安倍さんは大逆風の中で、内閣改造を図ろうとしている。
その一つに麻生さんの発言のように次の玉(総裁候補)がないと言う事情もあるようだ。
また出典は忘れたが世論調査で大敗後も、希望する次期自民党総裁として安倍さんが1位を占めているのも、安倍さんを後押ししたのかも知れない。
この動きを見て私は半世紀にわたり一党支配を続けてきた、多士再々済々の自民党に本当に候補者に足る人は居ないのか考えてみた。
<<自民党の総裁の選び方>>
私は民主勝利への道を開くのか自民党の総裁選挙でも書いたが自民党の今までのやり方を考えてみると、
1.派閥の領袖を選ぶ
森さん、宮沢さん、竹下さんなど多くいるがこれと言った実績を挙げた例は少ない様だ。
2.もし有力に派閥の中に、有力な首相候補が居ない時は、余り力のない傀儡総裁をたてて、裏で操つる。
個人名は避けるがいずれも短命に終わった。
唯一の例外は小泉さんで、出身派閥の森さんの思うとうりに動かなかった。
3.国会で多数を占められないときは、他の党の党首を首相にする。
社民党出身の村山内閣だ。
村山内閣の唯一の業績は今まだ問題になっている、河野さんの慰安婦謝罪発言だ。
4.有力派閥の支援のもとに他派閥の有力な政治家を選ぶ。
有名な成功例は、当時の最大派閥の田中派の推薦を受け、日本専売公社、日本国有鉄道および日本電信電話公社の三公社を民営化し、小泉さんに継ぐ長期政権を保持した中曽根康弘さんだ。
5.選挙に勝てそうな総裁として、国民の支持率の多い人を選ぶ。
その成果は毀誉褒貶があるが、郵政改革を始めとする、改革をした実行力と、奇抜な政治手法でマスコミを味方につけ、最長の長期政権の記録をたてて、勇退した小泉さんだ。
自民党はその成功例を見て、その後継者に国民の支持率の高い安倍さんを選んだ。
問題はその彼の支持率が高かった理由だった。
つまり安倍さんの拉致家族問題に対する強硬姿勢が国民の人気を集めたのだ。
国家犯罪である拉致問題の解決の難しさは、今の閉塞状態を見れば判る事だ。
つまり、安倍さんの支持率の高さは言わば徒花の上にたった支持率であり、小泉さんの実力相応の支持率とは全く違ったものだった。
私は民主勝利への道を開くのか自民党の総裁選挙の最後で、
肝心な政策論議を抜きにした、支持率だけに頼るような国民を馬鹿にしたやり方は、ネット社会になっている日本ではこの方法はもう通用しなくなっています。
これではいずれ自民党は負けるでしょう。
日本のためにまた自党のために、自民党は良く考える時が来ていると思います。
然し日本の為にも、自民党が一度負けるのも良いかも知れません。
と書いた。
そして幸か不幸か私の心配は事実となった。
そして組閣時から安倍さんの手法に疑問を投げかけていた安倍さんの政治手法の拙さは、今マスコミや批評家達の批判の的となっている。
<<自民党へ>>
自民党は今回の敗戦を教訓にすることが多いと思う。
1.当面は安倍さんが続投を宣言している以上、過去の経緯は全て投げ捨てて、挙党一致の内閣を作る事。
その為に、安倍さんはその間違いを率直に反省して、皆に明らかにすること。
特にリーダー・シップは今までのように安倍さん自身がやる事でなくて、閣僚や自民党幹部以下にやらせ、それバック・アップする方に方向変換する事を党員に周知させその協力を仰ぐこと。
その上で実力本位の人材を党の内外から選ぶ事だ。
2.安倍さん以後の総裁を選ぶ時は、支持率よりも実力で選ぶ事。
そのため党全体または派閥単位で計画的に総裁候補を育てる事。
3.然し今の情報化時代では支持率も無視できないので、普段から有力候補者を出来るだけマスコミ、特にテレビに売り込む事。
今テレビで良く見るのは、升添さん、平沢さん、山本一太さん、世耕さんなど、少なくとも近い将来の総裁候補と縁のない人達ばかりだ。
共同通信社の緊急電話世論調査では、安倍晋三首相の次の首相候補者とのアンケート結果では 1位小沢 2位麻生 3位小泉 4位福田 5位管 6位岡田 7位小池 8位谷垣の各氏が上がっている。
然し、時々ニュースを賑わす麻生さん、小池さんを含めて討論番組などに殆ど顔見せないので、小泉さんを除く自民党の4人とも国民にとって本当のところ何を考えているか判らないのが実情だ。
また4人以外にも、実力者が多くいる筈だ。
それと情報化時代に備えて、ホーム・ページやブログを活用し、宣伝だけでなく、国民の声を吸い上げる事。
その処理を面倒がらずに、アドレスを公開したり、ブログでTRやコメント欄を開放するのは支持者を増す方法の一つにもなる筈だ。
自民党は、次期政権を狙う力を付け始めた民主党の躍進と、情報化時代と言う情勢の変化で、今までのようにその場限りの総裁の選択では通らぬ時代に来ていることを知るべきだと思う。
参照:
カテゴリー → 安倍内閣
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