若女将の修行日記

『写真館の若女将・成長記録』のはずが、いつのまにか『若女将のおとぼけな毎日』になっていました。

優等生症候群

2010-04-18 01:09:49 | 日々雑多
先週、小学校の入学式で集合写真を撮影しました。前をちゃんと向けない子や、ふざけてしまう子が多々いるなか、「だめだよ。前を向くんだよ」と大人ばりに周囲を注意している女の子がいました。正直、写真屋さんの言うことよりも影響力があるので、助かりました。

同じく先週。千葉のショッピングセンターで撮影していたとき、子供の集団が店内を走り回っていました。そのとき、一番後ろからついてくる女の子が「だめだよ、走っちゃ。勝手なところに行ったらいけないんだよー」と聞こえるか聞こえないかの声で抵抗しつつ、集団についていきました。

こういう子を見ると、親近感を覚えます。きっと近い将来、友達みたいにハメを外したいけど怖くて出来ない自分にジレンマを覚える日が訪れるだろうけど、大丈夫だよ!と伝えてあげたくなります。

「変なところ引っ込み思案なんだなぁ」と笑ってくれるパートナーや、「一緒に楽しもう!」という雰囲気を作って飲み込んでくれる仲間や、コレをしている時だけは余計なことを忘れて本当の自分になれる!という趣味や仕事に出会えれば、結構人生楽しくなるから心配ないよ、と教えてあげたいですね。人生の先輩として。

一人の空間 つづき

2010-04-16 01:44:48 | 日々雑多
OL1年生の夏。銀行同期のNちゃんと北海道に旅行しました。友人同士で行く中では最大級の旅行で、知恵熱常習犯の私がよく熱を出さなかったな、という位、楽しみにしていました。

ところが。日程途中に層雲峡の紅葉を楽しむべく予約したホテルで、Nちゃんがダウン。その前日に阿寒湖に落ちた(文字通り落ちたんです、太ももまでしっかり湖に浸りましたから)私ではなく、そんな私を笑っていた(ヒドイ……)彼女が熱を出したのです。

ホテルの方に薬などを用意してもらい、何とか落ち着いた彼女には病人食が用意されましたが、私は予定通りレストランに行かなくてはいけないということに。しかも!その日に限って、フランス料理のフルコースが予定されていました(今思うと、結構奮発したホテルだったのかな)。

一人ぼっちで進むフルコースというのは、本当にぎこちないもの。窓の外を大きな川が流れていたので、その流れを一心に見つめながら食事をしました。ホテルの皆さんは私の事情をご存知なので、代わる代わる「お困りのことはありませんか?」と話しかけて下さいましたが、そんな様子を見ている周囲のお客さんに『ホテルの人が随分気を遣っているようだけど、大丈夫なのかしら?』、『一点を見つめて食べているけど、何か悩んでるのかしら?』と心配されている気がして(勝手な思い込み)、デザートまで針のむしろのような気持ちでした(これまた勝手にそのむしろに座っただけですが)。

多分それ以来、一人旅はOKだけど、一人食がどうも苦手……という今の性格になったような気がします。

Nちゃん!いつか時間が出来たら、二人で層雲峡リベンジしようかー!

一人の空間

2010-04-14 12:33:05 | 日々雑多
数日前、一人旅について書きましたが、旅先で思いがけない一人を味わったことがあります。それは中学の修学旅行のとき。


京都の銀閣寺を目の前に捉えたとき、気付くとその場所には私一人。もしかしたら、私がいま踏んでいる石を足利義政が蹴ったかもしれないよな~と感じ、教科書の上だけの一種バーチャルだった『日本史』が、私の中でリアルに生まれ変わったキッカケでした。今でも、『○○城跡』とか『△△の墓』とかを訪れるのが好きなのは、そのせいかもしれません。


もうひとつ。奈良の大仏でも、大仏の真正面にきた瞬間、彼と一対一になった記憶があります。室内にあることで尚更、巨大さ加減がハンパじゃなかった彼に怯え、有難さや喜びではなく、恐怖心だけを覚えています。それ以来、未だに私は大きな像系が苦手。さっきも、撮影先からの帰り道に『牛久の観音様』が見えて、お客さんの手前冷静にしてましたが、かなり怯えていました。


