介護は楽しく！

脚本と監督を務めたのは、エリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュの２人。今まで短編など３作品を一緒に監督して来ました。４作目で日本初公開となるのが、フランス映画「最強のふたり」（１１）です。

２００３年、エリックとオリヴィエの２人はあるドキュメンタリーを見ます。それはパラグライダー事故で頸髄を損傷したフィリップ・ポゾ・ディ・ボルゴと、介護に雇われたアブデルという青年の話でした。

当時、２人はまだ自分たちで監督できると思ってはおらず、その後も何度も見直しながら、いつか自分たちの手で…と思いながら時を待っていたのでした。そしてとうとう、その時がやって来ます。

パリに住む大富豪のフィリップ（フランソワ・クリュゼ）は、事故で全身マヒに。フィリップと秘書のマガリ（オドレイ・フルーロ）は、住み込みの新しい介護人を雇うため、候補者の面接をしていました。

邸宅に集まる候補者は、お決まりのセリフを言う者ばかり。同情にウンザリしていたフィリップは、場違いな黒人青年ドリス（オマール・シー）に興味を持ちます。不採用証明書で失業手当が貰えるのです。

ドリスを雇ったフィリップ…。全く正反対の２人。住んでいるのは、高級住宅地とスラム。好きな音楽は、クラシックとソウル。着ているのは、高級スーツとスウェット。話すことは、文学的な会話と下ネタ。

住む世界が違う２人は、何かにつけ対立してしまいます。しかし、偽善を憎み本音で生きる姿勢は同じ。やがてそんなお互いを受け入れ始める、フィリップとドリス。違いを超えた友情が生まれます。

ワクワクする冒険がいっぱいの毎日。果たして、最強の２人の未来に待つものは？フィリップ役のフランソワ・クリュゼは、１９５５年９月２１日パリ出身。デビューは、ジャン・ベッケル監督「殺意の夏」（８３）。

「主婦マリーがしたこと」（８８）「美しすぎて」（８９）「プレタポルテ」（９４）、ローレンス・カスダン監督「フレンチ・キス」（９５）にも出演。「プロヴァンスの恋」（９５）「ＰＡＲＩＳ」（０８）などに出演。

ドリス役のオマール・シーは、エリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュ監督と３度目。ジャン＝ピエール・ジュネ監督「ミックマック」（０９）で、言語オタクのレミントン役。道理で。見ましょ。

ダメ男だって、ガンバルもん！

アレクサンダー・ペイン監督「サイドウェイ」（０４）で、ＮＹ批評家協会賞男優賞を受賞したポール・ジアマッティ。ロン・ハワード監督「シンデレラマン」では、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされました。

ジアマッティは、１９６７年６月８日コネチカット州ニューヘイヴン出身。父はイェール大学の学長だったそうです。それはともかく、ジアマッティと言うと、様々なジャンルの映画で活躍する演技派ですね。

主役も脇役も本当にうまい！中でも容姿から来る、一見ダメ男役は絶品！映画デビューは、キャメロン・クロウ監督、ブリジット・フォンダ、マット・ディロン主演「シングルス」（９２）でした。

シドニー・ポラック監督「サブリナ」（９５）、ミロス・フォアマン監督「マン・オン・ザ・ムーン」（９９）、トッド・ソロンズ監督「ストーリーテリング」（０１）、ピーター・ヒューイット監督「サンダーパンツ！」（０２）

シャリ・スプリンガー・バーマン監督「アメリカン・スプレンダー」（０３）、Ｍ・ナイト・シャマラン監督「レディ・イン・ザ・ウォーター」（０６）、デヴィッド・ドブキン監督「ブラザーサンタ」（０７）

もちろん、シリアスな役も悪役も感動的な役もこなすジアマッティ。彼の声としゃべり方、好きなんですよね～。で、最新公開作はトム・マッカーシー監督「ＷＩＮ ＷＩＮ ダメ男とダメ少年の最高の日々」（１１）。

監督、製作、脚本を務めるトム・マッカーシーと言えば、「扉をたたく人」（０７）ですね。本作が監督２作目。郊外に小さな事務所を構える弁護士マイク（ポール・ジアマッティ）は、不況で仕事がない…。

