港区まち創り研究会(まち研)ブログ

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世界の街から25 フィンランド ヘルシンキ

2011-10-15 09:52:37 | フィンランドの街から
世界の街から25 フィンランド ヘルシンキ

ヘルシンキ市街地
ヘルシンキは、フィンランドの首都であるが、人口は59万人と少ない。もっとも、フィンランド全体で人口は500万人しかいない。
中心地区の街路のパターンは碁盤目状をやや変形したもので、基本は1808年の大火の後、ロシア支配化の時代につくられた。
大きな特徴は、市有地が全体の60%以上を占めているので、計画的に都市全体をコントロールできる。
市街地が拡大するには、かならずグリーンベルトをはさんでいくという考え方に基づき、市域の35%の緑地があり、市域全体に幅広いグリーンネットワークが形成されている。
 中心地区の車の乗り入れを徹底的に規制しており、中心地区の駐車料金を高くしている。
郊外の駅に大きな駐車場を配置して、電車へ乗り換えを図るパーク・アンド・ライドシステムを導入している。公共交通機関として、路面電車、バス、地下鉄があり便利なため、中心地区に走っている車は少ない。

パークアンドライドシステムの郊外の駅と駐車場

路面電車の道も緑化されている
 帯状のエスプラナディ公園を挟んだエスプラナディ通りが街の繁華街になっている。札幌の大通り公園に似ている。大通り公園と違うのは、高い木が多く小さな森のような感じである。また、長さも短い。

エスプラナディ公園

エスプラナディ通り
 エスプラナディ通りを東に少し歩くと、すぐ海が見え港に行ける。港の前には、市場のある広場がある。市場や魚や野菜など日用品が売っていて、庶民的である。

庶民的な市場
 市街地には高層の建物はほとんど見られない。フィンランドは森林の国だから、樹の高さを超えないように、規制しているようである。また、公共建築物や教会の他は大きな建物もほとんどないので、市街地がやさしく、親しみやすく見える。
 さすがデザインの国で、街並みは落ち着いて格調がある。建築家アルヴアー・アアルトの作品がいくつかあり、フィンランディア・ホールを見る。いかにもアアルトらしいデザインで、優雅である。アアルトがインテリアの設計をしたレストラン・サヴォイで食事をした。

フィンランディア・ホール

ホール内部

サヴォイ・レストラン
 また、スオマライネン兄弟の設計による岩をくりぬいてつくられたテンペリアウキオ教会を見る。サイドからの光の入り方が神秘的である。

テンペリアウキオ教会
 また、中心地区には新古典主義のヘルシンキ大聖堂と元老院広場があり、街の一つの目玉になっているが、やや権威主義的である。

ヘルシンキ大聖堂

元老院広場
 街全体の印象は、品の良さ、親しみやすさ、落ち着き、やさしさが感じられるまちである。
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