今回は、前回休んだ日の講座のプリントを、もらってきたので述べてみたい。
前回は、「植物の文様」が、テーマだった。
日本の植物文様は、中国文化の影響を受けて、正倉院の工芸品に見られる。平安時代には、四季の気候や自然への情緒から、日本独特の文様が生まれた。
①空想の植物文様
a 宝相華(唐草)
この文様は、中国の唐時代に生まれた。さまざまな花の美しい部分を組み合わ せた、極楽浄土や楽園に咲くといわれた花の組み合わせである。だから、1種 類の花を表わしてはいない。 牡丹や石榴や蓮などの部分を組み合わせて いる。日本では、仏教用具の装飾文様として、定着した。正倉院宝物に、みら れる。
b唐草
それ以前は、エジプトやメソポタミアやギリシャに起源を持つ。この唐草紋は、 時代と供に、牡丹唐草や鉄線唐草や葵唐草に変化していった。
②四季の植物文様
a 椿
椿は、日本の常緑樹である。室町時代から、吉祥文様として用いられた。江戸時代には、大流行した。椿は、毛髪剤や食用として、また灯火にも用いられる、実用的な側面がある。椿の灰汁は、紫根染の媒染剤としても使われる。
b 桜
桜は、日本の代表的な花である。平安時代から、栽培が開始されて、観賞さ れてきた。桃山時代以降、桜の文様にも、いろいろな種類がでてきた、江戸 時代には、桜川や花筏など、組み合わせの文様が、誕生した。
c 牡丹
牡丹は、中国原産であり、唐や宋や元時代に、大流行した。富貴の象徴だっ た。日本には、奈良時代には、薬用として伝来した。平安時代から、装束や 工芸品に、用いられた。獅子牡丹や超牡丹は、吉祥文様だった。江戸時代以 降、陶磁器や着物や蒔絵など、いろいろな工芸品にみられる。
d 菊
菊は、中国原産であり、日本へは、奈良時代に薬草として、入ってきた。中国 では、長寿の象徴だった。中国では、菊が長寿の象徴として、「菊酒」を飲む 習慣がある。平安時代には、宮廷行事に取り入れられた。「残菊」という、盛 りを過ぎた菊を、愛でる習慣が、日本ではある。桃山時代には、秋草の文様と して、流布した。江戸時代には、菊の種類も 増えて、華やかな文様が増 えた。着物や工芸品などに、この菊の文様がみられる。十六花弁の八重菊の菊 花文様は、皇室の文様として、用いられている。
e 藤
藤は、日本に自生する、蔓状の植物である。平安時代には、有職文様(公家の 衣装)として、優美や栄華なイメージから、藤原氏に用いられた。藤の文様 は、江戸時代には、今日京焼や鍋島の陶芸にも、用いられた。文様の種類とし て、藤棚や、籐花や藤丸がある。
さて、今日の写真は、我が家の庭の紫陽花である。ピンク系の紫陽花がない ので また、機会があれば加えたいと思っている。
前回は、「植物の文様」が、テーマだった。
日本の植物文様は、中国文化の影響を受けて、正倉院の工芸品に見られる。平安時代には、四季の気候や自然への情緒から、日本独特の文様が生まれた。
①空想の植物文様
a 宝相華(唐草)
この文様は、中国の唐時代に生まれた。さまざまな花の美しい部分を組み合わ せた、極楽浄土や楽園に咲くといわれた花の組み合わせである。だから、1種 類の花を表わしてはいない。 牡丹や石榴や蓮などの部分を組み合わせて いる。日本では、仏教用具の装飾文様として、定着した。正倉院宝物に、みら れる。
b唐草
それ以前は、エジプトやメソポタミアやギリシャに起源を持つ。この唐草紋は、 時代と供に、牡丹唐草や鉄線唐草や葵唐草に変化していった。
②四季の植物文様
a 椿
椿は、日本の常緑樹である。室町時代から、吉祥文様として用いられた。江戸時代には、大流行した。椿は、毛髪剤や食用として、また灯火にも用いられる、実用的な側面がある。椿の灰汁は、紫根染の媒染剤としても使われる。
b 桜
桜は、日本の代表的な花である。平安時代から、栽培が開始されて、観賞さ れてきた。桃山時代以降、桜の文様にも、いろいろな種類がでてきた、江戸 時代には、桜川や花筏など、組み合わせの文様が、誕生した。
c 牡丹
牡丹は、中国原産であり、唐や宋や元時代に、大流行した。富貴の象徴だっ た。日本には、奈良時代には、薬用として伝来した。平安時代から、装束や 工芸品に、用いられた。獅子牡丹や超牡丹は、吉祥文様だった。江戸時代以 降、陶磁器や着物や蒔絵など、いろいろな工芸品にみられる。
d 菊
菊は、中国原産であり、日本へは、奈良時代に薬草として、入ってきた。中国 では、長寿の象徴だった。中国では、菊が長寿の象徴として、「菊酒」を飲む 習慣がある。平安時代には、宮廷行事に取り入れられた。「残菊」という、盛 りを過ぎた菊を、愛でる習慣が、日本ではある。桃山時代には、秋草の文様と して、流布した。江戸時代には、菊の種類も 増えて、華やかな文様が増 えた。着物や工芸品などに、この菊の文様がみられる。十六花弁の八重菊の菊 花文様は、皇室の文様として、用いられている。
e 藤
藤は、日本に自生する、蔓状の植物である。平安時代には、有職文様(公家の 衣装)として、優美や栄華なイメージから、藤原氏に用いられた。藤の文様 は、江戸時代には、今日京焼や鍋島の陶芸にも、用いられた。文様の種類とし て、藤棚や、籐花や藤丸がある。
さて、今日の写真は、我が家の庭の紫陽花である。ピンク系の紫陽花がない ので また、機会があれば加えたいと思っている。