うちの芝生が一番青い

Tokyoに暮らす、ごくごく平凡で標準的な【ナイスサーティーズ】の奮闘記。

書評 ~ 「 脳に悪い7つの習慣 」

2011年02月28日 | 書評
大分サボってしまいました。

3月決算に近づき、身の回りがあわただしくなってきた! という方も多いのではないでしょうか。
一年で一番忙しいこの時期、頑張って乗り切って参りましょう。

本日は書評です。
今回のチョイスはこちら


「 脳に悪い7つの習慣 」  林 成之 著 






著者は脳神経外科、脳外科の医師である、また救命救急のエキスパートでもある。

「気持ちの持ちよう次第」と昔から言われ続けている。
でも、「その言葉を科学と結びつけよう」とは殆どの人が思っていないと思う。

そんな方々にぜひお勧めの本である。

著者曰く


・脳は【気持ちの持ち方】や 【行動】次第で その働きを良くも悪くもできる。
 脳に悪い習慣 はそれを止めるだけでよい。

のだそうである。



この本は脳が本来持つ【本能】というものからアプローチしている。


・脳神経細胞が持つ本能は、第一段階が【生きたい】、【知りたい】、【仲間になりたい】の3つ。
 まさしく動物的な本能と言える。


・高度な動物として我々が身に着けた第二段階として持つ本能が次の二つ。
 この第二段階の本能が我々の感情に大きく作用しているのだという。

【自己保存】~ 「生きていく」ために、自分が過去に身に着けてきた習慣や行動を守ろう という本能。

【統一・一貫性】~ 同じく「生きていく」「身を守る」ために、過去のデータと違うものを「排除」しようという本能。


この二つは大体「よくない方」に作用する。たとえば・・・


・話し合いで相手が自分と違う意見を言って「カチン」と来る。
・ちゃらちゃらした外見の人を見て「嫌いだなぁ」と感じてしまう。
・人や食べ物で好き嫌いを感じてしまう。
・「頑固である」ため人の話を聞こうとしない。

これらは全て脳の【自己保存】【統一・一貫性】が邪魔して起こっている感情なのだ。
ポイントはいかに【自己保存】【統一・一貫性】の本能をコントロールしながら生活していくかということ。



・脳は入ってきた情報に「好き」「嫌い」という感情のレッテルを貼ってしまう。
 一度マイナスのレッテルを貼られた情報は しっかり理解できず、記憶もしにくい。

・自己保存や統一一貫性にとらわれすぎると、脳が情報を取り込むことを避けたり、
 正しい理解や深い思考を妨げてしまう。


・「頑固である」ことは、「統一・一貫性」の良くないケース。
 自分を疑う という視点を持たないと、脳は深い思考ができなくなってしまう。

・人が集まるところで争いが絶えないのは、
 脳のこの癖を理解せず、自分の言動を振り返る努力をしていないから。


思い当たるフシがあることばかりなのです。
これらのことは大体【自己保存】【統一・一貫性】説明がつくことばかり。


初めてであったこの概念、かなり新鮮でした。
科学で説明されると少しすっきりします。

自分がブレイクスルーできるかどうかのキーワードはこの【自己保存】【統一・一貫性】のような気が。
頭の片隅にいつも持っていたいと思います。


Mt. Fuji

2011年02月19日 | 日記

当ブログで何度か登場する「武蔵小山商店街」。
何でも揃うのでよく利用しております。

わが【ソウルフード】の富士そばがこの商店街にもあるのですが
ここにはちょっと変わったメニューがあります。





その名も 「富士山もり」


そのナイスなネーミングのセンスに5つ☆ 進呈します。
いつかお腹ペコペコの時に食してみたい!


東京精米事情

2011年02月15日 | 日記
コメというものはどのような過程を経て、食卓に届くかご存知か・・・?

1. 稲刈りが終わり、
2. 脱穀されて、
3. もみ殻を取り除き
4. 乾燥機で乾燥される。

これが「玄米」と呼ばれるものです。
お米屋さんやスーパーの店頭に並ぶものは、さらに「精米」という過程でコメの薄皮を取りのぞいたもの。
いわゆる「白米」と呼ばれるものであります。



先月、宮城県の親戚のおじさんから新米がドカンと30キロ送られてきた。
クロネコヤマトのお兄さんが『ひいひい』言いながら運んできた。

「これ、かなり重いっすけど、何が入ってるんすかねぇ!(汗)」

そう、我が家はエレベーターなしの3階。






新米というのは、本当においしい!
福島時代『コメ中毒』という症状に陥ったくらいである。



さっそく段ボールをあけ、袋の中身を見て・・・・目がテンに。

『玄米じゃん、これ』


  こんな色をしています


田舎では通常「玄米」の形で売買される。
よって、宮城のおじさんからすればこれがスタンダード。

でもここは東京、精米する術がないのであります。
かといって毎日玄米食べるわけにもいかないしなぁ。

ネットで一番近い「コイン精米機」を調べたところ、立川! ずいぶん遠い。


次に小学校の近くにお米屋さんがあったのを思い出し、かついで行ってみると
なんと店じまいしている。
帰り道、米袋の重かったこと!


