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『百寺巡礼』…♪

2015-10-11 11:08:30 | Weblog
こんどは何を読もうかな、と書店に出かけた。
いちおうチェックしておいた新刊もちょっとページを捲ってみる
ん…、これはパスしよ…。
んじゃ、いよいよ『箱根の坂』かな、と講談社文庫の棚へ…。
でもね、随分前からちょっと気になっているものも講談社文庫にはあってね…。
なぜかしらそっちのほうに目が行っちゃう。
『百寺巡礼』 五木寛之著
なぜ気になっているかといいますと…。
もうずっと前に同タイトルのテレビ番組があったの。
著者自身がいずれかのお寺を訪れて、紹介していくというもの。
奇をてらったところのない淡々とした番組で、それだけに著者の感動や感想が明瞭に伝わってくるような番組だった。
そのとき初めて五木寛之という作家を“見た”わけ。
すでに高齢であられたと思う。
ちょっと長めの豊かな髪といいすっきりした細身の立ち姿といい声といい、ま、私のストライクゾーンにハマった。
作品よりも作家の姿に先に出会っちゃったワケです、それも様子の佳い大人の男性である作家に。
興味をもったのはその時その年齢からの作家に対してであり、彼の言葉。
だから大作『青春の門』も『四季』も『朱鷺の墓』も読んだことがない。
その時以降の作家本人の考え方や感じ方、興味の在り処、息遣いがわかるようなものを読んでいる。
『他力』とか『生きるヒント』とか『おとなふたりの午後』とか…etc.etc.…。
で、『百寺巡礼』
番組の中で作家の口をついて出る
美しいな
素晴らしいな
という讃嘆の言葉が耳に残っている。
ことさらな抑揚もなくワザとらしい身振りもない。
その作為のなさゆえにかえって感動の深さを思わせるような言葉の印象が深い。
そのことが思い出されて、一巻目を手に取ってページを捲ってみた
『…そんな旅の途上で、私はものに憑かれたようにモノローグをつづけ、語り、文章を書いた。…』
…、あぁ、そうだ…、モノローグ…、モノローグ…、まさに…。
あの番組で見た作家の佇まいが脳裏によみがえってきた。
そうなると、コレを読みたい、で決まりです。
当分の間は『百寺巡礼』です…10巻まであるんだもぉぉん
コメント
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