パソコンカレッジ スタッフのひとりごと

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HDDを交換したらリカバリ出来ない?!

2012-03-03 09:00:03 | ハードウェア
今週のおすすめ記事にも書きましたが、2月はトラブル対応の仕事が多かったです。
そのなかでも今回のトラブルが結構大変でした。

ある日、生徒さんの紹介でノートPCが持ち込まれました。
起動しないとの事。OSはWindows7です。

リカバリCDもあるので、最悪はリカバリかなと軽い気持ちでいました。

一通りの事をしてみましたが、直らない。
HDDの中のデータを救出してからリカバリかな。

HDDを取り外して、他のPCに接続するとHDDは認識してデータの救出もできました。
しかし、S.M.A.R.T を確認すると不良セクタが・・・
これはHDDを交換したほうがいいなぁ。

他のパーツに問題がないかの切り分けのため、会社にある古いHDD(80GB)をつけて
リカバリをしてみました。

問題なくリカバリはできたので、新しいHDDを買ってリカバリすればいいかなと。

新しいHDDを取り付けリカバリすると・・・

最後のデバイスドライバのインストールのあとに

「このコンピューターのハードウェアで動作するようにWindowsを構成できませんでした。」

と、エラーが。

再起動後にも

「もう一度Cドライブのみリカバリーしてください。」

と。

何回やってもこの繰り返し。

ネットで色々調べてみると新しいHDDは「AFT(アドバンスド・フォーマット・テクノロジー)」
HDDでした。

※AFT(アドバンスド・フォーマット・テクノロジー)とは
アドバンスト・フォーマットとは、セクタサイズを従来の512バイトよりも大きくした4,096バイト(4Kバイト)で
物理フォーマットしたHDDです。
これにより、プラッタ容量を増やし(約10%)、エラー訂正の精度を高めることができます。


ちなみにWindows上で行うフォーマットは「論理フォーマット」です。

「AFT(アドバンスド・フォーマット・テクノロジー)」のHDDではメーカー製のPCのリカバリが
できないらしい。これは結構問題ですよね。

そこで、今回はその対策です。

まずはHDDを購入する前に調べましょう。方法は、HDDメーカーのサイトのスペックシートをみないと分からないです。

今回買ったHDDは日立の「HTS547550A9E384

HDDメーカーのサイトです。
Travelstar 5K750 Hitachi Global Storage Technologies

↓の画像はそのスペックシートのキャプチャですが、セクタサイズが「512e」となっています。
これが「AFT(アドバンスド・フォーマット・テクノロジー)」のHDDです。
従来のHDDはここが「512」です。




それでは、どうやって今回のトラブルを解決したかを書きますね。

会社の古いHDDでリカバリしてあったので、「Acronis True Image Home 2012」を使って
新しいHDDにクローンを作成しました。

これで新しいHDDから Windows が起動しました。

しかし、ここで問題が・・・

Windows Update をしようとすると下記のエラーが

「現在サービスが実行されていないため、Windows Update で更新プログラムを確認できません。
このコンピューターの再起動が必要な可能性があります。」


また、Windows Live メールがエラーで起動できません。

ネットで調べてみると下記のサイトがありました。

Windows 7 および Windows Server 2008 R2 と Advanced Format Disk の互換性を向上させる更新プログラムを入手できます

早速「更新プログラム」をダウンロードしてインストールしたけど、症状は変わりません。

う~ん・・・

更にネットで調べると「インテル ラピッド・ストレージ・テクノロジー」をインストールしてから
クローンを作成して新しいHDDに移行すればいいらしい。
これのドライバがセクタサイズ4,096バイト(4Kバイト)のHDDに対応しているみたいです。

「インテル ラピッド・ストレージ・テクノロジー」をダウンロードしてインストールしてから、
「Acronis True Image Home 2012」で、クローンを作成して新しいHDDに移行させると・・・


上記の不具合がなくなりました。やったね!!!\(^o^)/


ここまでたどり着くのにかなり苦労しましたが、何とか解決できました。
ただし、今回のPCはインテルのチップセットを使っていたので成功しましたが、AMDのチップセットの
場合はこの方法は使えません。

今後はHDDを買うときにはHDDメーカーのスペックシートまで調べないと安易に買えませんね。

それに、PCメーカーも対応してもらわないと・・・



(ケン)

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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (オホーツクのリンゴ屋)
2012-03-04 19:31:09
最近はHDDも気軽に交換できないのですね。私も交換することがあったら気を付けます。技術の進歩は有難いけれど、これではありがた迷惑ですね。
返信する
今晩は (モコ)
2012-03-04 20:33:15
私も去年からパソコンで悩みを抱えています
スタートアップの起動が出来ません
ので長押しで電源を切り再度修正起動で立ち上がる毎日です
が・・
ある方のコメントで
この様な回答がありましたが・・
良く分かりません
忙しいでしょうが・・
何卒
ブログで内容を書いてありますのでご助言お願いします
返信する
オホーツクのリンゴ屋さんへ (ケン)
2012-03-05 12:20:26
コメントありがとうございます。

本当にこれはありがた迷惑ですよね。
これからはHDDの交換も結構気をつけないと。
返信する
モコさんへ (ケン)
2012-03-05 12:20:56
ブログに伺ってコメントさせていただきました。
返信する
ご質問 (しぶ)
2012-03-21 18:03:25
こんにちは、記事拝見させていただきました。
私も先日windows7 vaio VPCEB29FJの非ATAのHDDからATAのHDDにリカバリディスクを使って復旧させようとしたのですが、エラーがでました。
そして非ATAのHDDを買い直したところうまくいきました。
そこでご質問なのですが、ATAのHDDをいったん外付けにしてソフトなどを使って引っ越ししてから、交換すればATAのHDDでもエラーが出ずに復旧できるということなのでしょうか?
返信する
しぶさんへ (ケン)
2012-03-22 13:29:30
コメントありがとうございます。

記事にも書きましたが、ソフトを使って移行は出来ますが「Windows Update」や
「Windows Live メール」などでエラーがでます。

今回は↓の更新プログラムを当てても駄目でした。
http://support.microsoft.com/kb/982018/ja

PCの環境によっては上手くいくかもしれませんが。

「インテル ラピッド・ストレージ・テクノロジー」をインストールしてから移行したら
上手くいきましたが、これも環境によっては使えません。

非AFTのHDDを使うのが一番確実ですね。
返信する
ケンさんへ (しぶ)
2012-03-22 18:42:47
ご返答ありがとうございました!
やはり環境によって異なるのですね。
今はAFTのHDDが主流になっているので、ある意味私のPCの寿命が縮んだようで残念です。
HDDのトラブルの対策としては安い時に非AFTのHDDを購入しておくのが無難ということですかね?
返信する
しぶさんへ (ケン)
2012-03-23 21:01:01
そうですね。
今のうちに非AFTのHDDをストックしておくのが賢明ですね。
返信する
こんばんは (出張人)
2012-09-18 23:57:15
こんばんは。記事を拝見させていただきました
この件で悩んでいましたが、おかげでHDDの移行が上手く行きました。ありがとうございます
しかし、この件に関する情報の少なさって何なんでしょうね
返信する
出張人さんへ (ケン)
2012-09-20 08:38:17
コメントありがとうございます。
お役にたててなりよりです。

本当に情報は少ないですね。
PCメーカーのサポートでさえもAFTの事はよく知らないみたいでした。
返信する

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