mairiの趣味日記

バレエ鑑賞記、フィギュアスケート観戦記、その他趣味の記録など

世界バレエフェス全幕プロ『ドン・キホーテ』(7/30)~観劇メモ

2012年08月19日 | 舞台鑑賞日記
暑気払いにぴったりの、パワフルな『ドン・キ』を観てまいりました。(本当は、コジョカル&コボーの『ラ・バヤデール』も観たかったのだけど、資金難につきそちらは断念。。。)

主要キャスト:
キトリ/ドゥルシネア姫:ナターリヤ・オシポワ
バジル:イワン・ワシーリエフ
ドン・キホーテ:高岸直樹
サンチョ・パンサ:氷室友
ガマーシュ:長瀬直義
メルセデス:高木綾
エスパーダ:後藤晴雄

若いジプシーの娘:吉岡美佳
ドリアードの女王:二階堂由依
キューピッド:佐伯知香

ヴァリエーション1:田中結子
ヴァリエーション2:乾友子

指揮:ポール・コネリー
演奏:東京フィルハーモニック交響楽団


とにかく「楽しい!」の一言^^
ワシリーエフがあまりに跳びまくるので、客席からはどよめきと苦笑(?)が起きたほど。途中、片手リフトで足を上げるなど、余裕のパフォーマンスでした。
直前に体調不良の情報が入って心配していたオシポワも、彼女にしては大人しかったのかもしれませんが、長いバランスと高速回転で魅せてくれました。終始「キップのいい姐さん」と言う感じのキトリ。ただ、たまにちょっと雑になる箇所があったりするのが残念でした。あと、ドルシネア姫はもうちょっとキラキラお姫様オーラが欲しかったかも?
まあでも、このキャストの公演日を選んでいる時点で、観客の期待は「お祭り『ドン・キ』」な訳で、そう言う意味では、完璧に期待に応えてくれたと思います。かと言って、決して東バを置いてきぼりにし過ぎることなく、演技も丁寧に行っていて(狂言自殺の小芝居とかも面白かった!)、テクニックだけのペアじゃないのだなあと感心。
(余談ですが、このペアは来年のスカラ座来日公演で『ロミジュリ』のゲストを務めるそうです。「お祭りペア」ではなく、「演技派ペア」としての2人はどんななんでしょうね?)

お馴染みの東バチームも、主役のエネルギーを受けて楽しそうに踊っているように見えました。
特にガマーシュの長瀬さん!もともとコミカルな役ですが、本当に可笑しくって笑ってしまいました。動きもきれいです。
メルセデスの高木さんも、品のある踊りで素敵でした。後藤さんは、普通によかったんですが、さすがにワシリーエフが跳び回る中では分が悪いですね;
キューピッドの佐伯さん、明るくてチャーミング。若いジプシーの吉岡さんは、なぜか全く記憶がない(汗)吉岡さん、割と好きな筈なんだけど、おかしいなあ。。。
主要キャストで「うーん」だったのは、ドリアードの二階堂さん。スタイル抜群で雰囲気も可憐なのですが、見せ場のアラベスク⇔パッセが危なっかしくて、全体的に表情も乏しいように感じました。まだ若い方みたいなので、これからなのかな。見込みのない人が務める役じゃない筈ですし。
女性ヴァリエーションの2人はよかったですね。主役ペアの間に入っても埋もれていませんでした。

東バの『ドン・キ』は何回か観ているので、演出に特に驚くことはなかったんですが、やっぱり終幕の水色衣装組は馴染めません。それ、絶対雰囲気浮いてるから~。

オケは、ちょっと元気すぎた気がしなくもないですが、舞台の雰囲気を壊すような場面はありませんでしいた。ただ、バレエ演奏に限るなら、私はシティフィルの方が好きです。

第13回世界バレエフェスティバル <プログラムB>(8/12)~観劇メモ

2012年08月12日 | 舞台鑑賞日記
個人的には、Aプロよりも演目が好みだったBプロです。こちらも、一言ずつ。

■第1部■

「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
振付:ジョージ・バランシン/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
ポリーナ・セミオノワ フリーデマン・フォーゲル