私たちの時代、中学の修学旅行は全て団体行動でぞろぞろ見学したはずなので、私はその時、団体行動を乱していたんだろうか?或いは、本当は一人ぼっちの時間なんて存在しなかったのに、銀閣と大仏のインパクトが強すぎて、他の存在が記憶から抜け落ちてしまったんだろうか……。

筆まめ

2010-04-13 08:43:30 | 日々雑多
足利市民合唱団は今年、30周年。定期演奏会で配布予定の30年誌の編集委員をしている関係で、練習をお休みしている団員さんにお手紙を出しました。ほんの7~8人だったし、メインの書面はPCで作成、手書きしたのは宛名と返信宛名、ほんの一言のメッセージ程度でした。

なのに、作業を終えたら、手が痛い!情けない話です。最近、どれだけ字を『書いて』いないのか思い知らされました。

昔は、我ながら筆まめだったと思います。趣味はグリーティングカードと綺麗な切手を買うこと、予定のない週末はひたすら手紙を書きまくり、月曜日の朝にポストにどさっと投げ込んだりしていました。あの頃より格段に多忙な日々になってしまったとはいえ、最近の私は殆どの連絡をメールでしているのです。私でさえそうなのだから、世の中の私信郵便は激減していることでしょう。

当然、ポストへ届けられるものは殆どDMと請求書(泣)になってしまった今、たま~に手書きの宛名で封筒が入っていると、裏返しながらとってもわくわくします。


スピード感もないし、割高だし、手間もかかるけど、元祖筆まめの名を汚さぬよう、たまにはペンを執るようにせねば、な。

ワルツ

2010-04-10 14:36:29 | 映画と本
いま合唱団ではワルツを練習しています。

疲れている時でも、ワルツの三拍子を歌っているとだんだん華やいだ気持ちになってきて、帰り道には踊りだしたくなります。要するにご機嫌になれます。出来ることなら、この延長で家に帰ったら二代目とワルツでも踊りたいところですが、日本人である我々は、こういうズンチャッチャ・ダンスはちょっと苦手かな、と思います。実際わたしも一回も経験ないし。

よく映画などで目にする、男の人と女の人がなにやらお互い気になっている雰囲気になってまいりましたよ→すると、手に手をとって踊りだしましたよ!的な場面。特にダンスホールな訳でもなく、自宅のリビングルームだったり、街角だったりして、それは妙に憧れるシーンだったりします。私の外国イメージの中で一番好きな部分のひとつ。

ここ1年で10回くらい観てしまった映画があります。『きみに読む物語』というその映画は、別に怖いシーンもないし、気持ち悪いシーンもないから(ラブシーンはちょっとあるから、小さいお子さんと観るとちょっと恥ずかしいかもしれない)、是非映画が好きな人には観て欲しい、ので、あらすじは書きません。ただ、その映画の中で、何回か上記のようなダンスシーンが出てくるのですが、とにかくその場面が大好きで。

メロメロ・トロトロじゃーん、と言われるかもしれませんが、いいんです。(私が)映画を観る目的のひとつは、『メロメロ・トロトロしたい』だから!

知~らない街を~

2010-04-09 15:48:50 | 日々雑多
親戚の高校生くん(イケメン)が、一人旅のお土産に八つ橋と抹茶飴を買ってきてくれました。高校生男子の一人旅で京都とは洒落ていますよね。新緑の古き佳き建物を眺めながら、彼は何を一人で考えたり感じたりしてきたのだろう。若い一人旅って、その後の人生に結構な影響を与える気がします。見たこと聞いたことがダイレクトに自分に影響を残すこともあるけど、その旅の途中で色々と考えたことが、無意識でも自分の奥深くに残ったりするからなのかも。

私も何回か一人旅をしました(ただ、ゴハンだけは苦手)。神戸で海を見ながら一日中絵葉書を書きまくり、色々な人に世話になって生きてるなぁと実感したことや(観光しろ、観光!)、自由の女神を見に行くために乗った遊覧船の上で将来について色々考えたことや、小さな私設美術館でルノアールを独り占めし、初めて絵を見て震えるほど感動する自分を知ったことや、一人旅には、一人旅独特の思い出が残っています。

