スペンドールBC-Ⅱは、古い雑誌で「枯淡のサウンドの名機」と言われていたのを記憶していて、どんなサウンドかと大変期待していましたが、オリジナルの状態で出てきたサウンドは「ショボイ」サウンドで何処が名機なのかサッパリ判らないのが感想です。
国産の10万円クラスの「どうでも良い」サウンドと殆ど変わらない。このサウンドを「名機」と読んだ評論家はどんな耳をしているんだろう。外観の作りは確かに上品なつくりで良い感じはする。ユニットの作りも良さそうに見える。
リアバッフルを開けて中を見たとたん「なんだこの極細配線は・・・」。ネットワークも整然と綺麗なつくりでは有るが、ぎぼしの様な差込式の接続、ボイスコイルへの配線の劣悪なこと。
正直言って「まやかしのSP」だと思う。こんなSPでも自分の技術で何とか1級品のサウンドに出来ないかと、部品と配線を交換してみたが、わずかに改善が見られただけ・・・。
どうしようもないSPは対策してもどうしようもないサウンドにしかならない。
JBLのLE8Tやアルテック409、タンノイⅢLZは素晴らしい潜在能力で、「激変」とも云える変化をして1級品のサウンドに化けてくれましたが、このBC-Ⅱはユニットにもたいした潜在能力は無いようです。
自宅でDVD再生専用に使おうかと考えて購入しましたが、サイズ以外は「不合格」でとても私が満足できるレベルでは有りません。音質的にはⅢLZを持って来たいのだが、スペース的に入らないのです。困った???。
どんなに良い「音質改善」の技術を持ってしても、ユニット自体の再生能力が無い物はどうしようもないことが理解できました。良い勉強になりました。
良いSPの基本は「良いSPユニット」を使って有るシステムでないと良くはならないということです。サウンドの決め手はやはりSPですね。