この2人にぴったりの演目。楽しめました♪

「パルジファル」  
振付:モーリス・ベジャール/音楽:リヒャルト・ワーグナー
カテリーナ・シャルキナ オスカー・シャコン

ライトで人影を作る演出つき。影の大人っぽさと、生身の2人の若々しさのコントラストが印象的でした。

「タイス」(「マ・パヴロワ」より)
振付:ローラン・プティ/音楽:ジュール・マスネ
上野水香 マシュー・ゴールディング

水香さんは、ゆったり踊る作品の方が合いますね。Aプロより拍手も多かったです。

「エフィ」
振付:マルコ・ゲッケ/音楽:ジョニー・キャッシュ
マライン・ラドメーカー

事前に「長い」演目だとは聞いていたけど、本当に長い。。。さすがに飽きちゃいました;

「ライモンダ」
振付:マリウス・プティパ/音楽:アレクサンドル・グラズノフ
タマラ・ロホ スティーヴン・マックレー

「こうもり」の夜会のような不思議な衣装(@_@)ロホの回転と、マックレーのノーブルな雰囲気が不思議と噛み合っていました。

■第2部■

「ロミオとジュリエット」より第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン/音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
アリーナ・コジョカル ヨハン・コボー

コジョカルはここでも可愛かった!コボーおじさんのロミオは、さすがにちょっと落ち着きすぎです(^ ^;

「ウィズアウト・ワーズ」
振付:ナチョ・ドゥアト/音楽:フランツ・シューベルト
オレシア・ノヴィコワ レオニード・サラファーノフ

全身肌色タイツ系。正直よくわからず。

「椿姫」より第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:フレデリック・ショパン
アニエス・ルテステュ ステファン・ビュリョン

某所でpfが叩かれていましたが、個人的には踊りと一体感があって良かったと思います。(確かに、ミスタッチ?と勘繰る場面もあったような気はしますが。)哀しみより、アンニュイな雰囲気を感じる2人でした。

「ラ・シルフィード」第2幕より
振付:ピエール・ラコット/音楽:ジャン=マドレーヌ・シュナイツホーファー
エフゲーニャ・オブラスツォーワ マチュー・ガニオ
東京バレエ団

美しいマチューと可愛らしいオブラスツォーワ。あの妖精の頭飾りは、頭の大きいアジア人じゃ無理だわ;欲を言えば、もう少し印象が強くてもよかったかなあ。

■第3部■

「マーラー交響曲第5番」より"アダージェット" 
振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:グスタフ・マーラー
エレーヌ・ブシェ ティアゴ・ボァディン

2人の独特の空気感に引き込まれました。

「シェエラザード」 
振付:ミハイル・フォーキン/音楽:ニコライ・リムスキー=コルサコフ
ポリーナ・セミオノワ イーゴリ・ゼレンスキー

2人には合っていたと思いますが、ここでいったん集中力低下。。。

「アザー・ダンス」
振付:ジェローム・ロビンズ/音楽:フレデリック・ショパン
オレリー・デュポン ジョシュア・オファルト

藤色のドレスを着たオレリーが美しい。オファルトが途中不思議な回転のほどき方をしていたんだけど、あれは振り付け?ミス?

「海賊」
振付:マリウス・プティパ/音楽:リッカルド・ドリゴ
ナターリヤ・オシポワ イワン・ワシーリエフ

待ってました!と言う感じですね。やっぱり、ガラはこう言う盛り上げ隊がいないと^^

■第4部■

「ル・パルク」
振付:アンジュラン・プレルジョカージュ/音楽:ヴォルフガング・A.モーツァルト
ディアナ・ヴィシニョーワ  ウラジーミル・マラーホフ

音楽と2人の動きが、1つの作品として成立していました。素晴らしい!

