宇多野ユースホステルに泊まったら
やってみたいことが決まっていた
朝のさんぽ
行く前にストリートビューで調べたら
周りの道が歩くのに向いていると見えたから
早起きをして行こうと決めていた
なぜ早起きかというと
もう一つ散歩したい道があったので
二つをこなすには一つを朝飯前にする必要があった
身支度をすませて、ア…さんを誘ったら
自分はやめておくから行ってきてと言われた
これは後からわかったのだが遠慮だったのだ
なぜならア…さんは私みたいにすばやくないので
ええい正直に言おう、とろいので
すぐには出発できないから待たせるのが申し訳ないと遠慮したのだった
笑い話みたいな本当のこんなエピソードがある
大体どこでも着替えるのが速い私だが
昔ア…さんと鞍馬温泉に行ったとき
私がお風呂から上がってきたら
ア…さんはまだ更衣室で着替えていた
同時に更衣室に入ったのに
深く考えずに出発した朝さんぽ
左回りにまず坂をのぼった
犬の散歩をさせている近所の人に会って
おはようございます
その後はだれにも会わなかった
ユースホステルの裏側に出ると
益々草木のいい香りがした
ユースホステルにはテニスコートやバーベキューの炉もある
そこを過ぎて坂を下ると
足が止まった
先は竹藪と森にはさまれて薄暗いトンネル状態
ストリートビューでこれを見て歩きたいと思ったはずだが
以前比叡山の山道でころされた女性がいたのを思い出した
東京で中野の公園に朝の五時に行ったら
おかしなへらへらした男がちかよってきたこともある
福岡のお屋敷に入ったときは
感覚的にあの辺に何が出るか知っていたのでこわくなかったけれど
ここは初めてで感じがつかめない
引き返そうか?
いや この坂を下り切ればバスの通る道に出る
こんなとこで早朝から待ち伏せしている奇特なやからはおるまい
急ぎ足で(もったいない)坂をおりるとバス道路も竹藪で
中に池があるらしく牛ガエルの鈍い声がとどろいていた
そこからはまた上り坂で
はあはあ息を切らしてユースホステルに帰り着いた
さて朝食の後はア…さんも一緒に少し遠くまで朝のさんぽ
以前恩師を連れて芭蕉の句碑を見に行った鳴滝まで歩くことにした
最初は東に向けて歩くので朝日がまぶしい
途中から御室川に沿う細い道を北上する
車も通れず 人もすれ違えないような細い道
川に沿った金網にみごとなカニクサが絡まっていて
ア…さんはなんとか東京まで持ち帰れないかと蔓の下のほうを抜いていた
その道が広くなるところで
「あ、売り物件ですってよ。メモなさったら」
とさわいですすめる
木造平屋で一間しかない古家で居心地がよさそう
道は川から少しはなれ 端を渡るとその下に鳴る滝があった
恩師と来たときは水の近くまで下りたけれど
手摺のない階段がこわいので
今回はア…さんだけに見てきてもらった
それでも滝壺のマイナスイオンは上まで漂ってきた
帰りも同じ道を通って一時間足らずの散歩
涼風になでられて京都の二日目が始まった
やってみたいことが決まっていた
朝のさんぽ
行く前にストリートビューで調べたら
周りの道が歩くのに向いていると見えたから
早起きをして行こうと決めていた
なぜ早起きかというと
もう一つ散歩したい道があったので
二つをこなすには一つを朝飯前にする必要があった
身支度をすませて、ア…さんを誘ったら
自分はやめておくから行ってきてと言われた
これは後からわかったのだが遠慮だったのだ
なぜならア…さんは私みたいにすばやくないので
ええい正直に言おう、とろいので
すぐには出発できないから待たせるのが申し訳ないと遠慮したのだった
笑い話みたいな本当のこんなエピソードがある
大体どこでも着替えるのが速い私だが
昔ア…さんと鞍馬温泉に行ったとき
私がお風呂から上がってきたら
ア…さんはまだ更衣室で着替えていた
同時に更衣室に入ったのに
深く考えずに出発した朝さんぽ
左回りにまず坂をのぼった
犬の散歩をさせている近所の人に会って
おはようございます
その後はだれにも会わなかった
ユースホステルの裏側に出ると
益々草木のいい香りがした
ユースホステルにはテニスコートやバーベキューの炉もある
そこを過ぎて坂を下ると
足が止まった
先は竹藪と森にはさまれて薄暗いトンネル状態
ストリートビューでこれを見て歩きたいと思ったはずだが
以前比叡山の山道でころされた女性がいたのを思い出した
東京で中野の公園に朝の五時に行ったら
おかしなへらへらした男がちかよってきたこともある
福岡のお屋敷に入ったときは
感覚的にあの辺に何が出るか知っていたのでこわくなかったけれど
ここは初めてで感じがつかめない
引き返そうか?
いや この坂を下り切ればバスの通る道に出る
こんなとこで早朝から待ち伏せしている奇特なやからはおるまい
急ぎ足で(もったいない)坂をおりるとバス道路も竹藪で
中に池があるらしく牛ガエルの鈍い声がとどろいていた
そこからはまた上り坂で
はあはあ息を切らしてユースホステルに帰り着いた
さて朝食の後はア…さんも一緒に少し遠くまで朝のさんぽ
以前恩師を連れて芭蕉の句碑を見に行った鳴滝まで歩くことにした
最初は東に向けて歩くので朝日がまぶしい
途中から御室川に沿う細い道を北上する
車も通れず 人もすれ違えないような細い道
川に沿った金網にみごとなカニクサが絡まっていて
ア…さんはなんとか東京まで持ち帰れないかと蔓の下のほうを抜いていた
その道が広くなるところで
「あ、売り物件ですってよ。メモなさったら」
とさわいですすめる
木造平屋で一間しかない古家で居心地がよさそう
道は川から少しはなれ 端を渡るとその下に鳴る滝があった
恩師と来たときは水の近くまで下りたけれど
手摺のない階段がこわいので
今回はア…さんだけに見てきてもらった
それでも滝壺のマイナスイオンは上まで漂ってきた
帰りも同じ道を通って一時間足らずの散歩
涼風になでられて京都の二日目が始まった