普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

鳩山さんと郵政改革法案

2010-03-29 06:56:57 | 鳩山内閣

 郵政改革法案に就いての与党内が混乱しているようです。
 これに就いて鳩山さんは亀井さんの説明を了解してないと言い、亀井さんは了解を得ていると言ってからの混乱ですが、問題意識過剰気味を自認する私の何時もの癖でどうしてこうなったのか乏しい情報の中から時系列に並べて調べて見ました。
[これまでの経緯]
・24日記者会見で改革案の概況説明
・同じ日の参院予算委員会
で舛添さんがこの問題を取り上げて、預入限度額の1000万円限度額引上げの民間銀行への影響、国債運用に回る資金を増やすだけではないか、国債以外の企業への資金の貸し付けのノウハウはあるのか、グループ内の取引に消費税免税は他の金融機関との平等性を欠くなどなどの問題点の指摘。
 これに対して、亀井さんの改革案提案の理由の説明、原口さんの今までの国債運用はそれなりの効果もあり一度には廃止できないの説明。
 菅さんは明確に「私はグループ内の取引に消費税免税の話しは聞いていない」と言明。
 この問題の質疑の最後に舛添さんの質問に、鳩山さんが「この問題の詳細に就いては聞いていないが、閣僚会議で検討をさせる」と答弁。
・その後の記者会見で鳩山さんは「亀井さんの説明を了解しているわけではない」と発言、亀井さんは「鳩山さんから了解を得ている」と発言
・もう一方の当事者の原口さんも「手続きに瑕疵はない」の発言
・昨日のテレビで亀井さんは鳩山さんに説明したところ「結構です」と言われたと発言

[鳩山さん、亀井さんの発言の食い違いの原因]
・これからは私の推測ですが、亀山さんと原口さんは鳩山さんに改革案の骨格とその結論を出した理由は説明したが、舛添さんが指摘した問題点まで説明しなかった。
 鳩山さんは「結構です」と言い、二人は改革案を彼から認めて貰ったと考えた。 (亀井さんのこの「結構です」発言まで嘘はないような気がしますし、日頃慎重な発言の目立つ原口さんが、鳩山さんに何も告げずのことを進めるとは考えられません。)
 それで何時もの鳩山さんの物言いから考えれば、小沢さん続投のときのように、「この線で頑張ってくれ」とくらい言ったかも知れない。
・参院での舛添さんの質問に、鳩山さんは改革案の問題の大きさに気付き、「詳細には聞いてない」と答弁した。 (逆に言えば少なくとも大筋の説明を受けていると言う事になります。)
・その後鳩山さんと亀井さんの間で了解してない、了解したとの食い違いが出た。
と言うのが当たらずとも遠からずの見方だと思いますし、この食い違いに就いては鳩山さんの「了解してない」発言は嘘を言っているとは言えませんが明らかに彼の方に非があるような気がします。

[鳩山さんの責任]
 昔半世紀に渡り設備の保全に当たってきた私から考えると、どのような優れた設備の改善の提案にも必ず、何らかの問題点がありその対策まであらかじめ考え、対策をしておくのがプロだと思います。
 仮に私が予想するように、亀井さん達が提案の問題点を仮に説明しなくても、政治家ならしかも総理ともなれば、改革案に就いては必ず問題点があり、そこを野党側が突いて来るのを予想して置く事くらい当たり前過ぎると思うのですが。
 マスコミが指摘するように、鳩山さんは小泉改革絶対反対の亀井さんがその問題も考えても何とか自分の信念を貫こうとする彼の強引なやり方を知っている筈です。
 まして郵政改革をめぐり「金融業務を縮小すべきだ」とか「預けい入れ限度額を半減しろと」と主張してきた、民主党代表の鳩山さんが党の過去の公約とは丸反対の亀山さんの説明に対して、問題点を判っていながら、改革案についで何故「結構です」と言ったのでしょう。
 この件では読売の社説は、
首相は26日の記者会見で、「閣議で決まる前に、いろいろな声が閣僚の中にあるのは、むしろ健全だ」と述べた。閣内不統一を呈している現状への危機感がまったく感じられない発言だ。と批判しています。
 このような他人事のような発言や、最近の普天間基地問題のごたごたの大きな原因の一つである」衆院選では民意を尊重すると言って(公約に明記されていない) 「少なくとも沖縄県外」を言い続け、総理になってからも県民の民意を尊重すると言い続けるなど、鳩山さんのその場その場で違う人に不快感を与えないような人当たりの良い発言には困ったものですね。

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