「わらにもすがりつく思い」でタウンページで近所の米屋に一軒ずつ電話。
ようやく何件目かで『引き取り → 精米 → 配達』まで一貫してやっているお米屋さんを発見。

かろうじて「白米」にありつくことができたのでした。




米屋のおじさん曰く
『これ、すごくいいコメだねぇ、見るからにうまそうだよ』

でしょ、でしょ なんといっても米処 東北のピッカピカの新米だからねぇ。
今は、炊き立てのご飯が楽しみな毎日であります。

地方在住の皆様、都会の友人にお米をあげるときは「精米」してから送りましょう。




以上、東京精米事情でした。

書評 ~ 一流の思考法

2011年02月13日 | 書評
本日は書評です、今週のチョイスは

「一流の思考法 」 森本 貴義 著






オリックスからシアトルマリナーズと 一貫してプロ野球のトレーナーとして活躍する森本氏。
イチロー選手をずっと身近で見ながら感じてきたこと、自身が仕事の中で感じていること。

人の行動や結果は「考え方」次第で、内容も結果も大きく変わる。
その「思考法」を実例に基づいて紹介した本である。

イチロー選手はストイックなまでに自分に課題を課し、
それを実現するためにやるべきことを黙々とこなしていく。

『プロセス』をすごく大切にしている人だ。
そんな生き方が多くに人に感銘を与えているのは言うまでもない。

森本氏も同じ考え方。

 
・自分との約束をつくり、着実に実行する。その結果、新たな自信とプロセスが生まれる。  
   ~自信とは、自分との約束を守る事でしか生まれない。


この一文にすべてが集約されていると思う。

ぼくは「根性論」とか「体育会のノリ」といったものがあまり得意でない。

飲み会の席では「やるぞー」「気持ちだぁ!!」と熱い思いを語っている人々が、
実際には特に努力もしないで結果が出ないのを周りのせいにしている、なんてのを見ると

「この人たちには絶対負けたくないなぁ・・・」と思ったりする。

だから森本氏の考え方には心から「そうありたい」と強く思った。




・結果を生み出す 自分なりのプロセスを持っている人。
 失敗から学び取り、プロセスを改善できる人。


・結果重視は 不安定な結果を導く。
 プロセス重視は 安定した結果を導く。


・失敗は成功の糧。結果を出す人の共通ワード。結果は全て自分のせい。



・結果を最大化するには、無意識になる事。
  そのためには、自分との約束を守り、自信に変えること。


・真の評価とは、人の評価から生まれるものではない。
 人の評価はあいまい、それに振り回されるのはもったいない。



僕は自分でも嫌になるくらい【凡人】なので、もっと自分を律する努力が必要だなぁと思う。
【マイルール】を作り、もう一つ上のステップに行くために【愚直に】それを守る。

そう 

『自信とは、自分との約束を守る事でしか生まれない。』


イチロー選手にはなれないけど、イチロー選手みたいな努力はできる。
僕たち日本人は もともと すごくまじめな民族。

日本再生のカギは ずばり 『努力』という単純なことなのだろうなぁ。


2011年 ベストの1冊でした。




書評 ~ 「ドラッカーと会計の話をしよう」

2011年02月08日 | 書評
本日は書評です
今週のチョイスはこちら


「ドラッカーと会計の話をしよう」   林 總 著





ここ最近 ドラッカーの大ブームである。
経営、マネジメントの神様としてあがめられるP.F.ドラッカーであるが、彼の著書、関連書が売れまくっている。

ドラッカーはもう約50年前に、現代の経営手法を確立し、さまざまな経営者、企業がその理論を実践していることで有名だ。
日本経済が今遅れをとりつつあるのは、『ドラッカーの手法をよく知らないからだ!』
などと言う解説者もいるくらいである。

その火付け役は 『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』 
(近々NHKでドラマ化されるらしい)
であるが、この話題の本 ワタクシはまだ読んでません。



この本は「ドラマ仕立て」である。

脱サラをして小さなイタリアンレストランを始めたものの、経営不振に悩む 主人公 『純一』。
航空会社の手違いで ラッキーにも「ファーストクラス」に乗ることになる。

そこで隣に乗り合わせたのが、大手スーパーチェーンを一代で築き上げた 『西園寺』。


ロサンゼルスにつくまでの約10時間。
この機内で 西園寺が純一に 『ドラッカーの経営理論を説く』というストーリー。



・【会計】こそ【最古の情報システム】であり、あらゆる意味で陳腐化している。
・【事業年度】【期間利益】という考え方が会社を潰す。
・ そもそも【利益】などと言うものはあまり意味がない。


西園寺が語る『ドラッカーの言葉』は 元銀行マンで 会計を知り尽くしている純一に衝撃を与える。



・業績の90%が 業績上位の10%からもたらされる、 のに対し
 コストの90%は 業績をもたらさない90% から発生する。

・【新たな価値】 だけが【新たなキャッシュフロー】を生む。
 【明日の主力商品】を見据えて、どの商品にコストをかけるべきかを判断する。


さらに続ける西園寺の言葉は 純一が「自分の理想」だけでやってきたレストラン経営が
いかに間違ったものであったかを痛感させる。

・儲からないメニュー構成にワインリスト
・無駄を省くことだけに執着したコスト管理
・未来を見据えず、ただ期間決算だけに固執した経営

  などなど・・・


そして

・誰のための夢なのか・・・、何のために始めたレストランなのか

それをあらためて思い出した純一は、2年後見事レストランの再建に成功する。




とても面白い読み物だった。

ドラッカーの言葉は その言葉だけでは「ピンとこない」ものが多いのだが
(実際原文は 難解ですぐ眠くなります)
このようにシュチエーションに当てはめると、「あぁ、なるほどなぁ」と感心させられる。

お勧めです。
ドラマを観ているようだけど、ドラッカーの理論が解っちゃう。
池上さんのニュース解説のような本でした。

エクセレント!