波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

映画『あん』を観る。

2016年06月15日 | 日記・エッセイ・コラム

「あん」を作ることにする何のために生きているのかな?ふとそんな問いが湧く。深刻ではなく、今日は少し寒いが明日はどうなのかなあ?ぐらいの重さ。だから、この問いはいつの間にか跡形もなく空に消えてしまう。そしてまた、同じ問いが浮かぶ。この頃、増えてきた感じ。

私たちはこの世を見るために、聞くために生まれてきた。…だとすれば、何かになれなくても、私たちには生きる意味があるのよ。この台詞が、映画の最後に語られる。ハンセン氏病で社会から隔離され、人間の尊厳を奪われた主人公の、若い人への遺言。自分の肩の力がスーッと抜ける気がした。人生をこんなふうに思ったことは無かった。八木重吉の詩「雨」、「雨がやむように静かに死んでいこう」が少しわかったような気分になった。

一昨日観た、河瀬直美監督×樹木希林主演の『あん』。文化を生活に灯す素敵な方々のおかげで1年しか遅れないで見させていただく。久しぶりの『映画』体験。本やVDは通販で何とかなるが、だんだん暗くなる会場にワクワクする感覚は得られない。映画女優ってこういう仕事なんだと樹木希林に思う。永瀬正敏、内田加羅(希林さんの孫)がいい。主題歌「水彩の月」(秦基博)も印象に残る。 

秦基博 水彩の月


昨日、ブログ会社のメンテナンスで表示も編集も不可。仕方ないので裏ブログに載せておいたが、今朝移転。やっぱりこっちの方が収まりいいな 。

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