「コール・ペルドゥート」  
振付:ナチョ・ドゥアト/音楽:マリア・デル・マール・ボネット
スヴェトラーナ・ザハロワ アンドレイ・メルクーリエフ

ザハロワきれい!でも、やっぱり彼女はキラキラな古典のお姫様で観たかったな。。。

「ジュエルズ」より"ダイヤモンド"
振付:ジョージ・バランシン/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
ウリヤーナ・ロパートキナ マルセロ・ゴメス

ロパートキナの凛とした美しさに、ただただ溜息。この作品、下手をすると途中だれてしまうのですが、全然そんな瞬間がなくて、いつまでも観ていたいくらいでした。

「オネーギン」より第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・クランコ/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
マリア・アイシュヴァルト マニュエル・ルグリ

これを観たかったのよ~(*^_^*)いつもより、リフトがちょっと安定しない場面もありましたが、やはり一瞬で世界を作り上げてしまうこの2人は素晴らしいです。手紙を破る前のマリア様の表情が泣ける。。。

「ドン・キホーテ」
振付:マリウス・プティパ/音楽:レオン・ミンクス
ヤーナ・サレンコ ダニール・シムキン

シムキンで始まり、シムキンで終わったABプロ。サレンコも華やかで良かったです。

指揮:ワレリー・オブジャニコフ  
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団 
ピアノ:橋 望 (「椿姫」「アザー・ダンス」「ル・パルク」)


第4部は、ヴィシ→ザハ→ロパとロシアの名花が並び、ベテランカップルが重厚な作品を見せた後に、若手カップルが爽やかに〆ると言う素晴らしい構成。この第4部だけでも1つの公演として成り立ちますね。
個人的BEST3は、ロパートキナ&ゴメスの『ダイヤモンド』、アイシュヴァルト&ルグリの『オネーギン』と、オシポワ&ワシリーエフの『海賊』かな。って、結局ロパ様とマリア様とルグリ様が好きなだけじゃん:P

因みに、今回はABプロともダンサーは(電車ではなく)バスで帰宅だったので、出待ちサインはゲット出来ず(T_T)油性ペン持って構えてたのに~。。。

第13回世界バレエフェスティバル <プログラムA>(8/4)~観劇メモ 

2012年08月05日 | 舞台鑑賞日記
上演時間4時間超。観劇もラクじゃありません。。。
なので感想も、一言ずつ。

(よく、バレエ観るので疲れるって言うと、「なんで?観てるだけなのに?しかも好きなことなのに?」って言われるんですけど、本当に疲れるんです;表現芸術って、最初は直感で受け止めますが、そこから先をわかろうとすると、(素人でも素人なりに)脳みそも感性もフルで使わなくちゃいけないからだと思います。)

■第1部■

「スターズ・アンド・ストライプス」
振付:ジョージ・バランシン/音楽:ジョン・フィリップ・スーザ
ヤーナ・サレンコ ダニール・シムキン

お洒落で可愛くて、オープニングにぴったり!シムキンのくるくる回る回転は、本当に正確で美しいですね。ただ、彼を見ていると、技術もスター性も十分なのに、なにかちょっと惜しいというか、「もう一皮剥けてほしいな」と思うことがあります。

「モペイ」  
振付:マルコ・ゲッケ/音楽:C.P.E. バッハ
フリーデマン・フォーゲル

フォーゲル、こう言うの似合いますね~^^

「幻想~『白鳥の湖』のように」より第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
エレーヌ・ブシェ ティアゴ・ボァディン

ノイマイヤーの世界観って好きです。

「ドリーブ組曲」
振付:ジョゼ・マルティネス/音楽:レオ・ドリーブ
上野水香 マシュー・ゴールディング

うーん、この2人にこの演目はどうなんだろう?拍手も少なくてちょっと気の毒。でも、NBSはこの反応についてきちんと考えた方がいいと思います。


■第2部■

「扉は必ず...」
振付:イリ・キリアン/音楽:ダーク・ハウブリッヒ(クープランの「プレリュード」に基づく)
オレリー・デュポン マニュエル・ルグリ

見入って(と言うか魅入って?)しまいました。2人の息は本当にぴったりですね。

「海賊」
振付:マリウス・プティパ/音楽:リッカルド・ドリゴ
ポリーナ・セミオノワ イーゴリ・ゼレンスキ

久々に見たポリーナが、すごく女性らしく美しくなっていてびっくり。(出待ちで見たら、あまりの顔の小ささにまたびっくり(笑))

