本の読み方の設計図。

本の構造を明らかにしていく。
論拠・主張

論証=事例、引用。

依存をつくる構造とは?

2014-09-03 17:51:14 | 進化。2013。2014。脱皮。
依存症ビジネス――「廃人」製造社会の真実
クリエーター情報なし
ダイヤモンド社

<定義>
私たちが依存症と呼ぶのは、自分に害を加えるような短期的報酬を一貫して追い求める人のことだ。101


第一章:社会は私たちを「廃人」にしたがっているーiPhoneいじりすぎと甘すぎるスイーツに見る病み付きビジネス
依存的行動、それも無防備になっているときに、こっそり忍び寄ってくるような依存的行動を強めかねない欲望の対象である。14
21世紀初頭に生じたもっとも影響力のあるトレンドは、気分を向上させたい時はいつでも、自分に報酬、すなわちご褒美を与えられるという習慣が益々強まったことだ。

私たちは「すぐに気分を良くしてくれるもの=フィックス」に手を出してしまうのだ。
「フィックス」という言葉を効くと、哀れな依存症の姿が目に浮かぶ.薬物依存者が薬物を「フィックス」と呼ぶ理由は、お気に入りの薬物を摂取すれば、一次的に「修理=フィックス:されたような気分になるからだ。
▼▼▼
フィックスは私たちを幼児化する。故に私たちは子供たちと同じように常にーそしてやっかいなことにーもっともっと欲しいと求めつづけるのである。17

依存症の最たる特徴は、徐々に「人」を「物」に置き換えていくことだろう。
19
最も不可解な依存症は、物質が関係していない種類の者だ。ギャンブルは、明らかにその代表格だろう。

第二章:依存症は本当に病気なのか?-環境次第で誰もが依存者になりうる社会

依存症は病気ではなく習慣/
◉社会で薬物が入手しやすければし易いほど、より多くの人がそれを接種する可能性は高くなり、そうした人々が問題を抱える可能性も高くなる。
▼▼▼
物理的な入手し易さ:流通量など
心理的な入手し易さ:その人の人格、背景、信念などが、特定の薬物の使用を促すかどうか
経済的な入手し易さ:手に入る価格で流通しているか
社会的な入手のし易さ:社会的状況が薬物の使用を促すかどうか 77

⇒逆に依存をビジネスに取り入れたい場合
物理歴な接触頻度を高めて、心理的に手に取り易い、行動に移し易いモデルにする、そしてエントリーしやすい価格設定にする。
そして、社会貢献活動などを通じ自社活動対象のビジネスのよいイメージ構築をするといったことなのだろう。

第三章:なぜ自分を破滅に導く習慣をやめられないのか?ー病み付きビジネスが利用している脳の仕組み

ドーパミンは、「好き(嗜好liking)」という衝動よりも、「欲しい(希求(wanting)」という衝動の方に深く関わっている。
欲しいと好きの衝動の強さは欲しいのほうが大きい。85

依存的行動とは本質的に自発的な行為なのだ。97

依存的行動の本質は、人々が、自分のためにならないことをわざわざ選び、行ってしまうことにある。そうすることで、長期的な報酬を得る替わりに、短期的な報酬を選んでいるのだ。それが、「本当は控えるべきなんだけれど」という瞬間だ。101

第四章:お買い物とヘロインとお酒の共通点とは?ー自由市場と依存の関係は18世紀ロンドンで始まった

<グルーエン移送効果(グルーエン・トランスファー)」という仮説:
一部のショッピングもモールは、わざと客を迷子にするように作られているそうだ。出口や経路はわかりにくく配置され、客は、元いたところに戻って来てしまう。そこでは、環境音楽や特殊照明と視覚的な合図が組み合わさり、客に衝動かいをするように働きかける。107

SNSもドラッグである。:
ソーシャルネットワーキングサイトは、他人と繋がり、自分に注目を引きつけたいという、私たち人間の進化したニーズを充たす。何千年ものあいだ社会をつなぎ止めて来た友情という伝統的なキズナが、Facebookなどを可能にしているテクノロジーそのものによって弱められて来ているため、他社と繋がりたいというニーズはいよいよ強まっている。伝統的なキズナに比べるとSNSのキズナはもろい。だがSNSには、それを埋め合わせる者がある。ドーパミンの生成を促すスリリングな新しい友情、そしてドキドキ感が薄れたら簡単に捨てられるような友情と行ったフィックスを瞬時に手にするルートを提供してくれるのだ。113

第五章:スイーツはもはやコカインだ!ースタバのフラペチーノに仕込まれた巧妙な戦略!
第六章:どこに行っても安く、大量に酒が手に入る世界でー社会をアルコール漬けにするメーカーと販売網
第七章:処方箋薬がこれほどいい加減とは!ー合法的なお薬でもじゅうぶんトべる

第八章:ゲームという新時代のギャンブルー合い言葉はユーザーを永遠のキャッシュマシーンに!

デザイン・キュー
:何らかの報酬が手に入ることを示唆するユーザーインターフェースの要素を使って、人々を夢中にさせる。234

負けが目立たないような環境、そして定期的にユーザーをヤル気に成せるような環境をデザインする。そのあと、その環境に手を加えて、もっともユーザーを長くプレイさせる罰と励ましのコンビネーションを突き止めるんだ。ゲームは、プレイヤーを可能な限り長く楽しませるように、細かな点にまで気を配って、制作する。239

第九章:無料ポルノ革命の衝撃ー最新テクノロジーを最大限に活かす無秩序な業界とその餌食たち

ドーパミンは目新しいものに非常に良く反応する。277

第十章:我らを誘惑から救いたまえー依存の解毒ですら商売になる時代で
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 9月1日(月)のつぶやき | トップ | 「広告考」 ペプシネックス ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

進化。2013。2014。脱皮。」カテゴリの最新記事