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日弁連会長選挙と、弁護士にとっての「改革」

2010-03-11 | 日記
asani.com」の「日弁連会長に宇都宮氏 再投票、改革訴え主流派破る」(2010年3月10日22時56分)

2月の投票で当選者が決まらず、史上初の再投票となった日本弁護士連合会(会員約2万8千人)の会長選の投開票が10日、改めて実施された。多重債務問題への取り組みで知られ、08年末の「年越し派遣村」で名誉村長を務めた宇都宮健児氏(63)=東京弁護士会=が当選を決めた。任期は4月からの2年間。

 ほかに立候補していたのは、会員が多い東京・大阪の弁護士会の主流派閥が推し、現執行部の路線継承を訴えた元日弁連副会長山本剛嗣(たけじ)氏(66)=同。宇都宮氏は無派閥で立候補したが、全国52の弁護士会のうち46会で得票数が1位となり、当選に必要な条件である「3分の1以上の会(18会以上)での勝利」を確保。前回は2位だった大阪弁護士会で逆転したほか、山本氏が2度とも1位となった東京の三つの弁護士会でも票差を縮め、総得票数で山本氏を上回った。

 前回の投票では、総得票数で山本氏が宇都宮氏を上回ったものの、山本氏は「18会以上の勝利」を得られず、再投票となっていた。

 選挙戦を通じて宇都宮氏は、司法試験合格者を年間3千人とする政府計画に反対して「1500人程度に減らす」と明言し、弁護士の増加で就職や仕事探しに苦労する地方の会員や若手会員に浸透した。

 今回の当選は法務省、最高裁との「協調」を重視してきた執行部の姿勢に批判が集まった形で、今後の改革論議にも影響を与えるのは必至だ。

 宇都宮氏は今後、貧困や格差拡大を「最大の人権問題」と位置づけ、日弁連をあげて取り組むとしている。執行部の事務をとりまとめる事務総長には海渡(かいど)雄一氏=第二東京弁護士会=を充てる方針。海渡氏は社民党党首の福島瑞穂・消費者担当相の夫。(延与光貞)


 宇都宮健児弁護士が、「改革訴え主流派破る」ことによって、日弁連会長に当選した、と報じられています。



 「改革」には、弁護士増員も含まれる、というのが、世間一般の考えかただと思います。

 しかし、弁護士さんの感覚では、弁護士増員は改革ではなく、弁護士増員計画に反対して改革を逆行させることが、「改革」となるようです。弁護士さんの感覚は、世間の感覚とはズレているのではないかと思います。


 もっとも、弁護士増員「以外」については、改革される、ということなのかもしれません。そうであるならば、増員反対であっても、「改革」といえなくもありませんが、弁護士の増員は、改革の「かなり大きな」要素だと考えるべきではないかと思います。



 この報道には、

   「選挙戦を通じて宇都宮氏は、司法試験合格者を年間3千人とする政府計画に反対して「1500人程度に減らす」と明言し、弁護士の増加で就職や仕事探しに苦労する地方の会員や若手会員に浸透した。」

とあります。この記述は、「弁護士増員に反対する弁護士の本音」に記した私の主張が「正しい」と、示しているとみてよいと思います。すなわち、弁護士が増員に反対するのは、「弁護士の増加で就職や仕事探しに苦労する」のが嫌だからである、というものです。

 仕事探しに苦労しているのは、なにも弁護士だけではありません。仕事探しに苦労するのが嫌だから増員反対、というのでは、世間の理解は得られないのではないかと思います。一般の感覚からすれば、弁護士は「甘えている」ということになるだろうと思います。

 なお、弁護士の「就職」については、一般的な「就職」とは意味合いが異なることに、注意が必要だと思います。すなわち、彼ら(新人弁護士)は、弁護士増員(合格者数増加)の恩恵を受けて合格しているのであり、その意味で、世間で一般的にイメージされている「就職」とは、意味合いが異なります。この問題については、「新司法試験合格者数に関する嘆願書」に記していますので、ご参照いただければと思います。



 なお、ブログ「弁護士こぐまの日記」を開設しておられる「こぐま弁護士」さんは、「日弁連会長選挙」について、ブログに記事を書かれていますが、

 ブログに記事を書く暇(ヒマ)はあっても、私の「実名表記の是非と納得」における問いには、答える暇はない、ということなのでしょうか?

 「弁護士自治を弱めてもよいかもしれない」に書いた内容から推測すると、「こぐま弁護士」は、「誰かから怒鳴りつけられて」「びびっている」のかもしれない、とも考えられるのですが、「こぐま弁護士」さんには、弁護士として、「公正な態度」をとっていただきたいと思います。そこで、再び、トラックバックを送ってみます。「弁護士こぐまの日記」の最新の記事、「日弁連会長選挙」にトラックバックを送ります。
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7 コメント

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Unknown (ととろ)
2010-03-13 14:46:46
 はじめまして。弁護士業務関連の記事を興味深く読ませていただきました。
 
 さて、司法試験合格者数についてですが、弁護士会が1500人に削減する理由として、3000人合格させても就職先がないので1500人が限度であるという主張があります。
 また、弁護士さんのなかには、2000人以上も合格させれば就職できなくなり、困窮するので、これから受験する人に夢をもたせるためにも1500人に削減すべきだという方もいます。3000人合格にすれば、就職できない人が増え、試験合格のメリットがなくなるので法曹をめざす人が減少するということだそうです。

