パピとママ映画のblog

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パトリオット・デイ ★★★★

2017年06月11日 | アクション映画ーハ行

2013年に発生した、ボストンマラソンを標的にした爆弾テロを題材にした実録サスペンス。世界を震撼(しんかん)させた同事件の解決に奔走した者たちの姿を追う。監督は、『バーニング・オーシャン』などのピーター・バーグ。『ディパーテッド』などのマーク・ウォールバーグ、『COP CAR/コップ・カー』などのケヴィン・ベーコン、『バートン・フィンク』などのジョン・グッドマンらが出演。事件当時の実際の映像も盛り込み、緊迫感をより際立たせている。

あらすじ:2013年4月15日。アメリカ独立戦争開戦を記念して毎年開催されるボストンマラソンで、ギャラリーの歓声を受けながら多くのランナーが疾走していた。そしてすさまじい爆発音がとどろき、煙が吹き上がる。街がパニックに包まれる中、FBIは爆発をテロと断定。ボストン警察のトミー(マーク・ウォールバーグ)は、捜査の指揮を執る捜査官リック(ケヴィン・ベーコン)らFBIとぶつかり合いながらも共に犯人を追う。やがて、黒い帽子の男と白い帽子の男の存在が捜査線上に浮かび……。

<感想>最大の危機は、最大の奇跡を生む――。50万人の観衆で賑わう、ボストンマラソンを襲った爆弾テロ。犯人特定から逮捕までの驚くべき102時間を描く、奇跡の実話もの。実際の事件を描いているので、展開も結末も既に知っているわけだが、それでも始終ハラハラ、ドキドキで観れたので、かなり良く出来ていると言っていいでしょう。

2013年4月15日、独立戦争開戦の記念日であり愛国者の日ともいう。そして、ボストンマラソン爆弾テロ事件が起きた日でもある。死者3名、負傷者264名をだした凄惨な事件を、発生後わずか102時間でスピード解決をした捜査の全貌を描いている。
派手さに偏らないで、見せ場の連続も渋いし、「ローン・サバイバー」「バーニング・オーシャン」に続き、3度目のタッグとなるピーター・バーグ監督と主演のマーク・ウォールバーグが、得意の実録ドラマで抜群のコンビネーションを見せている。

大勢の見物客で賑わうボストンマラソンのゴール付近2か所で相次いで起きた大爆発。大切な人と過ごしていた市民の祝日は、一瞬にして悪夢に変わってしまう。再現されたテロ現場の惨状は、息を呑みます。テロリスト側も巨悪ではなくボストンに住む普通の移民として描かれている。それに、警察とテロの攻防を主軸にしながら、実際に起きた事件に巻き込まれた人々のドラマを描いた群像劇にもなっている。ですが、真の主役はボストンの町でもあると感じた。

事件発生から102時間で1000名を超える政府・州・地元の捜査官が投入されたが、生存者や家族、病院スタッフなど、市民ひとりひとりがなすべきことを果たしたヒーローだった。ボストンはアメリカで最も古い歴史を持つ街のひとつだが、地元愛の強さは全米屈指であり、外出禁止令にも市民は素直に応じたが、これは近年のアメリカにおいては異例の出来事であり、同じ思いで、街がひとつになったと言えるでしょう。

監視カメラから犯人像の存在を特定され、後がなくなったテロ実行犯の2人は、パトロール中の警官を襲って拳銃を奪い逃走します。その後、中国系の青年ダンを拉致してダンのベンツで逃走する。車の中で犯人たちは、ニューヨークで新たなテロを画策する。だが、ガソリンスタンドで給油している時に、中国人学生ダンが隙をついで車から逃げるのだ。驚く犯人はダンを追いかけるも諦めて、一人はダンのベンツに乗り、もう一人が別の車を盗んで、それに爆弾を積み込む。中国人のダンがガソリンスタンドの中で、警察に電話をして救助を頼む。

ベンツにはGPSが付いており警察も直ぐにベンツを運転している犯人の一人を見つける。すると、車から降りて来て銃撃戦となり、銃弾と犯人の手製の爆弾が飛び交う中、結局は一人に多数の警官に囲まれて、銃弾に倒れて死んでしまう。この時、犯人をもう一人の男が車で轢いて逃げていくシーンがあった。これが致命傷となったみたい。

思わぬアクシデントから深夜の住宅街へ逃げ込んだもう一人の犯人は、庭のある船の中へ隠れた。朝になり、犯人はニューヨークへタクシーで逃げうせたかと思えたのだが、庭の船に誰かいることに気づいた爺さんが警察へ電話をする。そして、迫りくる警官隊と激突。FBIの狙撃兵もやってきた。このシーンの両者の攻防は圧巻であります。結局は逮捕となったわけで、死刑が確定した。

わずか、4日間で解決したこの事件には、1000人以上の政府や州の関係者が動員され、犯人の特定に協力したと言うのだ。特に爆弾事件、および警察側の視点で描かれたこの映画をきっかけに、イスラム教徒への偏見や憎悪の増加、彼らを“悪”ととらえがちな風潮を懸念する声もあります。

特に、FBI特別捜査官のケビン・ベーコンが、ボストン警察とFBIの合同チームを指揮した立役者でもあります。巨大倉庫に設置した捜査本部。大量の物的証拠品を運び込み、事件現場を完全に再現する。

そこへ、ちょうど爆発現場近くにいたボストン警察のトミーこと、マーク・ウォールバーグが、監視カメラを見て白い帽子を被った男を見つける。もう一人は黒い帽子を被っていた。警視総監には、ジョン・グッドマンが、監視カメラに写った写真を公開捜査にかけるよう主張する。

それに、ベテラン警官のJ・K・シモンズは、犯人が逃げ込んだ住宅街を所轄とするウォータータウン。激しい銃撃戦のさなか、冷静かつ勇敢に行動して一人の犯人を捕らえるのに成功する。

撮影で最も苦労したという50万人を超える群衆であふれるボストンマラソン会場の再現である。実話の映像化に定評のあるバーグ監督は、主催者の許可を得て、2016年のマラソン大会の模様をカメラに収めたという。さらには、2013年の事件の時のアーカイブ映像を独自に入手し、ドキュメンタリー・タッチを随所に効果的に挿入して演出することで、映画全体にリアリティと説得力を与え好感度がアップしている。
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