Mars&Jupiter

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忙しい一日そして呉祖強の琵琶協奏曲「草原の小姉妹」をレコードで聴く

2009-05-23 07:00:12 | 古典~現代音楽その他の地域編
昨日は一日中忙しく、ウォーキングをする時間もなかった。
ゆとりのないのは健康によくないなあと思いながら、
家で酒を飲み、むしゃくしゃした気持ちをまぎらす。
久しぶりになつかしいレコードを出して、
中国の作品を聴いて、気分転換をしてみる。
聴いたのは1927年生まれの呉祖強の作品。
彼の略歴は器楽・室内楽曲編で触れたので省略する。
琵琶協奏曲「草原の小姉妹」は1973年に作曲された。
今回聴いたレコードの演奏は劉徳海の琵琶、
小澤征爾指揮、ボストン交響楽団によるものである。

作品はモデラート、アレグレット、アンダンテ、アレグロ、
そして最後にプレストという5つの部分から構成されている。
ホルンと管弦楽に始まる導入に続き琵琶独奏が入る。
そして管弦楽伴奏により琵琶が主題を軽快に奏でる。
次にゆったりとした部分に入り、草原の放牧を描写する。
叙情的なこの部分は内モンゴルの草原を感じさせ、
雄大な自然を感じさせる美しい音楽である。
そのあと少し荒々しい音楽になり、
それは荒れ狂う暴風雪を描写しているようだ。
テンポの速い中、琵琶の技巧的な演奏が冴える。
しばらくカデンツァ風の琵琶独奏が続き、
劉徳海による美しい琵琶の演奏を聴くことができる。
それがフルートの音で終わり、管弦楽が入り、
琵琶がフルートなど管楽器との掛け合いの中で、
美しく叙情的な旋律を奏でていく。
そのあとはいったんテンポが早まり、
そのあとゆったりとした音楽になるが、
このあたりはいたるところで咲き誇る無数の赤い花々を
描写しているような雄大な音楽である。
そのあとテンポは速まり、冒頭の主題が再現され、
最後は軽快なプレストのコーダで華やかに終わる。

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