言語空間+備忘録

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サービス業における競争の特殊性

2009-08-20 | 日記
la_causette」 の 「サービス産業における競争原理の厳しさと労働生産性の関係

 サービス産業において参入規制が厳しく競争原理が十分に働かない場合、事業者は価格競争を行わなくとも済むので、人件費や利益相当分を十分上乗せした価格設定を行うことができます。これに対し、サービス産業において参入規制が緩く競争原理が強烈に働かいている場合、事業者は厳しい価格競争を強いられるので、人件費や利益相当分を十分に上乗せした価格設定を行うことができなくなります。

 また、サービス産業において参入規制が緩やかとなり、多くの事業者が実際に参入するようになれば、顧客が分散されるため、労働生産性は低くなります。

 製造業の場合、技術革新によって、従業員1人の単位時間あたりの商品生産量を増やすことによって、商品1個あたりの単価を引き下げつつ労働生産性を上昇させることが可能となりますが、サービス業においては、技術革新を行っても、従業員1人の単位時間あたりのサービス提供量を上昇させることが困難である場合が少なくありません。また、従業員1人の単位時間あたりのサービス提供量を上昇させることができたとしても、それに応じた料金の引き下げを求められる結果、労働生産性の上昇に繋がらない場合も十分にあり得ます(例えば、クイックマッサージ業界では、30分の施術で従前の60分の施術と同等の凝りのほぐしを可能とする技術革新が行われたとしても、30分の施術に対して6000円の価格設定は行い得ないでしょう。)。

 従って、サービス産業においては、参入規制が厳しく競争原理が十分に働かない方が、労働生産性が高くなります。ですから、日本においてサービス産業の労働生産性が顕著に低いとすれば、それは、競争が甘いからではなく、むしろ、競争が厳しすぎるから、である可能性が十分にありうると言えます。


 製造業とサービス業の違いを強調したうえで、サービス業界の競争が厳しすぎる可能性を示唆しておられます。



 一般的に、競争による利益は、消費者が享受します。事業者にとっては、競争は価格下落への圧力となりますから、不利益になる場合が多いと考えられます ( 事業者が競争による不利益を回避する手段が、たとえば技術革新であったり、サービスの向上であったりするわけです。) 。

 したがって、サービス産業にとどまらず、製造業においても、「参入規制が厳しく競争原理が十分に働かない」 ほうが、( 事業者にとっては ) 利益が大きくなると考えられるのですが、

 製造業の場合、競争は全世界レベルで行われており、日本国内で規制を敷いたところで、参入規制としての効果が ( ほとんど ) 得られない、という特徴があります。ところが、

 サービス業の場合、たとえばクイックマッサージを受けるために、消費者が海外に出かけて凝りをほぐし、目的を達したあとただちに帰国する、ということは通常、考えられませんから、日本国内において参入規制を敷けば、参入規制としての効果がただちに得られます。

 つまり、製造業とサービス業には、競争相手が全世界なのか、( 主として ) 国内なのか、というちがいがあるのであり、この相違から、サービス産業においては、規制が敷かれやすく、また、規制が緩和された場合であっても、そこで発生する競争は、製造業ほど厳しいものにはならない可能性が高い、と考えられます。



「労働生産性の上昇に繋がらない場合も十分に 『あり得ます』」 という記述は、間違ってはいないと思いますが、

「(例えば、クイックマッサージ業界では、30分の施術で従前の60分の施術と同等の凝りのほぐしを可能とする技術革新が行われたとしても、30分の施術に対して6000円の価格設定は行い得ない 『かもしれないが、5000円の価格設定は行い得る』 でしょう。)」

という論理も成り立つために、説得力に欠けるのではないかと思います。
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