パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

グラバーズ ★★★

2013年03月23日 | DVD作品ーか行
まるでスピルバーグが作り忘れたかのような傑作! ! -EMPIRE離島の酔っ払い老人VS謎の巨大触手モンスター! 海外のメディアで大絶賛! 012年サンダンス映画祭公式出品作。

【STORY】平和なアイルランドのある島の漁村。突然、空から奇異な物体が落ちてきた。次々と行方不明になっていく人々。砂浜に浮かび上がったクジラの死骸。一体何者の素行なのか。地元の警察は捜査に乗り出すが、犯人として浮かび上がったのは、とんでもないモノだった!
この宇宙モンスターに島人たちは戦いに挑むが・・・。島の飲んだくれ老人たちが中心となり、導き出した奇抜な退治法とは?
【CAST】リチャード・コイル (「プッシャー」「サブリミナル」)
ルース・ブラッドリー (「イン・ハー・スキン」)
ラッセル・トビー (「Him & Her」)
ブロナー・ギャラガー (「マリス・イン・ワンダーランド」 )
【STAFF】監督:ジョン・ライト
<感想>だいぶ前に観たのだが、結構面白かったのでレビュー。アイルランドの離れ島、エリン島を舞台にしたオフビートなSFコメディ。一人あたりのビールの消費量が世界第二位のアイルランドらしく、巨大触手モンスターは酔っ払いに弱いという、「何だそりゃ」な設定や、間抜けな登場人物たちなど、ツッコミどころが満載。だがモンスターとの死闘には意外にハラハラさせられ、笑いとスリルのバランスが絶妙です。
島民たちは知り合いが行方不明になろうが、死体で発見されようが、この島の住民はとにかく呑気ものばかり。牧師の説教もおかまいなし、酒が飲めればすべてOK。おおらかにも程があるんじゃないの?・・・。この事実を知っているのは美人刑事と島の警官オシェさんに、漁師の仲間たち数人だけ。このことを島民たちに話したらパニックになってしまう。これは一大事と本土へ応援を頼むも、嵐が接近して船が出せないというのだ。
島に1軒だけあるバーに集まって、嵐の夜、夜どうし酒を飲む島民たち。酒の飲めない人はどうするんだろう。それに子供たちは、って出て来ません。ただ酒飲めるって喜ぶ島民たち。それが全員酒好きなのんべいなのだ。応援の美人刑事のリサさんもヘベレケに酔っぱらって、階段から落ちても平気なんて。どうやら島の警官オシェとは仲がよさそうで、最後の巨大モンスターとの戦いでは、オシェが重機を使って戦うシーンも。
狂暴なエイリアンの弱点はなんと酔っ払い!酒を飲んだ人間の血を吸うとぐったり&リバース。ちなみに酒をぶっかけてもノー・ダメージなのだ。血と酒が混ざらないと死なないというから。巨大モンスターは、蛸のような触手の中心には口があり、そこから伸びる長い舌で獲物に吸い付き、血を吸うわけ。その口の中へテキーラを流し込む、銃弾よりも効きそう。だが、巨大モンスターは島の入り江に卵を産み付け、嵐の夜にその卵が孵ってその数の多いのなんの。バーの1階部分はそのモンスターの子供たちが大騒ぎ、このシーンって「グレムリン」に似ていると思った。しかしその子供ってまるでイソギンチャクのような感じで可愛いっていえばそうかも。その子供を電気くぎ打ち機でバスンバスンとカウンターに撃ちこむ女刑事。
ラストで嵐の夜も去って、夜明けとともに晴天、一難去ったと思ったら、・・・のラストシーンでは、入り江にまだ卵がたくさんあるのだ。これって続編を思わせるB級SF映画の王道ですよね。
SFへのオマージュがあちこちに。チープを極めた巨大モンスターの造形は「トレーマーズ」を彷彿とさせる。舞台設定は、「巨大生物の島」など50~70年代のハナレ島パニック映画だし、そんなSFオマージュにアイルランドの国民性を絡ませ、オリジナリティあふれる作品に仕上がっている。
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