毎月の必要経費の支払いもキツイ…。生活費を稼ぐため、違法すれすれのサイドビジネスまで請け負う日々。そんな状況のマイクは、高校の弱小レスリング部のコーチもしていました。

なんとか収入を得ようと、身寄りのない老人レオ（バート・ヤング）の後見人になります。ところがある日突然、レオの孫だと名乗る少年カイル（アレックス・シェイファー）が現われるのですが…。

何をやってもダメな男と少年の物語。“ＷＩＮ ＷＩＮ”の意味は？他にエイミー・ライアン、ボビー・カナヴェイル、ジェフリー・タンバー、メラニー・リンスキー。ジアマッティの演技を堪能しましょう！

レーピンのすべてを見に行こう！

ロシアの画家イリヤ・レーピンは、大好きな画家の１人。カラヴァッジョの次に好き。レーピンの作品を初めて見たのは、９３年４月東京都美術館で開催された「ロシア近代絵画の至宝 トレチャコフ美術館展」。

入ってすぐのところに、川で溺れた女性の遺体のすぐ横で警察官が煙草を吸っている絵が…。衝撃的でした。まるで現場写真のようにリアルで、静かな時間が流れていました。いったい、何があったのか？

引き揚げれた女性は、どうして死んでしまったのか？その絵にすっかり魅せられてしまい、展覧会は最高でした！イリヤ・レーピン、そして彼の友人で同胞のパーヴェル・トレチャコフ。トレチャコフ美術館で有名。

どうしてもトレチャコフ美術館に行きたくて、９８年９月ロシアへ。サンクトペテルブルクとモスクワで、美術館巡りを堪能しました。もっと時間が欲しかったけど…。また、いつか行きたいです。

日本ではロシアの美術館展はいく度も開催されていて、そのたびに楽しんでいます。感動！渋谷のザ・ミュージアムで、「国立トレチャコフ美術館所蔵 イリヤ・レーピン展」が開催されるんです。

イリヤ・レーピンをもしご存じなければ、最高のチャンスです！レーピンの本名は、イリヤ・エフィモヴィチ・レーピン。１８４４年８月５日ハリコフ県チュグエフ出身。没年は、１９３０年９月２９日。

１８７０年“移動美術展覧会組合”を結成し、のちに移動派となりました。今回の展覧会では、初期から晩年に至る様々なジャンルの油彩画と素描、約８０点が来日。ポスターは、レーピンの妻の絵…

『休息‐妻ヴェーラ・レーピナの肖像』（１８８２）です。他に『作曲家モデスト・ムソルグスキーの肖像』（１８８１）、『皇女ソフィヤ』（１８７９）、『日向で‐娘ジェージタ・レービナの肖像』（１９００）

突然帰還した男性に驚く人々を描いた『思いがけなく』（１８８４～８８）、『トルコのスルタンに手紙を書くザポロジャーナのコザック』（１８８０～９０）、そして『浅瀬を渡る船曳き』（１８７２）も。

この作品は、ロシア美所蔵の代表作『ヴォルガの舟曳き』（１８７０～７３）を思い出させますね。レーピン作品のその他にも大いに期待しましょう！今回は、図録も買っちゃいましょう！わくわく。

４７年ぶりのツタンカーメン

暑い中、６月末にリニューアルオープンした東京都美術館で開催の“マウリッツハイス美術館展”と、国立西洋美術館で開催の“ベルリン国立美術館展”に行って来ました。しかし、上野は暑い…。

いつ行っても人がいっぱいで、久しぶりの上野は平日でも賑わっていました。注目の美術展を開催しているし、夏休みで子供たちに人気の国立科学博物館もあるし、パンダ人気の上野動物園も。

ちょうど上野の森美術館の前を取りかかると、次回展覧会の準備の真っ最中。ガードマンの人が何人もいて、交通整理。なにやら搬入の車も。トラックではなかったので、大きなものではなさそう。

そう、８月４日から開催される「ツタンカーメン展」ですね。だいぶ前からＴＶとかでも宣伝していたので、ご存じの方も多いかと。すでに大阪大場（３月１７日～７月１６日）は、９３万３１３０人来場。

