一見してそれと分かるオニノヤガラ、大地に矢が突き刺さっているかのようです。
花が白色系をシロテンマ、緑色系をアオテンマとも呼ばれているようです。
葉を持たず、円柱状の茎に膜質の鱗片葉をつけ、数十個の花を総状につけます。
花の形は変わっていて、左右の側萼片と上の背萼片が合着して壺状になっています。
唇弁の縁は黄色を帯びて細かく裂け、中にはずい柱や葯が見えます。
花の色がトキの翼の色に似ることからトキソウ、淡紅色の花が人目を引きます。
周囲の植物に覆われる前に花を咲かせますが、株数が少ないと見逃しがちです。
花は横向きで、唇弁は紅紫色が濃く、縁や内側に長めの突起が密生します。
ヤマトキソウは茎葉も花も小さく、1株程度では気づかれることの少ないランです。
登山道脇に数十本が密生する人気の株、毎年にぎやかに花を咲かせてくれます。
花は上向きでほとんど開かず、花色が薄く、トキソウとの見分けは容易です。