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乳用牛ふん尿から発電 沖電に売電、悪臭解消 八重瀬町、県内初

2018-07-31 18:01:33 | ニュース

乳用牛のふん尿からバイオガスを生成して発電に活用する八重瀬町バイオガスプラント。手前のタンクはメタン発酵槽(八重瀬町提供)

沖縄県八重瀬町は、乳用牛のふん尿からバイオガスを生成して発電し、今年5月から本格的に沖縄電力に売電している。ふん尿からのバイオマス発電は県内初。処理過程で出る液肥は町内のサトウキビ畑や牧草地などに無料散布している。廃棄物を資源化して地域で循環利用する環境に優しい取り組みだ。施設の指定管理者の八重瀬堆肥センターの新里菊也代表取締役(44)は「酪農家の悩みだったふん尿の悪臭が解消され、液肥は農家から喜ばれている。捨てるところがなく、画期的だ」と話す。

町富盛の町バイオガスプラントは、環境省が2015年度に地域循環型バイオガスシステム構築モデル事業として建設した。総事業費約4億9千万円。2年間の実証実験を経て17年度に町に無償譲渡され、町は施設の指定管理者に八重瀬堆肥センターを選定した。


 

町内の7酪農家が飼育する約400頭の乳用牛のふん尿を原料に、1日約30~50トンを処理する。ガスの発生を活発にするため、野菜くずなど動植物性残さをふん尿と混ぜ合わせている。

現在は発電機1基を設置し、1時間に約25キロワットを発電。売電単価は1キロワット税込み約42円で、年間約770万円の収入を見込む。売電収入と残さの処分料などを施設の運営費や修繕費の積み立てなどに充てる。液肥は希望する農家の畑に無料散布し、堆肥は同センターで販売している。

自身も酪農家の新里代表取締役は、これまでふん尿の処理に困り、悪臭やハエの発生で地域に迷惑を掛けていたという。「(ふん尿による)沖縄初の循環型社会が地域に認められるよう今後も頑張りたい。早ければ次年度にも発電機を増設したい」と抱負を語った。 (豊浜由紀子)

 

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予約サイト「一休」、沖縄事業拡大 那覇に支社開設

2018-07-31 17:58:30 | ニュース

高級宿泊施設のオンライン予約サイト「一休.com」を運営する一休(東京、榊淳社長)が8月1日に沖縄支社を開設する。これまでも沖縄の施設を掲載しているが、さらなる市場の拡大を見込み、支社設立で宿泊事業を強化する。沖縄の上質な宿の魅力をこれまで以上に全国に発信し、富裕層の来訪者増にも貢献したい考えだ。


「一休.com」の沖縄連泊キャンペーンのページ

 

一休は1998年7月設立、2000年から「一休.com」を運営する。支社は大阪、名古屋、福岡に続く設置で、拠点は5カ所目。那覇市内に支社を設置し、5人程度を採用する。

「一休.com」は事前審査で掲載施設を厳選し、高級・上質な体験を求める会員にサイトを通じて情報提供している。施設からの掲載費用はなく、サイト経由の宿泊で費用を受け取る「完全成果報酬制度」のため、利用者に支持されるプラン提供が必要となる。支社設置により、高級・上質な宿泊施設に特化してきたノウハウや市場データを活用して各施設の魅力を高め、市場環境やトレンドを踏まえた地元密着のプランを提案する。施設の課題解決を強化する方針で、「コンサルタント」の役割も目指すしている。

サイトの会員には利用額の多い「ダイヤモンド会員」など、高単価の宿泊施設の利用者が一定数いる。そこで、現在でも全国有数の「ラグジュアリーマーケット」でありながら今後も高級リゾートホテルの開業が予定され、那覇空港の滑走路増設などでによる入域観光客数の増加が見込まれる沖縄の宿泊施設のラインナップ充実を図る考えだ。

沖縄は17年度にハワイを超える入域観光客数957万9千人を記録し、県観光収入が約6700億円に達するなど過去最多を更新し続けているが、一人当たりの消費額は2年連続で前年割れしており、消費単価の増加が課題となっている。

 

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沖縄県勢2人珠算世界一 11ヵ国出場、三算競う 森さん、山城さん