そしていよいよ東京での開催です。１９６５年に一度、日本に来日した“黄金のマスク”ですが、４７年ぶりの本展には、ツタンカーメンの象徴とも言える“黄金のマスク”は来日しないとのこと。残念。

また本展は、２００４年スイスのバーゼルを初めとし、ボン、ニューヨーク、ロンドン、メルボルンなど各都市を巡回して来ました。なんと世界中で１千万人以上の人が見たそうです。すごいですね～。

さてその展示物ですが、７つのエリアに分かれています。１）ツタンカーメンの世界　２）古代エジプト人 スピリチュアル・ワールド　３）ツタンカーメンのミステリー　４）世紀の発見ツタンカーメン王墓

５）ツタンカーメンの真実　６）黄金のファラオたち　７）新たなるアプローチ…となっています。そして来日する１２２点の展示物の内、主なものには…アメンヘテプ３世とティイ王妃の銘入りチェスト

アンク形祭具、牛の頭部像、チュウヤの人型棺、ツタンカーメンの半身像、ライオンの飾りのついた化粧容器、ツタンカーメンの銘入りガラス製枕、ツタンカーメンの棺型カノポス容器

有翼スカラベ付き胸飾りなど、どれも素晴らしい！今までもこうしたエジプトの展覧会は何度も見ていますが、これぞ本物。入場料は通常の２倍。高いけど、それだけの価値はある！？

ソーが好きです。

１９９８年に「アベンジャーズ」という映画があったことをご存知ですか？原題も、“ＴＨＥ ＡＶＥＮＧＥＲＳ”で、元はイギリスで放映されたＴＶシリーズ（１９６１～６９）。日本放送時は「おしゃれ（秘）探偵」。

主人公のジョン・スティード役をパトリック・マクニー、エマ・ピール役をダイアナ・リグが演じました。懐かしいですね。ただし、未見。なので映画になった「アベンジャーズ」（９８）が初見でした。

映画の方は、ジェレマイア・チェチック監督作。政府の極秘諜報員スティードをレイフ・ファインズ、気象学博士エマ・ピールをユマ・サーマンが演じました。ショーン・コネリー、パトリック・マクニー

ジム・ブロードベント、フィオナ・ショウ、アイリーン・アトキンス、ジョン・ウッド共演。豪～華！なのにコケました。未見の方は、どうぞ。この映画のことがあったので、同じタイトルを聞いてドキッとしました。

でも大丈夫。こちらの「アベンジャーズ」（１２）は、大ヒット確約です。だって、マーベルコミックだもん！なにしろ、あのヒーローやこのヒーローがいっぱい出ちゃうんだもん！たまりません！！

神々の国“アスガルド”から追放された、ロキ（トム・ヒドルストン）。地上では国際平和維持組織Ｓ.Ｈ.Ｉ.Ｅ.Ｌ.Ｄ.の施設で、研究中の無尽のパワーを持つ“四次元キューブ”が制御不能に陥ってしまいます。

突然ワームホールが開き、そこへロキが現われ、キューブを奪い去ってしまうのでした。世界滅亡の危機が迫る中、長官ニック・フューリー（サミュエル・Ｌ・ジャクソン）は、アベンジャーズを結成！

そのメンバーたちは…永い眠りから覚めた“キャプテン・アメリカ”ことスティーブ・ロジャース（クリス・エヴァンス）、“アイアンマン”ことトニー・スターク（ロバート・ダウニー・Ｊｒ）

怒るとハルクに変身するブルース・バナー博士（マーク・ラファロ）、ロキの義兄で雷神ソー（クリス・ヘムズワース）、弓の名手ホークアイことクリント・バートン（ジェレミー・レナー）、そして…

Ｓ.Ｈ.Ｉ.Ｅ.Ｌ.Ｄ.のスパイ、ブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフ（スカーレット・ヨハンソン）。ハルクはエリック・バナ（０３年版）からレマーに変更。他はオリジナルなのもうれしい！とにかく、楽しみ！！

記憶は大切に。

「アンダーワールド」（０３）の主演ケイト・ベッキンセイルは、監督レン・ワイズマンと０３年６月婚約し、翌年５月結婚。以来、シリーズ作品で一緒に仕事をしています。監督作には「ダイ・ハード４.０」（０７）も。

