睦月一月最後の日曜(27日)、午後になって少し曇ったけれど、雨や風には無縁でよかったと思う。
この日、カタリナ の最後の初釜、今年も恙無く四回の席を終えたようだ。
仲間の皆さんにそれぞれ役目を担って貰う参加型の茶事にしたと、先のブログにあったが、楽しんで貰えたのだろうか?
ところでその日、借りていた本の返却のため、久し振りに夙川公園の中央図書館へ行った。
余談だが、この日、津波が到達する恐れがあるとの想定のもと、浜側に住まう人たちがJR神戸線の北側へ避難する訓練が市などの主催で行なわれ、夙川公園の桜道を多くの人
が列をなして歩いていた。
その流れに逆行しながら、「日頃の訓練が大切なンだよなあ」と、他人事のような感想。
本を返した後、近くの西宮市大谷記念美術館へ。
例年どおり開催中の新春展、「日本画 その妙(たえ)なる世界」を覗いてきた。
今年は、「開館40周年記念」とサブタイトルが付けられ、広がりのある空間、観念の表現、自然の美、佇まいの美といったテーマを辿りながら、日本画独特の美の世界を紹介するとある。
架かるのは、上村松園の三点の美人画のほか、伊東深水、川合玉堂、下村良之介、寺島紫明、富岡鉄斎、冨田渓仙、山元春挙などの代表的な所蔵品が展示されていた。
ただ、横山大観の「大和心」や「若葉」、福田平八郎「竹」、上村松園「蛍」、濱田観「白木蓮」、杉山寧「雉山百合図」や「鴨」、前田青邨「薔薇」など、毎年、この時期に架かる絵も多く少し淋しい気もする。
小さな美術館が収蔵作品だけで展覧会をとなると、この辺りが限界なのかなとも思う。
と言う訳で、今回素晴らしかったのは、橋本関雪「僊女」と山下摩起の「椿」。
その「僊女」、写真(下)は平板でちっとも面白くないが、実物の方が際立って素晴らしい、と言う当たり前のことを改めて知らされた。
足早に見て回った後、建物を囲む庭園を一回り。
梅はまだまだだったが、この美術館自慢の蝋梅、陽あたりのいい場所では甘い香りを放っていた。
如月・二月の最初の日曜(3日)は、“ 節分 ”、今年の恵方を向いて巻寿司を丸齧りするのもよし、豆を撒くもよし。
そして、その翌日は、“ 立春 ”、外はまだまだ寒いけれど気分は春である。
山一つあなたに春のある思ひ (虚子)
Peter & Catherine’s Travel. Tour No.573
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