トレーナー的日記。

できる事が増えるより楽しめる事が増えるのがいい人生。。。モタさん

Kick K-1GP 11。

2016-11-11 | 日記
無事に録画観戦・・・今回も4時間半放送。
さすがK-1で面白い試合がたくさん。
トーナメントリザーブ戦「大滝裕太(ネクサスジム) VS 朝久裕貴(朝久道場)」。
20歳にしてキャリア15年という朝久選手がさすがのファイト。
打たせずに打つ、という格の違いを見せた。ボクシングベースなスタイルなのにショートが出ないというキック選手にありがちな欠点が全く見られない。常にインファイトながらクリンチも殆どせずに頭を動かし続ける。怖がらず冷静で攻防兼備できるプロフェッショナルなファイトを見せてくれて完勝。

トーナメント1回戦「神戸翔太(POWER OF DREAM) VS ユン・チー(大東翔クラブ)」。
ユン選手が意外と言ったら失礼だが上手い。
中国ファイターと言えば散打系のパワーで押す選手のイメージが残る90年代の当方には、最近のボクシング技術の向上目覚しいこういう選手が新鮮。目線とフットワークのフェイントでプレスをかけながらも、バックステップしながらのコンビネーションやロープを背負ってのカウンターまで披露。4回のダウンを奪ってTKOフィニッシュ。

トーナメント1回戦「武尊(KREST) VS ジェイミー・ウィーラン(Double K Gym)」。
ウィーラン選手も多彩でかなり上手い選手だけど、1回戦で無傷の武尊選手と当たったのが運の尽きな感じ。
全ての要素を武尊選手が少しずつ上回っており、総合するともう勝ち目が無いほどの差に。
武尊選手がKOに拘り過ぎな感じで荒くなったが、内容的にも完勝だった。

トーナメント2回戦「武尊(KREST) VS ユン・チー(大東翔クラブ)」。
武尊選手がユン選手のカウンターに大苦戦。2Rに1発のテンプルへのパンチで大逆転するのだが、そこまでは完全にユン選手が取っていた。
逆転のポイントは武尊選手が相打ち覚悟に切り替えた事とチャンスを絶対に逃がさないフィニッシュ力。テクニカル勝負ではジリ貧に追い込まれる気配を感じて、自分の耐久力とフィニッシュ力をフルに活かした戦法への切り替えが大当たり。あそこでフィニッシュを取り逃がせば、ユン選手のようなテクニシャンは立て直して逆転を狙った別の引き出しを開け始める可能性が高い。しかし武尊選手はそれをよく分かっていたようで、あのシーンで勝つならこうやるんだというフィニュシュの教科書を見せてくれた。
解説者達は蹴りを出すようコメントしていたが、あそこで蹴りに切り替えるような逃げを選択したらもう逆転は厳しかっただろう。もはや時代が・・・パンチの選手には蹴りを、みたいな当たり前過ぎるセオリーは相手も当たり前にその展開を死ぬほど練習してきているいらっしゃいませ状態。これだけスピードが上がって、3Rで明確に勝利しなくてはいけないのだ。そんな単純な戦略思考で武尊選手のような戦績を残せる時代じゃ無いと思う。今回の彼の選択が冷静な選択によるものなのか闘争本能的なものなのかは分からないが、武尊選手の真に凄い一面を見た感じ。

他にも見所がたくさん。
エリアス・マムーディ選手のイケメンっぷりが素晴らしいレベル。プロはビジュアル大切なので、もっと売り出して欲しいなと。そして小沢海斗選手の煽りの演技が中々様になっていてウケた。そろそろキック選手もセカンドキャリアとして役者やタレントの道が確立されてもいーのかなみたいな。
そして試合後に「生活の為にも試合の為にも、相手に打たせない事が大切なんだ」と魔裟斗氏が繰り返しコメントしていた事は全てのファイターにもっと伝わると嬉しい。セコンドやトレーナーも攻める事ばかり強調する人が多いが、それは絶対に間違いなのだ。

 もう第一で出来るのでは・・・

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