仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

シン・シティ 復讐の女神

2017年03月02日 | ムービー
『シン・シティ 復讐の女神(原題Sin City:A Dame to Kill For)』(2014年/ロバート・ロドリゲスフランク・ミラー監督/アメリカ)を見た。
物語は、「"シン・シティ"と呼ばれているベイシン・シティに一人の若いギャンブラー、ジョニー(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)がやって来た。ナンシー・キャラハン(ジェシカ・アルバ)の踊りが目当てのマーヴ(ミッキー・ローク)が入り浸る場末のストリップバー"ケイディ"に入った彼は、若いストリッパーのマーシー(ジュリア・ガーナー)と出会う。彼女がキスをしたコインがスロットマシーンで続けて大当たりしたあと、奥の部屋で行われているポーカーでロアーク上院議員(パワーズ・ブース)に勝負を挑むのだが・・・」という内容。
『シン・シティ(原題Sin City)』(2005年)では、いくつかの短い物語が絡み合っていく展開だったが、この続編でもジョニーの物語とドワイト・マッカーシー(ジョシュ・ブローリン)の物語、そして、前作同様ナンシーの物語が展開していく。
ロアークは以前にも増して酷い奴になっていたが、エヴァ・ロード(エヴァ・グリーン)もとてつもなく酷い女だった。
(^_^;)
刑事のモート(クリストファー・メローニ)は可哀想な気もしたのだが、彼はそれなりに良い思いをしているのだから自業自得のようなもの。
まじめに働いているマヌート(デニス・ヘイスバート)が一番の被害者のような気もしたのだった。
ジョン・ハーティガン(ブルース・ウィリス)の存在があまりに都合よく扱われていたし、ナンシーには"女神"というほどの存在感は感じられなかった。
これまで見た映画作品ではブラッド・ピット主演の『セブン(原題Seven)』(1995年/デヴィッド・フィンチャー監督/アメリカ)が一番救いのない物語として記憶しているが、聖書が絡んでこない内容の作品だと、本作が一番かもしれない。
(-_-;)

とらわれて夏

2016年08月30日 | ムービー
『とらわれて夏(原題Labor Day)』(2013年/ジェイソン・ライトマン監督/アメリカ)を見た。
物語は、「1987年、レイバーデイの週末を控えたある日。アメリカ合衆国東部の町に住む親子アデル・ウィーラー(ケイト・ウィンスレット)とヘンリー(ガトリン・グリフィス)の2人はショッピングセンターに買い物に出掛けたのだが、店内で脱獄犯フランク・チェンバース(ジョシュ・ブローリン)に遭遇。強要され、自宅に匿うことになってしまう。子供に危害を加えることはしないと約束したフランクは暗くなったら出ていくと話していたが、翌日に壁を直し、暖房機のフィルターを交換し、クルマのウィンカーを直し、オイル交換もした。業者から届いた薪を点検して数のごまかしに気づき、床を洗ってワックスもかけた。隣人からもらった桃を使って3人でパイを作った。そうやっているうちに次第にヘンリーと打ち解け、アデルと惹かれ合うようになっっていったフランクだったが・・・」という内容。
フランクがどういう考えで脱獄に至ったのかは描かれていなかったが、極悪人というわけでもなさそうだった。
とはいえ、脱獄囚である。
2日目の夜に3人でバーベキューをしようというのはどう考えてもおかしい。
(^_^;)
どうやらこれも"ストックホルム症候群"というやつなのだろうが、アデルは少しばかり心に問題があるらしくも描かれていたから、その心の隙間にフランクが入り込んでしまったのだろう。
というよりは、互いに望んだ展開にも見える。
「タイヤ交換のやり方を教えてやる。女性を隣に乗せる前に覚えておけ」と言うフランクはまるで父親だ。
ヘンリーもまたそんな彼に父親を感じていたのだろうから、チャンスはいくらでもあったはずなのに、逃げたり、誰かに助けを求めたりはしなかった。
出て行こうとするフランクに「警察犬が血を辿って追い掛けてくるから、傷が治るまでいたほうがいい」(確かそんな台詞)と引き留めたほどだ。
(^_^)
原題になっている"レイバーデイ(Labor Day)"は日本には馴染みがない休日だが、アメリカでは一般的にこの日が夏の終わりと考えられているらしい。
3人の短い夏の思い出ということなのだろう。
ナカナカに面白い物語だった。