図書室

私の属する大学は
京都が本部で
東京は教室が少しあるだけ

と思っていたら
事務室の脇に可愛いライブラリーがあるとわかった

歴史
　　　　　　　　　　　　　　　
建築
　　　　　　　　　　　　　　　
美術
　　　　　　　　　　　　　　　
それぞれわずかではあるけれど
私には買えない本が何冊も備えてある

ランドスケープ関係の棚もあるけど
庭園と設計と農業だけで
環境保全の本はまだまだ

　　　　　　　　　　　　　　　

料理書の図書館を作ったときのことを思い出して
ランドスケープ図書館も作りたいなんて
ちらと思ってしまう

　　　　　　　　　　　　　　　

これからちょくちょく通う場所になりそう

りんごジャム

今年最後のジャム作り

初秋に作った黄桃ジャムが
もうそろそろなくなる

忙しくてジャムなんか作ってられないけど
ええいっと寸暇をみつけて
　　　　　　　　　　　　　　　
はいできました

いい色でしょ
　　　　　　　　　　　　　　　
来年これがなくなる頃に
またタンカンマーマレードを作ります

ムベ

吹くからに秋の草木のしおるれば
むべ山風を嵐といふらむ

ムベを見るたび
この歌を思い出しますよね
　　　　　　　　　　　　　　　

え？
思い出さない

そうか
ムベを見ないんですね

案外あちこちにあるけど
目立たないから
ほら、こんな風に棚に仕立ててあったり
　　　　　　　　　　　　　　　

その根元はどこかいなと探すと
　　　　　　　　　　　　　　　
ちゃんとありました
　　　　　　　　　　　　　　　

実がごちゃごちゃの葉の中に
冬のほっぺみたいに赤くなって
　　　　　　　　　　　　　　　

花は春にこんな風に雌雄異花を咲かせます
　　　　　　　　　　　　　　　

時々近所のスーパーにも実を売ってて
話の種に誰かにプレゼントしたいと思うけど
そんな贅沢のできる身ではなし

ムベはアケビの仲間だけど
アケビのように甘い部分が取れやすくない
つまりアケビがイクラなら
ムベは筋子

京都では名旅館「柊家」さんの塀の上に
ずらーっと這わせてあります
根元はどこかいな

(最初の文屋康秀の歌のむべはなるほどの意味ですからね)

花鳥風月

大学のレポートの「京の庭と技術」というテーマでは
①京都の庭園一つを選んで鑑賞
②三十の庭園用語の解説
③日本的な場や風景１５
のどれかを選ぶことになっていた。

③は写真かスケッチを添えて日本的な美の理由を
書くことになっていた。
これが一番楽しそう。

しかし理由もへったくれもないのでは。
日本的な植物に限ってみることにした。

棚田
　　　　　　　　　　　　　　　
萩垣
　　　　　　　　　　　　　　　
杉山
　　　　　　　　　　　　　　　
蕎麦畑
　　　　　　　　　　　　　　　
苔庭
　　　　　　　　　　　　　　　
雪座
　　　　　　　　　　　　　　　
桜園
　　　　　　　　　　　　　　　
竹林
　　　　　　　　　　　　　　　
藤棚
　　　　　　　　　　　　　　　
杜若沢
　　　　　　　　　　　　　　　
菖蒲池
　　　　　　　　　　　　　　　
松原
　　　　　　　　　　　　　　　
薄野
　　　　　　　　　　　　　　　
溝蕎麦瀬
　　　　　　　　　　　　　　　
稲懸
　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　
なんとかＡもらいました。

炉テーブル

昔福岡にＮＩＣという店があって
最先端のデザインインテリアと小物を置いていた
その中に民芸家具のつくし工芸の製品もあった

　　　　　　　　　　　　　　　

民芸風は私の路線じゃないので迷ったけど
来客と炭の上で料理をしたくてこれを買った
以来何人のお客様を迎えただろう

ヨシコさんがサハラに旅する前
わざとネギを灰に落として食べさせ
砂漠に慣れるためとか言っていた
　　　　　　　　　　　　　　　

一時期は京都のカフェの隅にも置いていた
欲しいから譲ってという客が現れ
その気になるまで待つと言って
住所を書きおいて行った

　　　　　　　　　　　　　　　
残念ながらつくし工芸はもうない

度重なる引越しで灰が減り
炉の蓋の金具も少しゆがんだ
　　　　　　　　　　　　　　　

猫が色々よごしているので
こんな角度からしか写せません

モンブラン

ほんとのモンブランは
フランス栗で
ベージュ色してるけど

日本のモンブランは
さつま芋混じりで
黄色

ままごとのモンブランは
いろんな材料が使えるけど
今日は山吹色

いい香りなんです



スポンジ生地　鹿沼土
栗のペースト　桜の黄葉の細切り

フォートナム＆メイスン

ドライブに連れて行ってやる
と息子からメールが来たので
翌日は料理教室で
買い物に掃除にテキスト作りに段取り考えがあるけど
行ってやらねばならんだろう
免許取って一週間だから

