ご当地フランスに敬意を表し、<ドラクロア>(1798-1863/ロマン主義)に次いでふたりの画家を。
まずは、ジャック=ルイ・ダヴィッド(1748-1825/新古典主義)が、ルーヴルで最大級(629×926cm)の画板に描いた、「皇帝ナポレオンⅠ世と皇后ジョゼフィーヌの戴冠」(左)。
本作でナポレオンは、自身にではなく妻ジョゼフィーヌに戴冠する姿、それも実際より若く描かせている。
それに加えて、ローマ教皇が皇帝の正当性を認め祝福していることを表すために、教皇の両手を膝の上ではなく、“ 聖母マリアの受胎を祝福する天使のポーズ ” と同じように、片方の手を指差させる仕草(右:部分)に変更させている。
その意図は明らかで、イタリア系小貴族の次男坊、半ば強制的に出席させたローマ教皇より権威ある者なのだと、その権勢を誇示するためとか。
滑稽にも見えるその振る舞いも、フランス第一帝政時代にナポレオンに認められ、首席画家としてフランス画壇に大きな影響力を持つようになった御用画家ダヴィッドがいてこそのことだけれど。
小さいので拡大して、画家と言うよりもナポレオンの意図したものを感じ取って頂ければ・・・と、思う。
Peter & Catherine’s Travel. Tour No.1020
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