今日は午後からラビニアたちとON-ONラン。毎月ブカレスト郊外のいろんな場所でラビニアの仲間達はON-ONランを楽しんでいます。今日の舞台はチェルニカ修道院とその近郊の森。
ON-ONランというのは一種のゲーム・ランで、あらかじめコース・セッターが道の際に記しておいたマーク(=白い小麦粉を握りこぶしくらいの大きさで撒いてある)を頼りに走る道をたどっていきます。
十字路に少し大きな白丸が記されていればどちらかに曲がるということ。でもどちらかわからないので、みんなで手分けして進む道を探します。自分のたどっている道に白点が続いていなければ、反対側が正しい道ということになります。直進する場合もあって、3通りの道が可能性としてあるわけです。コース・セッターのみぞ知る、「today’s course(=今日のコース)」。
ときとして五叉路や六叉路に出会うこともあるので、コース・セッターの「Don’t be lazy!(=怠けないで道を探して)」の掛け声とともにみんな白点の続く道を探します。2つ続けばその道へゴー。時々、「騙し」があって、白点がいくつか続いた先にバッテン。これは引き返せ、ということです。白点の続く道を見つければ、「ON-ON」(=オー、ノン)といいながらリーダーとなって走ります。
十字路では「私、コッチニ行ッテミル。」「ジャア、僕ハコッチ。」と手分けして道を探すのですが、白点の続く道を誰かが見つけてくれるまでそこで立ち止まっている人もいます。ゆっくり着いて行って、十字路で次の道が決まるまで待っていてもいいのでゆっくり走る人も充分楽しめます。曲がり道を矢印で記してくれている十字路もあります。
今日のコースはチェルニカ修道院内をスタートして大きな池の周りを走り抜け、なんと修道院の低い壁を乗り越え(白点が壁に記されていてみんな「アレ?」のところで、乗り越える指示はコース・セッターがしてくれました、)、修道院近郊の森に迷い込むような道順。森といってもこちらの森はワラキア平原の森、木が生い茂っているけれども山の中の森ではなくほとんどアップダウンもありません。
森の中ではブッシュを掻き分け、湿地帯を抜けるときにシューズが泥だらけ。おまけに短い雨にも降られて少し濡れてしまったけれども、「ON-ON」(=オー、ノン)」と言いながら道をたどっています。森の中の道はかなり細く、幾重にも分かれていたり木が茂っていて迷子になりやすいところもあったりするので「Where are you?(=ドコニイル?)」「Checking(=道を探している)」などと声を掛け合いながら進んでいきます。道が決まれば大きくホイッスルを鳴らす係りの人もいて、迷子にならないうちにホイッスルの音のするほうにブッシュを掻き分けみんなと合流。
森を抜けると今度は村中に。「ON-ON」(=オー、ノン)」と叫びながら、またホイッスルを鳴らしながら走っていくわたしたち、しかもラビニアの仲間達は国籍ばらばら。私のようなアジア人もいるのでさも「strange(=トテモ変ワッテイル)」な連中だと思われていることでしょう。
ゴールまで後2キロほどのところに「ビール・ポイント」も用意されていて、ウォーク(短いウォーク用のコースも用意されている)で参加している人たちとも合流、ウォーカーが車でビールを運んでおいてくれたり、テラスでビールを立ち飲みしたり。そこで勢いついてまたゴールまでの白点をたどります。
さいごに修道院の壁(ちょうど低い壁をさらにくりぬいてあるところがあるのです!)を乗り越え、再び修道院の敷地内に戻ってきてゴール。壁を乗り越えるなんてこれもまたほかの人から見たらさも「strange(=トテモ変ワッテイル)」、でも走っている私たちはゲームに夢中。
みんなが無事に帰ってきたら、待っているのは冷たいビール。修道院に車を止めた駐車場でお疲れさん会&輪になって自己紹介などなど。歌いながらの一気飲みもあります。頭の上に先に飲み干したグラスをひっくり返して乗せたものの勝ち。わかりやすいです~。
(上の写真、一気飲みで出遅れているのはジンバブエからのランナー)
ラビニアはルーマニア人女性ですが、英語で仕事をしていてその仲間達は皆、ルーマニア開発のために本国から派遣されてきている駐在員達ばかり。高速道路建設・鉄道建設・ビル建築などのプロフェッショナルのVIP達なのです。
イギリス人・ドイツ人・カナダ人・デンマーク人、きょうはジンバブエから初参加の男性もいました。でもTシャツと短パンで走っている時には仕事の話は一切なし。みんな走ることと飲むことが大好き。
(上の写真、コレクターの帽子はドイツ人のアルフレッド)
冷えたビール満載のクーラーボックスにはこんなステッカーが貼ってあるのです、「Drinking club with running problem」、まさにそのままズバリ!大いに気に入りました!
アフターは近くのレストラン。風が通りぬけるアウトドアのテーブル席が実に心地よい季節となりました。
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