　　　　　　　　　　　　　　　

強風雨の中
行き先は
「羽田」
と指定

首都高速走行と駐車場探しと駐車の
練習をば

　　　　　　　　　　　　　　　

新しくなった羽田は
国際線と国内線がえらく離れており
JALとANAもターミナルが違う

第二ターミナルには
永青文庫の分館があるのに、
いつも急いでいて
のぞいたことがなかったので
やっと

　　　　　　　　　　　　　　　

今は忠臣蔵展
永青文庫を主宰する細川家は
義士が切腹するまでの期間
何人かを預かったため
文書など義士関連のものが残っているのだ
　　　　　　　　　　　　　　　
その一つには
義士たちにあまりにご馳走が出されるので
それまでは流浪の身だったから
ご馳走は腹にもたれるので軽いものを
と頼んだことなどが書かれていた

　　　　　　　　　　　　　　　

分館には無料で入った
いつもの学生証かって?
いいや、誰でも無料

フリースペースには
色々なタイプの世界の椅子が置かれている
　　　　　　　　　　　　　　　

次はフォートナム＆メイスンでお茶を
昔まだ日本に輸入されてなかった頃
ロンドンのフォートナムに息子と行ったことがある
息子は四歳だったから
覚えてるわけはない

　　　　　　　　　　　　　　　
これは息子の

私のはこれ
　　　　　　　　　　　　　　　

家に帰り着くと
仮想のブレーキを踏み続けた足に疲れが出た

阿蘇のお米

熊本からお米が届きました
５月に田植えに行った田圃のお米

田植えに行った？
田植えのご飯を食べに行った、でしょうが
ハイ

田植えはせずに
植物観察をしてお昼を待ち
ご飯の時間になったら
ウワーと誰よりも先にお皿に詰め込んだ

稲刈りにも参加せず
その写真だけもらって
大学のレポートに使わせてもらった
　　　　　　　　　　　　　　　
この頃は稲も稲木かけ(はさかけ)にかけて
自然乾燥させることは稀で
機械乾燥が多いので
素人のはさかけでも美しく見えます

それでも届きました
玄米です
私は玄米は食べる習慣がないので
近所のお米屋さんに持って行って
精米してもらいました
手数料キロ当り40円
　　　　　　　　　　　　　　　
昔大人たちが一升瓶に玄米を入れて
棒で突いていたことがあったのを記憶しています

きん柑

子供の頃の家には
みかん、夏みかん、ダイダイ、
そしてきん柑があった

おにごっこの合間
ままごとの途中
きん柑の木のそばを通ると
手が伸びて１個

皮だけを食べて
中はポイ
もう１個食べて
中はポイ

こんな風にきん柑
と馴染んできた

だから今でもきん柑のそばを通ると
つい手が伸びてしまう

けど
いかんいかん

国会図書館

三十年ぶりで
国会図書館まで本を探しに行った

　　　　　　　　　　　　　　　

読みたい本が
ネット上にも販売されておらず、
広尾の中央図書館にもみつからなかったので
かくなる上はと

　　　　　　　　　　　　　　　

以前国会図書館に来たのは、
日本でトリュフがみつかったというニュースがあったとき
確か明治の論文で既にトリュフをみつけた人がいたと記憶していたので
その論文を探しに来たのだった
論文はみつかった
そして私は論文に書かれている札幌郊外の原生林まで行って
トリュフを探してみた
そして森で道に迷って青くなった

今日は大学のレポートを書くために
共産党のおじさんが書いた本を探しに来た

　　　　　　　　　　　　　　　

だが国会図書館にもなかった
図書館の人は親切で、
都内の図書館のどこかにないかと探してくれた
あまりに時間がかかるので
「千葉でもどこでも行きます」
と言っていたら、墨田区のあづま図書館にあることがわかった

　　　　　　　　　　　　　　　

翌日、亀戸からローカルな二両電車で
小村井というところまで乗った
オムライって読むんだって
スゥはどこ行ったんや

手前の駅はひがしあずまだって
すごいね

　　　　　　　　　　　　　　　

で初めて来るような知らない雰囲気の町へ

　　　　　　　　　　　　　　　
わかりにくいところに図書館はありました
いっぱいコピーとって表に出ると
もう日が暮れていました

　　　　　　　　　　　　　　　

おなかすいたけど
早く帰ってレポート書かなきゃ