「セレナータ」
振付:マウロ・ビゴンゼッティ/音楽:アメリゴ・シエルヴォ
ナターリヤ・オシポワ イワン・ワシーリエフ

つまらなくはないですが、この2人だったら、もう少し濃ゆさが欲しかったなあ。。。

「瀕死の白鳥」
振付:ミハイル・フォーキン/音楽:カミーユ・サン=サーンス
ウリヤーナ・ロパートキナ

素晴らしすぎます。正に、1羽の白鳥。人間のにおいが全くしませんでした。会場も、この日一番大きな拍手でした。


■第3部■

「ロミオとジュリエット」より第1幕のパ・ド・ドゥ 
振付:ジョン・クランコ/音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
マリア・アイシュヴァルト マライン・ラドメーカー

マリア様のジュリエットは、かわいらしさの中にも、ほんのりと母性を感じさせる女の子。衣装の赤いリボンと花柄のスカートもキュートでした。全幕をぜひ観たいです。

「ジュエルズ」より"ダイヤモンド"  
振付:ジョージ・バランシン/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
アニエス・ルテステュ ジョゼ・マルティネス

まぶしいほどのキラキラオーラ。ダイヤモンドの輝きですね。

「ディスタント・クライズ」
振付:エドワード・リャン/音楽:トマゾ・アルビノーニ
スヴェトラーナ・ザハロワ アンドレイ・メルクーリエフ

集中力がぷっつり切れてしまい、全く記憶がありません。久々のザハロワだったのに。。。(涙)

「パガニーニ」
振付:マルセロ・ゴメス/音楽:ニコロ・パガニーニ
マルセロ・ゴメス

楽しい作品でした。ゴメスもですが、Vnの方も巧いですね~。

「ラ・シルフィード」第2幕より
振付:ヨハン・コボー オーギュスト・ブルノンヴィルに基づく/音楽:ヘルマン・S.レーヴェンスヨルド
タマラ・ロホ スティーヴン・マックレー

ロホの妖精が似合っていたかはともかく(笑)、マックレーの優雅で上品な踊りに一気にファンになってしまいました。特に足さばきが美しい(*^_^*)

■第4部■

「ブレルとバルバラ」 
振付:モーリス・ベジャール/音楽:ジャック・ブレル、バルバラ
エリザベット・ロス ジル・ロマン

お洒落でドラマチック。でも、ちょっと長かったかも;

「明るい小川」よりパ・ド・ドゥ  
振付:アレクセイ・ラトマンスキー/音楽:ドミートリイ・ショスタコーヴィチ
アリーナ・コジョカル ヨハン・コボー

コジョカルのキュートさに完全にやられました。似合いすぎです!

「カンタータ」 (世界初演)
振付:ナチョ・ドゥアト/音楽:ヨハン・セパスティアン・バッハ
ディアナ・ヴィシニョーワ ウラジーミル・マラーホフ

すみません、よくわかりませんでした…。まあ、初演作品ってそんなもんだよね(?)

「オネーギン」より第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・クランコ/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
ポリーナ・セミオノワ フリーデマン・フォーゲル

日焼けしたお転婆なタチアーナちゃん(笑)フォーゲルも、1幕とは言えオネーギンには爽やか過ぎだし、この2人でこの作品は、まだちょっと早い気が(^ ^;

「ドン・キホーテ」
振付:マリウス・プティパ/音楽:レオン・ミンクス
オレシア・ノヴィコワ レオニード・サラファーノフ

鉄板のドンキです。もう少し派手にやってくれてもよかったかな、とは思いますが、いつ誰で観ても文句なく楽しいパ・ド・ドゥですね。

指揮:ポール・コネリー 
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団 
 
チェロ:遠藤真理、ハープ:田中資子(「瀕死の白鳥」)
ヴァイオリン:チャールズ・ヤン(「パガニーニ」


本日の私的BEST3は、ロパートキナの『瀕死~』、デュポン&ルグリの『扉』、そしてアイシュヴァルト&ラドメイカーの『ロミジュリ』ですかね。あと、最もキュートだったで賞をコジョカルにあげたいと思います。