「すごいよなぁ。一人旅なんて寂しくて嫌だな」と二代目。意外~と思いましたが、待てよ。バイクのツーリングってものすごい孤独じゃない?「あぁ、そうか。アレは一人旅の一種なのか」……どっちかっていうと、電車や飛行機の旅以上に、孤独度満点だと、思いますけど。

シロクマ・パペット

2010-04-08 11:17:23 | マツモト写真
どうしても緊張しちゃう写真撮影。わたしの考えとしては、キンチョーしちゃってシャッキーーン!と凛々しい5才の男の子なんて、ものっすごくイイと思うのですが(普段がヤンチャならヤンチャなほど、その差は歴然)、泣き出しちゃうと可哀相なので、日々試行錯誤しています(たとえば、こんな感じ→『若女将の人形劇場』)。


先日、上野動物園に行きましたが、もともとの目的はお仕事のためだったのです。アンパンマンや、ぷーさんは永遠ですが、男の子が大好きな正義のヒーロー系は移り変わりが激しくて、投資が間に合いません。そこで、絶対に変わらない『どうぶつ』路線を試したく、人形劇場で使えそうなパペットをゲットしに行きました。

今回はとりあえずパンダだけ買えればいいや、と思っていたのですが、Tちゃんがやたら騒いでいたシロクマも買ってみました。

そして、先日。入学記念写真に訪れたシャイなお嬢さんの時、「この子、だ~れだ?」とシロクマ君を出してみました。すると間髪いれずに「ホッキョクグマ!」。「ほぉぉぉ」と私はすっかり感心してしまったのでした。えらいな、小さい子はちゃんとした名前で呼んであげて。私たち大人は、「シロクマ~!シロクマ~!」とファジーな呼び方をするばかりでなく、勝手に「エリ~!」「ナオミ~!」「ツヨシ~!」とか呼んだりして、ごめんなさい。


それにしても、まさか中2の「人形劇クラブ」経験がこんなところで役に立つとは……。中3の「写真・八ミリ(映画作り)クラブ」では二代目に出会ったし、中学の『合唱部』が今の音楽好きの原点だし、私の中学時代って将来に向けて、中身濃かったな~。


<追記>
昨日、色について書きましたが、今朝店を開けた時目に飛び込んだ風景を見て、サクラの薄いピンクを引き立たせる最も大切な『そらの青』を忘れていたことに気付きました。今日が今年最高の大日様(ばんな寺)のお花見日和かな。

2010-04-07 17:17:27 | 日々雑多
写真の仕事をするようになって、色というモノに対しての意識が非常に強くなりました。写真を焼くときは当然のこと、商品撮影のときにバックにする色を選ぶときや、お料理を撮影するときに入れるお花を選ぶとき等、何やらかんやら。

先日、河原に果てしなく続く菜の花を眺め、「人工的な黄色ってすごくキツい印象があるのに、どうして自然の黄色は優しく感じるんだろ」と呟いたら、二代目に「やっぱ、緑との相性がいいんじゃない」と言われ、深く納得。自然の色って「赤なら赤ー」とか、「黄色だったら黄色だけー」という状態はあんまり無いもんね。

サクラは蕾の濃い目ピンクや幹のこげ茶、周囲の若葉色などが、花の薄いピンクを引き立ててるし、タンポポもあのペタってした緑の葉の上にチョコリと乗っているから、あの黄色が何ともかわいい感じになるのかも。パンダのあの白と黒の組み合わせも完璧だし、この前動物園で見た色とりどりの鳥の色配置なんて、もう奇跡的芸術の域。

仕事のときもそうだし、絵を描くとか(描かないけど例として)、洋服の組み合わせを考えるとか、そういう時に自然の色あわせを参考にしたら、間違えることはなさそうです。人間には創造し得ない自然の色合いは、完璧なお手本です。

