旋盤で作業する際に旋盤の右側にある芯押し台というところに、いろいろ工具(ツーリング)を付け替えしながら作業します。
大きな丸いハンドルを回すと先端が出てきて穴あけや振れ止めを行います。
ツールを外すにはハンドルを逆に回して根元まで引っ込めないといけなくて、これが結構面倒。
例えばスペーサーやカラーを作ろうとするとセンタードリルが付いたチャックを取り付けて"芯モミ"(センターが出るようにちょこっとだけ真ん中に
穴をあけること)して、それからドリルキリのついたチャックに付け替えて穴あけ。
外形切削するのにブレないように今度は回転センターに付け替えて・・・と。
2個も3個もカラーを作ろうと思ったらこの作業の繰り返しで、ハンドルをクルクル、クルクルと
「何回クルクル回さすんかい」って思ったりして、もう電動化したいくらい。
そんなフラストレーションを解消してくれそうなやつがこれ。
オークションで買ったものですが、商品説明には「大和工機 NEWS クイックチェンジホルダー」とあったものの、どこにも刻印もありませんし、
メーカーももう存在していないので詳細は不明。
ひと揃え揃ってるので不自由しないですが、今さらホルダーを買い足そうと思っても今出品されてるのは日研やBIGのクイックチェンジばかり。
ヤフオクで見つけて買ったのが2016年のこと。いくらで買ったか調べたら20300円でした。
元々入ってたと思しき木箱に入って来たのですが、蓋も無くなっててオンボロでしたが"THE・昭和の工具"って感じを醸し出してました。
で、そのままじゃ邪魔で整理整頓を機に使いやすくて片付けしやいように置き場を作ってやることにしました。
旋盤の上には既にツーリング置き場を作っていたので、これを増設することにしました。
付けたり外したりといった非効率な作業が嫌いで、必要なのが装着されたままにしようとすると、どうしてもツールの数が増えてしまっています。
回転台の上に三段の"ひな壇"みたいなのを乗せたもので、回転台いっぱいにベースを広げて後ろ側にもひな壇を作ることにしました。
材料はラワン材。ほどほどに密度があって質感が良くて汚れにくく、とっても素敵なヤツ。
余談ですが、うちのテーブルソーのガイドが左側でおかしいらしいですが、どうやっても右には付けられません。
もう少しワークテーブルの広いヤツが欲しいです。
薄鉄板用のホールソーなので片側からだけでは抜けないので両側からあけます。
金工用なので木に穴をあけようとするとすぐ目詰まりします。
何度も木くずを取り除いてやらないといけないで、幸せではありません。
でも前回作った時のブログを見たらサークルカッターで抜いてました。たまにしかしない作業は忘れがち。嗚呼おっさんエレジー
穴あけ完了。
前に作ったのが2013年で娘が1歳の時。
抜いて残った丸い木が娘の遊び道具になるかと思ったのは昔も同じ。でもその娘も今は8歳。
ブログを見返すと幼い娘の姿がそこにあって、月日の流れと娘の成長を思い知らされます。
たまたま有った木なので表面が傷だらけ。
誰も見ませんし、旋盤のツーリングを置くだけなのでどうでもいいことですが、磨いてあげました。
敷いている大きなアルミのバット。
大学生のころ、初めて肉体労働のバイトじゃなくレストランでバイトした時にもらったもの。
女の子と一緒に働けて楽しかった。
アルミフレームがベースなので組み立ては簡単。
八の字のようなひな壇にしてみました。末広がり・・・・
ついでにクイックチェンジのタップコレットも置けるようにしました。
話が飛びますが、先日幼馴染が遊びに来てしゃべってた時のこと。
「なんか片付いて広くなったな~」って言われて「この年になって散らかってたらアカンやろ」という私に幼馴染は
「昔のごじゃついた方もワクワク感があってよかったよ」って言われました。
確かに知らない子が遊びに来て、バイクの部品や工具がそこら中にあったらそう思うかなって思って、自分の事を思い返してみました。
この年になったから小奇麗なガレージにしたいと思ってますが、昔はとにかくバイクの部品に囲まれてるのが幸せで何でももらってきて喜んでて、
親からガラクタばかりっておこられてました。
昭和の加工現場を支えてきたこういったツール類も、時代の流れで使われなくなったり廃業したりでオークションサイトによく出回ってます。
それこそ東大阪の機械団地に行けば買えますが、そこはやっぱり業界価格。
オークションのおかげでそれまで専門業者しか知らなかったツールがカタログショッピングのように見れて安く買えるのはプライベーターにはありがたい話です。
"大和工機 NEWS クイックチェンジホルダー"
幸せにしてくれるツールです。
わたくし事ですが今日8日で55歳になりました。
夕食はステーキを頂きました。
もちろんそんな高価なお肉ではないです。オージービーフ。
今日はお好み焼きテーブルを出してきて、焼いてみました。
火力と鉄板の熱容量が大きくて温度低下が少ないのでよく焼けてくれます。
味付けはキッコーマンの「ステーキしょうゆ ニンニク風味」。これ美味し。
娘が色んな表情を見せてくれて、それを見ると気持ちがホッコリします。娘は存在だけで感謝です。
娘が頑張ってとら母(嫁)と一緒にケーキを作ってくれました。
うれしくて美味しかったです。
55歳。
延長雇用はあるものの定年の60歳と考えると、あと5年。
ここ最近、会社生活も終わりが見えてきた気が強くします。
男性の平均寿命が81歳とか言われていますが、健康寿命はもっと短く人それぞれ。
残り時間をどう生きるか。そんなことをよく考えます。
健康でいること、悔いのないことなんて大雑把には言えるけど具体的に何をするか。何をしていくか。
お金をケチって修理してることを一つとっても、それって満足度なのか、習慣なのか。その結果時間を無駄にしていないか。
そんな小さなことなんかも考えたりします。
お金を貯めることが大切と思ってやってきましたが、時にお金を使っていくことも大事なんじゃないかと今さらながらに思ったりします。
無駄がないように、効率がいいように、失敗しないように・・・・その考えを少し脱ぎ捨てないと幸せは近づいて来ないんじゃないかって思ったりします。
ガレージには昔から温めてきたやりたいことが詰まっていますが、それこそホコリをかぶってしまっています。
それをいくつ具現化できるか。
最後にくだらない話を書いてしまってすみません。
55歳のおっさんのたわごとでした。
でも、いつまでも熱く生きたいです。
そんじゃまた。