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パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

エージェント・ウルトラ ★★★.5

2016年01月24日 | アクション映画ーア行
「アドベンチャーランドへようこそ」のジェシー・アイゼンバーグ&クリステン・スチュワートの再共演で贈るハードバイオレンス・アクション・コメディ。冴えないダメ男が、封印されたCIAの極秘プロジェクトで養成された最強エージェントだったことから巻き起こる大騒動を描く。監督は「プロジェクト X」のニマ・ヌリザデ。
あらすじ:片田舎のコンビニでバイトする若者マイク・ハウエル。フィービーという恋人がいながら、ボンクラな毎日を送る典型的なダメ男だった。ところがある日、店に現われた謎の女性が彼に向かって意味不明な暗号のような言葉を発して立ち去る。その瞬間、彼の中で何かが覚醒する。直後、彼に襲いかかってきた2人の暴漢をスプーン1本で難なく退治してしまう。マイク自身すら知らない彼の正体は、CIAが極秘のマインド・コントロール実験で生み出したスーパー・エージェントだったのだ。やがてプロジェクトの封印を目論むCIAによって命を狙われるマイクだったが…。

<感想>最近大流行のスパイ映画。どちらかというとおバカなアクション・コメディのようであり、結構シリアスでロマンチックなラブストーリーでもあります。
ある日突然自分の中に眠っていた才能が覚醒する。なんと、俺ってCIAのNO1エージェントだったのかい。この脚本がマックス・ランディスで、「クロニクル」の脚本家。ようするに、考えて見たら「クロニクル」でも突然、超能力者になちゃったという話だから共通するものがあるってこと。

演じているのが「ソーシャル・ネットワーク」のジェシー・アイゼンバーグなんで、ヒーローものにはならずに、屈折しまくった主人公を演じて笑わせてくれる。だって、彼の目的は世界平和を守ることでもなんでもないし、恋人にプロポーズすることなんだから。その恋人にはクリステン・スチュワートが。
CIAの極秘計画って元ネタがあるらしく、このMKウルトラと呼ばれるプログラムは、1950年代に実在したそうな。ごく普通の市民を投薬などによって精神的に改造して、最強のエージェントを作ろうとした。
実際には、人間の脳が負荷に耐え切れず失敗したそうです。が、この映画ではその治験者が記憶を消されて隠れ住んでいたら、というアイディアを膨らませたものらしい。

CIAの幹部のイェーツは、さらなる出世を目指して、過去の実験成果の抹殺を目論み、独断で実行部隊を送り込んでしまう。マイクを殺しにやって来る実行部隊の連中、それを指揮するCIAの幹部イェーツ役には、「インターステラー」に出ていたトファー・グレイス、どちらかというと「グリフィン家のウエディングノート」の養子のジェレドの方が印象深い。

一見華奢でひ弱な兄ちゃんが、ジェイソン・ボーン顔負けのキレキレの格闘術で一瞬の内に、屈強な男たちをバッタバッタと抹殺してしまうのだから。命がけのバカ騒ぎの展開が続いて、よかれと思ったのがどんどん災いを招いて行く展開。何がなにやら分からないまま、昔の自分に覚醒するマイクが真剣にバカをやる大人のコメディとして面白かった。
彼が、暇な時に自作の漫画を描いているのには、ニヤニヤしてしまう。ゴリラが大暴れするところなんて巧すぎ。それに、恋人のフィービーにプロポーズをしたいのに、何度も敵にさえぎられて怖じ気づき、それでも指輪をしっかり持って、最後にはプロポーズに成功するところなんか可愛い。

それに、マイクは拳銃とかで人は殺さない。身の回りのもの、ちょうどカップヌードルを食べていたので、熱いヌードルを顔にかけたり、スプーンで首とか相手の急所を指して殺す手際良さが最高。ホームセンターでは、大工道具の金槌やフライパンに相手の銃弾を当てさせて殺す手口などもお見事といっていい。

それに、マリファが大好きな彼の友達に、売人としてジョン・レグイザモが出ていて、全身刺青の少し中年太りしたが、実に印象的な怪役ぶりも見逃せない。
悪役の殺し屋たちも、実は薬で思考力を制御されていて、無理やり戦わされているのだから、そういう設定でもあってどことなく物悲しい感じもした。
やっぱり、セクシーで繊細で少し悪くて、芸達者なところが二人とも良く似ていて、ジェシー・アイゼンバーグとクリステン・スチュワートのコンビが絶妙に良かった。エンドロールの漫画が良かったです。

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