そのレン・ワイズマン監督の最新作は、「トータル・リコール」（１２）。そう！アーノルド・シュワルツェネッガー主演「トータル・リコール」（９０）のリメイクですね。監督は、ポール・ヴァーホーヴェンでした。

ここでシュワ主演映画のリメイクと言うか、原作者フィリップ・Ｋ・ディックの短編小説『追憶売ります』の再映画化と言うかで、ニュアンスが変わります。９０年版は短編を思いっきり膨らまし、アクション満載。

原作では、火星旅行を夢みる平凡なサラリーマンが旅行代金が高額なので、手軽に行った気にさせる“リコール社”で“追憶”を植え付けようとするお話。しかしその時、過去の自分の記憶を甦らせてしまうのです。

９０年当時、シュワちゃんは大人気の俳優。「ロボコップ」（８７）のヴァーホーヴェン監督と壮大なＳＦアクション映画にしました。２２年の時を経て、ワイズマン監督の本作は目を見張る世界観を創造！

近未来。大きな戦争の後、世界は環境を破壊され、わずかな土地で裕福なブリテン連邦と貧しいコロニーの２つの地域に分かれて暮らしています。人々は退屈な日常生活に疲れ、刺激を求めていました。

コロニーの工場労働者ダグラス・クェイド（コリン・ファレル）は、毎日に嫌気が差し“人工記憶”を売買するリコール社へ。そして記憶が書き換えられようとした時、突然、ブリテン連邦の連邦警察官の襲撃が！

クェイドは自分でも知らなかった戦闘能力を発揮し、相手を倒し逃げ切るのです。混乱するクェイド…。帰宅した彼は、妻のローリー（ケイト・ベッキンセイル）に、突然襲われます。

『記憶を消され、新しい記憶を植え付けられただけ。ダグラス・クェイドなんて存在しない』と知らされます。その後、クェイドはメリーナ（ジェシカ・ビール）と出会い、数々の謎のメッセージを解いて行くのです。

果たして？９０年版を知っている人は違いを楽しみ、初めて人はディックの世界観を堪能しましょう！その他、ビル・ナイ共演。大好き！彼は、「アンダーワールド」シリーズのビクターね。うふふ。

ギリシャの乙女って？

カンヌ国際映画祭は、フランス南部コート・ダジュールの都市カンヌで開催される世界３大映画祭の１つ。ちなみに、残りの２つはベルリン国際映画祭とヴェネツィア国際映画祭。映画ファンは覚えておきましょうね。

カンヌ国際映画祭は、毎年５月に行われ、最高賞は“パルム・ドール”。その他、審査員特別グランプリ、審査員賞、監督賞、男優賞、女優賞、脚本賞、カメラ・ドール（新人監督賞）があります。

もうひとつ“ある視点”という部門があります。過去のノミネート作品には、２００８年「ホルテンさんのはじめての冒険」（ベント・ハーメル監督／ノルウェイ―）、０９年「プレシャス」（リー・ダニエルズ／アメリカ）

「あの夏の子供たち」（ミア・ハンセン＝ラヴ／フランス）、２０１０年「ブルーバレンタイン」（デレク・シアンフランス／アメリカ）、２０１１年「キリマンジャロの雪」（ロベール・ゲディギャン／フランス）

「永遠の僕たち」（ガス・ヴァン・サント アメリカ／アメリカ）、２０１２年「セブン・デイズ・イン・ハバナ」（ベニチオ・デル・トロ他６人／スペイン）…毎年たくさんの作品があり、これはごく一部。

“ある視点”部門は、『あらゆる種類のヴィジョンやスタイルをもつ映画作品』を対象にしているそうで、『独自で特異な』作品が選ばれるんですね。２００９年のギリシャからの作品も、その１本。

「籠の中の乙女」（０９）です。監督・脚本は、ヨルゴス・ランティモス。スタッフもキャストも全く知らない人たちばかりですが、ハリウッドのメジャー映画ばかり見ている映画ファンも、たまにはいかが？

ギリシャ郊外にある裕福な家庭。その家は一見、ごく普通の家庭に見えるけど、高い塀に囲まれ、家の中にはある秘密があったのです。それは、３人の子供たちをこの家の中だけで育てて来たこと。

