mairiの趣味日記

バレエ鑑賞記、フィギュアスケート観戦記、その他趣味の記録など

東京バレエ団 創立50周年 〈祝祭ガラ〉(8/29)~観劇メモ

2014年09月28日 | 舞台鑑賞日記
さて、ブログもそろそろ通常営業。今シーズンはフィギュア記事はあまり頑張らないつもり(JOとNHK杯平日は行く予定ですが)だし、スケジュールとお財布の都合で観劇予定もあまりないので、旅行記2本をコンスタントにアップしていければいいな、と思います。

でも、その前に夏の観劇メモをささっと。

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キャスト&演目発表時から、バレエファンの間で話題だった東京バレエ団の50周年記念ガラ。マラーホフとルグリは既にセカンドキャリアに入っており、ギエムも来年末の引退が発表されたとあって、「今、観ておかなくちゃ!」と言う客席の期待と熱気がものすごかったです。

「ペトルーシュカ」
振付:ミハイル・フォーキン
音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー
ペトルーシュカ: ウラジーミル・マラーホフ
バレリーナ: 川島麻実子
ムーア人: 森川茉央
シャルラタン: 高岸直樹
ピアノ:菊池裕介
協力:東京バレエ学校
指揮:ワレリー・オブジャニコフ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

マラーホフがスリムになっていてびっくり(笑)
直前にバレエリュス展で衣装を見たところだったので、生で観られて感激でした。踊りと言うよりは、お芝居と独特の美術が見せ場と言う感じの演目。群舞の動きが生き生きとしていて、被り物も多いのが楽しい^^
ラスト、ペトルーシュカの悲哀の表現はさすがマラーホフでした。

「スプリング・アンド・フォール」
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:アントニン・ドヴォルザーク
沖香菜子 - 梅澤紘貴
村上美香、吉川留衣、岸本夏未、矢島まい、河合眞里、三雲友里加
岡崎隼也、森川茉央、安田俊介、杉山優一、永田雄大、吉田蓮、原田祥博、岸本秀雄、入戸野伊織
指揮:ワレリー・オブジャニコフ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

正直、ちょっとバラつく場面が多かった気がします。特に男性陣、頑張れ!

「オネーギン」より第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・クランコ 音楽:P.I. チャイコフスキー
オネーギン: マニュエル・ルグリ
タチヤーナ: 吉岡美佳
指揮:ワレリー・オブジャニコフ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

吉岡さん、繊細な雰囲気がよく合っていました。ただ、やっぱり観客の殆どはマリア様とルグリ様のパドドゥを複数回(ルグリガラ、世界バレエフェス)観ている訳で、そういう意味では、ちょっと気の毒だったかも(^ ^;初日と言うこともあってか、ルグリも乗り切れていなかったようで、リフトでちょっと怖い場面があったりと、パートナーシップもイマイチでした。
ただ、やっぱり生音オネーギンはいいな~♪NBSさん、マリア様とルグリ様の全幕(抜粋でも許す!)を、2人が完全引退するまでに実現してくれないかなあ。。。

「ラ・バヤデール」より"影の王国"
振付:ナタリア・マカロワ(マリウス・プティパ版による) 
音楽:レオン・ミンクス
編曲:ジョン・ランチベリー
ニキヤ: 上野水香
ソロル: 柄本弾
第1ヴァリエーション: 岸本夏未
第2ヴァリエーション: 奈良春夏
第3ヴァリエーション: 高木綾
指揮:ワレリー・オブジャニコフ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

こちらは、さすが東バの古典、安心して観ていられました。柄本さん、動きはとてもきれいなのですが、回転系は弱いようで、危なっかしい場面も;上野さんは、個人的にはあまり好きなダンサーではないのですが、この日はとても良かったと思いました。やっぱりスタイルが抜群なので、ハマると見映えがします。ヴァリエーション陣では、やっぱり奈良さんの踊りがキレがあって好きです。

「ボレロ」
振付:モーリス・ベジャール
音楽:モーリス・ラヴェル
シルヴィ・ギエム
森川茉央、杉山優一、永田雄大、岸本秀雄 ほか
指揮:ワレリー・オブジャニコフ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

もう、最後に全て持っていかれました!ものすごいエネルギー。挨拶の為に台を降りてきた時に、群舞の男性達より小柄なことに、今更気づいてびっくりしました。それくらい、大きく見えていたんです。もう、人間とかダンサーとかを超えた、ひたすら美しい動物のようでした。
演奏は、生演奏ゆえの良さと悪さが同居してしまった感じ。やっぱり迫力はあるんだけど、個々の楽器のミス(Tbソロ、音程上がりきってなかった~;)があると、集中力が途切れてしまってよろしくない…。(ベジャールは、確か指定していた録音演奏以外は許可していなかったんですよね。)

そうそう、オープニングは、東京バレエ団50年の歴史を振り返るスライド(youtubeで見られます)でした。
東京バレエ団50年のあゆみ

私が見てきたのは最後の10年位だけなのだけど、この50年で、バレエ団だけでなく、日本の観客も、本当に成長し、成熟してきたんだろうなあと思います。これだけバリエーションに富んだ演目を理解し、享受する為には、観客の方だって感性を磨く努力が必要だった筈。舞台は、演じ手だけでは成り立たないのですから。

東京バレエ団、創立50周年おめでとうございます!これからも、日本の観客をよろしくお願いします^^



<おまけ>
ロビーに展示されていた、過去の海外公演ポスターの一部。