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「お客様は神様です」の明るい響き

2018-02-15 06:00:00 | 編集手帳

2月6日 編集手帳

 

 「お客様は神様です」と聞くと、
着物姿でにっこりする在りし日の三波春夫さんが浮かぶ。
ところがこのせりふ、
言い出したのは三波さんではなかったらしい。

永六輔さんがご本人の感想を著書に書き留めている。
<妙なものですねェ、
 私は「お客様は神様です」といったことはありません、
 あれはレツゴー三匹の皆さんが、
 三波のいいそうな言葉だというのでおっしゃったそうで>
(『アイドルその世界』文芸春秋、1983年刊)

漫才トリオ「レツゴー三匹」といえば、
登場時に“お約束”があった。
「じゅんでーす、
 長作でーす、
 三波春夫でございます」

面長にアゴひげがトレードマークだった長作さんが、
病気のため74歳で亡くなった。
じゅんさんも4年前に他界し、
スポーツ報知によれば、
三波さんのものまねをした正児さんは認知症で療養中という。

学生の昔、
下宿のあった商店街に「お客様は…」のノボリがそよいでいたのを思い出す。
上司が言えば説教だが、
昭和のひととき、
明るく弾むような響きがあったことは確かだろう。
先の三波さんの言葉は<(三匹に)感謝しております>と結ばれる。




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