言語空間+備忘録

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景気対策としての金融政策

2009-07-16 | 日記
高橋洋一・長谷川幸洋 『百年に一度の危機から日本経済を救う会議』 ( p.20 )

長谷川  オバマは、予想以上に経済知識人が好きですね。クリスティーナ・ローマーを起用するあたりは私も驚きました。まさに玄人受けの人事でしょう。
高橋  そうなんです。…(中略)…
 バーナンキFRB議長にローマーCEA委員長というコンビは、金融恐慌の時代には最強コンビでしょう。ローマーは大恐慌のときには「財政政策はまったく効かなかった」とまで、はっきりと論文で書いている。日本では「アメリカが世界大恐慌から抜け出したのはニューディール政策の公共投資のおかげだ」なんてことが、いまだに教科書には書いていますが (引用者註: 原文ママ) 、本当に馬鹿げた話です。これだけ金融政策の重要性を認識しているコンビが、アメリカ経済の舵取りを行なうのだから、これは強力ですね。
長谷川  そういえば、バーナンキは二〇〇二年十一月八日にミルトン・フリードマンの九十歳の誕生日を祝う席で「ミルトンとアンナには次のように述べたい。大恐慌については、あなたがたが正しかった。それは私たちFRBが引き起こしたものだった。とても申し訳ないと思っている。しかし、私たちは同じ過ちを二度と繰り返すことはしない。それはあなたがたのおかげである」と言ったのでしたね。
高橋  その話は私が翻訳したバーナンキの本に書いてあります。フリードマンには『Monetary History of the United States 1867-1960』というアンナ・シュワルツとの共著があるのですが、このなかで大恐慌の話に触れていて、FRBの政策の批判を行なっている。それに対して、FRBは猛烈に反発してものすごい論争になっていたのですが、バーナンキは自分のFRBでの権限を行使したいといって、フリードマンに謝罪したのです。そういう美談なんですね。私はそのフリードマンの著作はいくつか目を通しましたから、すごく実感が湧きます。


 景気対策には、財政政策は 「まったく」 効かない、金融政策を行うべきである。バーナンキはそのつもりである、と書かれています。



 その 「金融政策」 とは、金利を下げてお金を大量に供給することだと思います。バーナンキは金融政策を行うべきである、と考えていて、現に行っていると思われるので、「カネ余りは加速する」 と考えられます。

 ところで、そのお金はどこに向かうのでしょうか。もともと、今回の金融危機前に、すでにカネ余りの状況になっていたのであり、資金の行き場がなかったからこそ、今回の金融危機が発生したのだと思います。とすれば、( 大量に供給された ) お金は、おなじところに向かう可能性が高い、と考えられます。

 したがって、「おなじことを、さらに大きな規模で繰り返す」 ことになるのではないか、と予想されます。



 これでは、状況を改善する政策によって、問題の原因が大きくなってしまいます。それでは、状況は改善するのでしょうか。それとも、悪化するのでしょうか。おそらく、状況は

   目先的には改善するが、長期的には悪化する

のではないかと思います。それがすこし、気がかりです。



 なお、「私は資本主義者」 で紹介した竹森先生の予測、「バブルの頻発を阻止する制度に変えられる」 によれば、「おなじことを、さらに大きな規模で繰り返す」 ことにはならない ( お金は別のところに向かう ) と考えることになり、上記懸念は不要になると思います。
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