『春の祭典』

2010-04-05 14:39:11 | 音楽(足利市民合唱団)
最後に『若女将の三連休』のトップを切った出来事について書かなくちゃ。

昨年末の第九を指揮していただいた梅田俊明先生が、同じく第九で共演させていただいている群馬交響楽団を、すみだトリフォニーホールで指揮すると聞き、思い切って行ってきました(地方都市オーケストラ・フェスティバル2010)。

最近では一人でコンサート行くのも、へっちゃらになりました。勿論、みんなでわいわい向かって、わーわー興奮して帰るのは最高に楽しいけど、それと全く違う方向でたまには良し。今回は、どの曲も全く知らない曲で、事前に予習していく時間も持てず、『とりあえず梅田先生見れればいいや~』なんて気楽に向かいました。前日まで妙に仕事がバタバタしてしまい、よっぽど行くの止めようかと思ったりしていたのですが、結論から言うと、いやぁ、行ってよかった、ホントに。久しぶりにオーケストラの舞台であんなにガクガク感動した~!

特にバレエ音楽『春の祭典』という曲は、初演(1913年)時に、野次や足踏みがものすごいコトになり、賛成派と反対派が演奏中から喧嘩をはじめたりして、指揮者が「とにかく最後まで聴いてください!」と叫んだとか、新聞にはタイトルをもじって、『春の虐殺』と書かれたとか、当時、かなり衝撃的な作品だったようです。

当時……とはいえ、現在私たちが普段耳にしているクラシックは、大半がむか~し作られた作品ですから、やっぱり当時衝撃的だった作品は、今でも衝撃的な訳で……。

客席にどっかーんと沈められてしまうような感動を久しぶりに味わい、終演後も一人だから誰とも口をきくわけでもなくて現実に戻ってくるキッカケがなく、フラッフラと歩いていたら人にぶつかってホールの前でコケて、建設中のスカイツリーを目にして初めて、ぷはっと現実に戻ってきたのでした。

初挑戦

2010-04-04 19:41:12 | 日々雑多
「(若女将の三連休で)随分いろいろ遊んだのねぇ」とこのブログ読者の実母から言われたのですが、実はまだ書いていないこともあるんです。

大人になると、なかなか「全然全く経験がない」ことに敢えて挑戦する機会が激減します。最近、人からもたらされたチャンスにより、そんな経験をしました。

M先輩をフラメンコに誘ったところ、「お笑いの無料券あるけど、行く?」と吉本新喜劇(品川)に連れて行ってもらいました。テレビでもあまり見ないので、お笑い舞台など全くの初めて。2時間「ココはどこ?アナタは誰?」状態になったらどうしようと心配しましたが、生舞台っていうのは何でも素晴らしいようで、楽しい時間を過ごしました。特に後半の新喜劇は、むか~しテレビでちょっと見たときに「一体関西の人は、コレの何が面白いのだろう?」と思ったのですが、生の迫力で「どりゃーー」と言われると、人間は深く考えずに「ひゃひゃひゃ」とつい笑ってしまう生き物のようです。


また、若女将の三連休の少し前の話ですが。

弟夫婦が、スキー場のホテル一泊チケットをプレゼントしてくれました。超久しぶりにスキーするのもいいけど、せっかく二代目と一緒に行くのであれば、未体験ゾーンに共に挑戦してみるか!ということで、スノーボードをしました。レンタルで一式揃え、見た目では結構イケてるじゃん、になったはいいものの、何をどうすればいいのか皆目分からない。おとなしくスクールに入り、若者たちと一緒に教えていただくことになりました。上達を早々に諦め、「マツモトさーん、それはスノボじゃないですよー」というイケメン先生に上機嫌な笑い声で対応して、「どうすりゃいいんすかー?」とお尻で滑降する私と、脳で理解して、完璧な動きをしようとする超慎重派の二代目は、結局先生の「いいっすよー。いいじゃないっすかー!そのまま頑張ってくださいよー!」というコトバを信じることにしました。

そして翌日。またまた未体験だったゾーンに突入。人生最強筋肉痛(だか打撲だか、何が何だか)を経験いたしました。いやぁ、痛かった、貴重な体験だったわ、ホント。