パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

雪の華★★★・5

2019年02月22日 | アクション映画ーヤ行

中島美嘉の名曲をモチーフに「ホットロード」の登坂広臣と「3D彼女 リアルガール」「ニセコイ」の中条あやみ主演で贈るラブ・ストーリー。東京とフィンランドを舞台に、病気で余命1年と宣告されたヒロインが、運命的に出会った男性に1ヵ月間だけ恋人になってもらう切ない恋の行方をフィンランドの美しい風景とともに描き出す。共演に高岡早紀、浜野謙太、田辺誠一。監督は「orange-オレンジ-」「羊と鋼の森」の橋本光二郎。

あらすじ:幼い頃から病気がちだった美雪は、ついに余命1年を宣告されてしまう。全てを諦めてしまっていた彼女だったが、ひったくり被害に遭ったときに、偶然助けてくれた男性に心惹かれる。半年後、その男性と偶然の再会を果たす。彼は悠輔という名で、男手ひとつで兄弟を育てながらガラス工芸家を目指していた。しかし彼が働くカフェが経営危機に陥ってしまい、それを知った美雪は勇気を振り絞り、“100万円を援助する代わりに1ヵ月だけ恋人になってほしい”と申し出る。こうして余命のことを一切告げずに、期限付きながらも悠輔との恋人関係に喜びを感じる美雪だったが…。

<感想>雄大な北欧フィンランドの大自然、心奪われる雪景色、切なくも美しい“一生一度”の恋――世代を超えて愛される中島美嘉の名曲をモチーフにしたラブストーリー「雪の華」が、2月1日から全国公開を迎える。余命1年と告げられた女性が、運命を変えた男性に持ち掛ける「100万円で1カ月の間、恋人になってほしい」という“契約”。限られた時間の中で募る感情と、打ち明けられない真実……。“命”という重いテーマに向き合いつつ、不器用な2人の思いが“運命の恋”へと変わるドラマを切なく、しっとりと描いた本作は、大人の観客に、また恋人たちへと訴えかける。

物語の始まり、ヒロインの美雪が目の前の男性、悠輔に100万円を手渡す場面に私は驚きましたね。1ヵ月の時間を誰かと共有する夢に、美雪は今あるお金を賭けたのだ。残された時間に恋人を募集して、その男に報酬として100万円を上げるという。美雪が金目当ての悪い男に引っかからなくて良かった。そういうことはあり得ないけれど。

実は、引ったくり事故に遭い、偶然に犯人を捕まえてくれた悠輔と美雪、余命宣告を受けた美雪に「声を出せよ」と温かく励ましてくれ、それが生きる力となる。お礼を言いに彼の店を訪問した時に、店が上手くいっていなくて、100万円あれば何とかこれからも維持していけるということを、耳にする美雪。その店の名前は「VOICE」と言うのだった。だから、声を出せよって言ったのか。

お金に困っている彼、その彼から生きる励ましの言葉を言われて、彼に100万円上げて、恋人としての疑似体験をしようとする美雪。彼が男らしくて善き人だったから、だんだんと付き合って行く内に美雪は好きになり、残りの人生を悔いのない生活にしたいと思い、彼をフィンランドへと連れてゆく。

運命の奇跡の“赤いオーロラ“を見るために、彼と一緒に見れたら死んでもいいと。世界的バイオリニストの葉加瀬太郎が奏でる「雪の華」のメロディが、一層に映像を盛り上げてくれ、二人の恋の行方を見守るように響いて心地がよかったです。最初に二人で行ったフィンランドでは、オーロラが見れなかった。がっかりする美雪の顔。

ぎこちなく寄り添っていた悠輔と美雪の、心の距離が重なった瞬間の、ラストの光景は息を飲む美しさになっていました。劇中で描かれる大自然や雪景色、オーロラはもとより、デザイン性が際立つ北欧家具が彩るホテル、荘厳な雰囲気漂う教会、木のぬくもりが感じられるレストランでのキャンドルディナーなど、日常を忘れ、プレミアムなひと時に心を浸すことができる作品です。

特筆すべきは、フィンランドの「夏」と「冬」、2つの顔を見ることができる点。わざわざ時期をずらして2度も大型ロケを行い、心奪われるシーンを作り出していたこと。

そして、東京編でも人気カフェでロケを行ったほか、屋上のテラス席でランチ、水上バスでのデート、さらにこだわりの小物が数々と登場。ガラス職人である悠輔が美雪に渡す手作りの青いガラス作品には、美しさと作家性が同居しており、画面の隅々まで心を満たしてくれること間違いなしです。

独りでフィンランドへと行く美雪。そのことを知り、後を追いかけるように悠輔は、身一つでフィンランドへと。そこで美雪を見つけて、舞い落ちる初雪のなか、身体を寄せ合い、“愛すること”の本当の意味を知る美雪。中島美嘉の「雪の華」のシックな雰囲気のメロディが、後々までも耳に残り切なくも温かい気持ちにさせてくれます。

これは本当にずるい演出効果ですよね。この二人が最後には絶対に結ばれることを暗示するように、物語を運んで行き、最後にはお互いに恋をしてしまうなんて。きっと美雪は1年以上長生きしますね。

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