 私の意見は、法科大学院を出ても合格できなかったら夢もなにもなく、余計に困窮するだけなので能力が認められたならできるだけ多く合格させたほうがよいし、弁護士の数が増えたほうが市民がアクセスしやすくなりよいと思うのですが。
 3000人合格させても全員が就職できなくなるのではなく、試験の成績の優秀な人はどこかの事務所に就職できるので、あとの就職できない人は自己責任で道を切り開くというのもありではないかと思います。
 甘い考えかもしれませんが、たとえ法律事務所に就職できなくとも、自力で開業したり、他の仕事を掛け持ちしたりして生活していけるのではないかとおもうのですが。。。

 memo26様は、どのようにお考えになられるでしょうか?ぜひ、ご意見をお聞きしたいおもいコメントさせていただきました。
 
Unknown (JO)
2010-03-16 08:34:18
正直なところ、日弁連強制加入はもうやめてほしいです。各地の弁護士会も強制加入なので、二重の権力構造になっています。弁護士はもっと自由であって良いと思うんですよね。
日弁連や弁護士会の権力に縛られ、権力を奪い合う姿は醜いです。これは東京や大阪の派閥も、地方の左派系の運動も、同じです。
監督権限を第三者組織に移した後、日弁連、弁護士会は任意加入化すれば、実は多くの弁護士は喜ぶと思いますよ。
「夢」とは何だと思いますか? (memo26)
2010-03-24 20:35:58
 ご返事遅くなりました。


 「夢」という言葉で、あなたはどんなものをイメージしますか?
 「これから受験する人」の「夢」は、何だと思いますか?
 弁護士になって、「たくさんお金を稼ぐこと」だと思いますか?

 私は、「これから受験する人」の「夢」は、「社会に正義をもたらすこと、人々を救うこと」ではないかと思います。青臭いかもしれませんが、すくなくとも、「これから受験する人」にとっての「夢」は、本来、そういったものではないでしょうか?
 とすれば、受験者の「夢」や立場を「本当に」考えているのであれば、(試験で) 一定の能力を満たしていれば、(就職口の有無や、経済状況を問わず) 合格させ、資格を授与することこそが、「これから受験する人」にとっても、好ましいのではないかと思います。

 その弁護士さんの、「これから受験する人に夢をもたせるためにも1500人に削減すべき……就職できない人が増え、試験合格のメリット」という発想は、弁護士になるメリットは「カネ」だ、と言っているに等しく、それは、
 「俺達弁護士はカネのために (増員に) 反対しているんだ」
と言っているのと同じではないかと思います。

 カネなんか、(あまり)重要ではありません。なんとでもなります。カネを根拠に、合格者数を減らせ、という主張には、説得力がないと思います。

 したがって、私は、あなたの意見に賛成です。
ご返事ありがとうございます。 (ととろ)
2010-03-24 23:43:49
 これから法律家になろうとしている人にとっての「夢」とは社会正義を実現することと、困っている人々を救う人を救うことにあるということは、青臭いということはなく、まったくその通りだと思います。
 人々の役に立つことをしていれば結果として生活の糧が得られるのであって、最初から収益のことは考えるべきではないと思います。

 あと、今まで見聞きした増員反対論の理由として、
(1)弁護士が増えすぎると訴訟が乱発する。
(2)合格者が増えて法律事務所に就職できなかった場合、オンザジョブトレーニング(OJT)を受けることができず、そのようなOJTを受けていない弁護士を利用する市民に不利益が及ぶ
(3)合格者が増えて就職できないと、その人たちはワーキングプアになり、社会問題化する。
(4)弁護士が増えるとモラルハザード(一般的な意味の)が生じる。不祥事が増える。
(5)弁護士が増えて競争が激しくなると、弱者救済や人権擁護活動などのお金にならない仕事ができなくなる。 
 というものがありました。
 これらの理由は、そういわれればそういうことも起きるかもしれないし、そんなことは絶対ないとはいいきれないし、逆に絶対に起きるとも言えないし、正直言って、どうなのか私はわからないです。
 (増員賛成の立場なのに、反対の根拠をたくさん書いてしまい恐縮です)。
 
 しかし、これらのことは、合格者を3000人にすると計画した時点でも考慮できたはずであり、計画を修正するのであれば十分な説明が望まれるところだと思います。
Unknown (memo26)
2010-03-27 15:05:56
 私は増員に賛成ですが、増員反対の根拠を提示してくださってもかまいませんよ。また、反論を書いてくださってもかまいません。

 ( 一応、コメント欄は承認制にしていますが ) 反論もすべて、コメント欄への表示を承認しています。
 なお、当ブログでは、トラックバックは承認制ではありません。自動的に反映されます。


 いくつか理由を示されていますので、あとで ( 近日中に ) 、記事としてご返事します。
Unknown (ととろ)
2010-03-28 18:28:13
 私も、memo26さんと基本的に同じく、司法試験合格者数削減反対、増員賛成の立場ですが、反対説の人々は上述の理由を主張しているので、それに対しどのように反論したらよいものか考えていました。
 上述の増員反対の根拠として示したことが実際に正しいのか、仮に正しいとしてそれが削減論の理由になりうるのかということが疑問です。

 近日中の記事を楽しみにしています!
Unknown (memo26)
2010-03-29 20:59:34
JO さん
> 正直なところ、……監督権限を第三者組織に移した後、日弁連、弁護士会は任意加入化すれば、実は多くの弁護士は喜ぶと思いますよ。

そうですか…。私としては、本当に任意加入にしてよいのか、という疑問が残ります。さらに考えたいと思います。

ととろさん
> 近日中の記事を楽しみにしています!

ありがとうございます。記事として公開しました。いかがでしょうか…。ご意見、よろしくお願いいたします。

「弁護士増員反対論に対する反論」
http://blog.goo.ne.jp/memo26/e/6c0c234769368d46103ab8c8d6f7effa

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