2018-07-31 17:46:39 | ニュース

優勝トロフィーを手に、笑顔を見せる森啓夢さん(右)と山城希星さん=30日、浦添市屋富祖の宮城珠算学校

今月に香港で開催された珠算の世界大会「世界城市杯三算全能競技会」で、沖縄県浦添市の宮城珠算学校(宮城忍人校長)に通う森啓夢さん(開邦中2年)が中学生の部で、山城希星(きらり)さん(神森小5年)が小学5年生の部でそれぞれ世界一に輝いた。県出身者の優勝は昨年度大会で高校生の部を制した森さんの兄、淑史さん(沖尚高3年)に続く快挙。森さんと山城さんは競技人口日本一を誇る「そろばん王国」沖縄の実力を、世界の舞台で発揮した。

大会には中国や米国、インドなど世界11カ国から総勢393人が参加、県からは16人が出場した。珠算、暗算、応用計算の3競技「三算」の総合得点を学年別に競った。

森さんは淑史さんの影響を受け、3歳からそろばんを始めた。初の海外での国際大会に緊張したが「自分を信じ、問題に集中することができた」と勝因を分析した。来月、京都府で開催される日本一決定戦に出場することも決まっており「自分の力を出し尽くし、種目別で日本一になりたい」と意気込んだ。

山城さんは「パチパチ」と手際よく玉をはじく姉たちの姿に憧れ、3歳からそろばん学校へ通っているという。今大会では不安だった暗算で良い成績を収め、昨年の5位から大きく躍進した。「学校の算数で100点が取れるようになったし、そろばんをやっていて本当に良かった」と満面の笑みで語り、小学校卒業までのそろばん検定10段取得の目標を掲げた。

 

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沖縄本島中部に洞窟アリ 世界2例目 名嘉さん発見

2018-07-30 22:57:49 | ニュース

洞窟だけに生息する新種のアリが沖縄県内で見つかった。九州大学総合研究博物館の丸山宗利准教授のグループが25日までに発表した。洞窟だけに生息するアリの発見は国内初で、世界でも2例目。養蜂家で昆虫を研究する名嘉猛留さん(40)=沖縄市=が昨年、本島中部の洞窟で発見した。アシナガアリ属の一種で「ガマアシナガアリ」と名付けられた。研究は23日に学術誌「Zootaxa」電子版で発表された。

見つかったアリには、洞窟に生息する生き物の特徴である体色の色素や目の退化、脚と触角の発達などが見られた。

洞窟は光が入らず植物が育たないため一般的に生物が栄養分を取りにくい。一方、アリは必要な栄養分の量が多く、洞窟内で暮らすのは難しいとされていたが、今回、コウモリのふんを餌にし、栄養を取っている可能性が高いと分かった。

丸山准教授は「沖縄の豊かな自然が育んだ生物だ。ヤンバルクイナやヤンバルテナガコガネと同等か、それ以上の価値があるのではないか」と強調した。

発見した名嘉さんは「生態面でも一歩進んだ知見をもたらした。今後の研究にも期待できる」と喜び、「生物多様性のシンボルになるだろう。併せて貴重種の保全対策を急がなければいけない」と話した。

これまで洞窟性のアリとして考えられていたのは、2003年にラオスで発見されたハシリハリアリ属の一種のみだった。

 

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国際映画祭、経済効果80億円! 雇用誘発は推計582人 おきぎん経済研究所

2018-07-30 06:26:38 | ニュース

今年4月に行われた沖縄国際映画祭でのレッドカーペットには多くの芸能人が登場した=4月22日、那覇市の国際通り

おきぎん経済研究所(東川平信雄社長)は27日、4月に開催された第10回沖縄国際映画祭の経済波及効果の試算結果について、総合効果で約80億2266万円になると発表した。

雇用誘発効果は推計で約582人だった。

今回は第10回の節目で、主催者の同実行委員会が各会場で県外、海外からの客数などを調査したことから、試算が可能になった。

主催者やスタッフ、県外海外からの客は合計4万5千人余で、宿泊費や飲食費などの支出は合計で37億9255万円だった。

運営費や宣伝広告費など映画祭開催運営等による需要増加額は6億2598万円で、直接効果は44億1853万円と試算した。

賃金などの雇用者所得誘発額は22億753万円となった。

 

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