先日 SACDの問い合わせをいただいた。
既に 何件か お断りしている。
お断りせざるを得ないその事情をお伝えしているのだけれど・・・。
今回は そのことでない・・・
正直なことを書くと・・・
SACDには、距離感や空気感や陰影・位置関係など
音質が 「音世界」になる要素が随分抜けている。
むろん、そう気が付くのは WADIA－Blueによるところが大きいので
SACDが良くないといっているわけではない。
ただ、以前から なぜ
距離感や空気感や陰影・位置関係など
音質が 「音世界」になる要素が随分抜けている。
そういうものを 良いといって聴かれるのだろうと
考えていた。
SACDの良いところは １音１音の明瞭さであり
音的には メリハリもある。
そのあたりは
ビットストリーム形式と
マルチビット形式との違いであるといっても良い。
ビットストリーム形式は いわゆるデジタル波形。
０－１の世界といっていい。
マルチビットは ウェーブ波形である。
ビットストリームの場合 ウェーブ波形の
谷間とか（どういうのか・・・）が
しっかり 再現されない。
ウェーブ波形の場合 アナログに近い音を再現する。
（どこかに 書いているので省くが・・・）
よって、 最近のビットストリームは
昔のように １ビットでなく
１４４ビットとか？ デジタル波形をずらして
１本しかなかった ものを １４４本とかにして
位相を作っていくので 細かくなればなるほど
ウェーブ波形に近い形になっていく。
つまり、１ビット あるいは、デジタル波形では
アナログ的な音は 出にくい。
と、いうことであるのだけど・・・・
それでも、歴然と 例えば 位置関係 距離感 陰影 が、ないと
判るものを ナゼ 良いと思うのだろうと・・・
（批判とかでなく）
不思議に思っていた。
それは、WADIA‐Blueを聴いているか、いないか に寄るところが大きいとは思う。
WADIA WADIA850 3台目LTD-Blue
＊＊＊＊＊以下W氏からのインプレッションを拝借すると＊＊＊＊＊
暫く室温になじませてから、エージングをはじめるために、CDをかけてみましたが、すでに音の違いは歴然！
特に低音部の明確さは格段の違いです。
これで、これからエージングが進めば音がさらに良く成るとしたら、もうSACDはいらないのではないか、現在何台も所有しているSACDプレーヤーは何だったのかという感じです。
というわけで、昨晩はそのまま夜遅くまで様々なCDを聴いてしまったのですが、レンジの拡大と音の実在感は、素晴らしい物が有ります。
これを生かすには、ご教示頂いたケーブルの作成も、早々時間を作って始める事にします。
この結果を聴く限り、WADIA6の状態の良い物を入手出来たら、再度LTD-Blue化をお願いすれば、CDPに関しては、ほかは不要ですね。
＊＊＊＊＊インプレッションここまで＊＊＊＊＊
だが、それでも、はたして 世の中の皆様
WADIA-Blueを聴いて
SACDの不足にきがついているか
と、いうと
そうではなかろうと・・と、思う。
と、いうふうに
なにか、すっきりと解決しない疑問を抱かえたままにいたのだが・・・・
それが、先日だった。
楽器を演奏される・・と、いうことだった。
これは、全部（楽器を演奏される方や他の方）に当てはまるわけではない。
ただ、
耳の位置というか・・・
妙な言い方になると思うが・・・
楽器を演奏される方は
演奏される立ち位置で CDを聴くのではないか？
と、思ったのだ。
例えば コンサートとかで 会場で聴く人。
位置関係 距離感 陰影 と対峙する位置に居る。
ところが
コンサートする側（オーケストラ）とかは
自分の楽器の音 とか （オーケストラの場合は 人員の楽器の音とか）
そっちを 重視？ポイントを置く。
自分の演奏を
位置関係 距離感 陰影 と対峙する位置で 聴くことは不可能といって良い。
そう考えると、納得する。
演奏する側の 「耳」であれば
位置関係 距離感 陰影 などでなく
１音１音の明瞭さ
に、耳が傾くのではなかろうか？
だとすれば、
SACDは 抜群な相棒になるのではないか？
と、
なにか、 納得したのである。
「耳」自体の素性というか
例えば
男耳 女耳
記憶耳 未来耳
エージング耳 逆エージング耳
と、いろいろ 書いてきたが
ここに もうひとつ
「演奏耳」？ というのも ある気がしてきた。
