮮と協力して中国を侵略することを狙っているのだろう。

 南北朝鮮の中国侵略は東アジアを巻き込む大戦争を引き起こすことは確実である。ユダヤ金融資本としては、中国人と朝鮮人の両方を軍事援助しつつ両者の激突を煽っていけばよいのだ。韓国という国が維持されたのは、このような未来の東アジアの大戦争を引き起こす引き金としての価値があるからだと思われる。このような朝鮮民族の侵略を中国が防ぐ方法は、中国国内が混乱状態に陥る前に韓国を滅亡させるしかない様に思われる。しかしながら、韓国の軍備は中国より充実しているし、米国との軍事同盟もある。後には日本という国も控えている。通常の方法では中国が韓国を滅亡させるのは無理だ。国内が混乱状態に陥るまでの残された僅かな時間の中で中国が韓国に対してどの様な政策をとるかが注目される。また、韓国と中国の戦争が日本の国益にどの様な影響を与えるかについて日本人は真剣に検討する必要があるだろう。
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7 コメント

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Unknown (Unknown)
2006-10-14 23:19:23
韓国軍内部はどうなっているのか知らないが相当歪んだ歴史認識を

「正しい歴史」

と言い張っているのは

完全なマインドコントロールではないか?
返信する
Unknown ()
2006-10-14 23:54:04
ここでユダヤ資本は関係ある?

強引に結び付けてるんじゃ
返信する
Unknown (Unknown)
2006-10-15 00:20:57
中国が高句麗で軟化するわけないでしょうw



中国は東北工程問題では、韓国を適当にあしらって、粛々と理論固めをおこなっている。それは、ここ数年、変化が全く無い。このへんが中国のうまいところ。



よく、この問題は、中朝国境付近の問題といわれているけど、実は、中国は東北工程では、漢江流域も中国の固有の領土だといっている。つまり、ソウル(漢城)も中国の領域だったつーこと。



韓国の歴史の捏造癖は、特別な戦略ではなくて、あおの民族の冗長癖が大きな要因でしょう。
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Unknown ()
2006-10-15 12:12:02
消えてますね

間違って3連続書き込みして

すいません
返信する
すべての悪はユダヤにあ~る (太田竜もどき)
2006-10-15 12:27:09
>ここでユダヤ資本は関係ある?



ユダヤ陰謀論のblogなんですからねッ

そういう無粋なことは言わないこと(メッw



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韓国株式市場 (小林)
2006-10-21 16:44:47
市場をみればユダヤ資本がわかります.
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無知 (無心)
2007-06-08 05:37:38
「中国文明に飲み込まれる危険の無かった日本」ってどういうこと??
括弧のなかに漢字がいくつ使われてるとおもう??
君の名前は何語で書くの?
漢字は誰のもの??全く無知。


「韓国人は弱者を見つけだして襲いかかるというハイエナのような性質を持つ」

↑誰のこと??日本のことの間違いか??
沖縄合併、朝鮮侵略、中国侵略、台湾侵略、南京虐殺、731部隊の蛮行、慰安婦強制動員などなど数えることもできない歴史の負。

で、百歩譲って韓国がハイエナだとしたら、日本はいったい何になるんだろう??





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