パピとママ映画のblog

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土竜(モグラ)の唄 潜入捜査官 REIJI ★★★.5

2014年02月21日 | アクション映画ーマ行
高橋のぼるの人気コミックを、三池崇史監督、宮藤官九郎脚本のタッグで実写映画化したアクションコメディー。交番勤務の巡査が暴力団組織を壊滅させるべく潜入捜査を命じられ、さまざまなピンチを乗り越え任務を果たそうとする姿を描く。主演は、三池組初となる生田斗真。彼を取り巻くキャラクターには堤真一、仲里依紗、山田孝之、岡村隆史、上地雄輔らがふんし、原作の世界観そのままの強烈なインパクトを放つ。
あらすじ:正義感は強いものの警察署きっての問題児の巡査・菊川玲二(生田斗真)は、上司からクビと言われてしまう。しかし、内実は関東一の広域暴力団・数寄矢会の轟周宝(岩城滉一)を逮捕するため、モグラこと潜入捜査官になれという命令だった。偶然にも傘下の阿湖義組若頭・日浦匡也(堤真一)と親交を深めた玲二は、数々の試練に見舞われながら轟に近づいていく。
<感想>今年一発目の三池崇史監督の新作は、Vシネマ時代の復活を思わせる快作。コテコテすぎて映像化は不可能と思われていた、現在38巻まで刊行中の高橋のぼるの同名原作(小学館「週刊ビッグコミックススピリッツ」連載中)を、宮藤官九郎の脚本で映画化した本作。

正義感は人一倍強いがスケベで破天荒な警官が、クビと引き換えに潜入捜査官となって、合成麻薬の密売ルートを暴くために、広域指定暴力団に潜入し、幹部へ接近するために組織内で出世していくという物語。
まぁ、これだけならよくある潜入捜査ものにすぎないが、ヤクザ、歌舞伎町は新宿黒社会、チャイナ、マフィア戦争を初めとする数々の作品で描いてきた三池監督だけに、メジャー映画でおなじネタを拡大映画化するだけでは終わらないはず。まったく異なる表現で描かれるのに注目ですね。

街並みの背景はCGで作り込まれ、虚構の世界であることが強調されている。こうした虚構性の強調が、生田斗真と義兄弟の契りを交わすクレイジーパピヨン役の堤真一や、凝ったメイクで派手なアクションを見せる猫沢の岡村隆史という、浮いてしまいそうなキャラをハマリ役にしている。
それと、忘れてならないのが、数奇矢会の月原を演じているキレキレの頭脳を持つエリートヤクザの山田孝之、全身豹がら入れ墨男の上地雄輔や、組長の大杉漣など迫力ある演技合戦で白熱している。

冒頭で原作通りの、菊川玲二が素っ裸で車のボンネットに縛りつけられて、市街地を走り回るシーンがあるが、ジャニーズきっての美形キャラでもある生田斗真主演で、きっちり実写化して見せているのはお見事と言って過言ではない。
日本最大の暴力団、数奇矢会に潜入するも、「面白くなけりゃ、ヤクザじゃない」が持論の若頭日浦に気に入られ、武闘派ヤクザとして鳴らしていく。

見どころは、生田の常識破りの馬鹿っぷりと、それに負けじとド派手さを競う会う堤真一、山田孝之、チビハゲこと岡村隆史らの役作り。パピヨンというだけあって、衣装に蝶々の刺繍がほどこされている派手さ。数寄矢会の轟周宝を演じている岩城滉一の貫ろくには、惚れ惚れしますから。
闇カジノに潜入した彼は、対立している蜂乃巣会の猫沢を相手に暴れまわり、日浦に気に入られ義兄弟の杯を呑み干して、あろうことかその杯をバリバリと噛み砕いて食べてしまった。

数奇矢会と蜂乃巣会の抗争がいよいよ激化し、猫沢は玲二を付け狙う。玲二をかばい両脚に銃弾を浴びせられ重傷。日浦がヤクザとして再起不能に、と思っていたら、両脚に機械仕掛けの義足をつけて不死鳥のように甦る。
さらには、生田斗真と仲里依紗との濃厚なベッドシーンは、童貞キャラとしておおいに笑わせる。コメディタッチで脱力系ギャグシーンに仕上げてあるので、笑いが込み上げてきます。
中でも、遠藤憲一と、吹越満、皆川猿時の上司の3人が歌う「モグラの掟」は強烈すぎて観終わってからもうなされそうです。
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