両親は外の世界の汚らわしい影響から、子供たちを守ろうとしていたのです。何も知らない子供たちは、疑うこともなく育って来ました。しかし年頃の長男のため、父親は外の世界から女性を連れて来ます。

こうして崩れて行く家族の肖像。果たして“厳格で奇妙なルール”とは？そして、その行く末は？おおっ、怖っ。Ｍ・ナイト・シャマラン監督「ヴィレッジ」（０４）は、ハッピーエンドだったけど…？

サラとミッシェル、２人の女優

サラ・ポーリーは、さわやかで清楚な印象の女優。好きな女優のひとりです。１８歳の頃、出演したアトム・エゴヤン監督「スウィート ヒアアフター」（９７）で見た、事故の生存者１５歳のニコル役。

この役ですっかりイメージが付いてしまった感がありましたが、デヴィッド・クローネンバーグ監督「イグジステンズ」（９９）やオードリー・ウェルズ監督「写真家の女たち」（９９）で、イメージ一新。

「死ぬまでにしたい１０のこと」（０３）と「あなたになら言える秘密のこと」（０５）で、イザベル・コイシェ監督作品に主演。ここでもまた、透明感のある演技を見せてくれました。そして初めて監督したのが…

「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」（０６）です。認知症に直面した老夫婦（ジュリー・クリスティとゴードン・ピンセント）の物語。彼女らしい、静かに見つめる愛の作品でした。原作はアリス・マンロー。

１９７９年１月８日カナダ、オンタリオ州トロント出身のポーリー、今年３３歳。近作は、ヴィンチェンゾ・ナタリ監督のＳＦホラー「スプライス」（０８）、ジャコ・ヴァン・ドルマル監督「ミスター・ノーバディ」（０９）。

最新作「テイク・ディズ・ワルツ」（１１）は、監督２作目。「アウェイ・フロム・ハー」でアカデミー賞脚色賞にノミネートされたポーリーは、本作も脚本を書いています。出演してないのが残念。

フリーランス（自由契約）のライターとして働くマーゴ（ミシェル・ウィリアムズ）は、料理本を作る夫ルー（セス・ローゲン）と結婚して５年。子供がいないせいか、今も恋人同士のように暮らしています。

ある日、マーゴは仕事で訪れた島でダニエル（ルーク・カービー）という青年と出会います。つかの間、ダニエルに惹かれるマーゴ。ところが、彼が自分の家の向かいに住んでいたのです。

動揺するマーゴ。ルーとは正反対のダニエルと過ごす時間が増えていきます。自分の気持ちに揺れるマーゴが決断した道とは？ミシェル・ウィリアムズの前作は、「マリリン ７日間の恋」（１１）。

アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた、今や演技派の女優。作品によってびっくりするくらい美しさに違いがあり、美女と平凡な主婦に変身。監督と主演、２人の女性の今をぜひ！

過去から来た、Ｖ．とポー

ジム・エイブラハムズ監督「トップ・シークレット」（８４）で、いきなり主役デビューしたヴァル・キルマー。ヴァル、２０代のコメディでした。トニー・スコット監督、トム・クルーズ主演「トップ・ガン」（８６）は３作目。

トム演じるマーヴェリックのライバル、アイスマン役。ファンでした。この頃のヴァルは、超～ハンサム。ロン・ハワード監督「ウィロー」（８８）やジョン・ダール監督「もういちど殺して」（８９）は、お気に入り。

オリヴァー・ストーン監督「ドアーズ」（９１）は、ヴァルの代表作。ステキだった！その後、ティム・バートン製作、ジョエル・シューマカー監督「バットマン フォーエヴァー」（９５）で、バットマンを演じました。

マイケル・マン監督、アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロ主演「ヒート」（９５）でのヴァルは、金髪のポニーテールで銃をガンガン撃ってました。あの頃が懐かしい…。徐々に太り始めた、ヴァル…。

そのためか、劇場公開作が減り未公開が増えていきます。未公開作の合間を縫って、「キスキス、バンバン」（０５）「デジャヴ」（０６）「バッド・ルーテナント」（０９）「５デイズ」（１１）が公開。

１９５９年１２月３１日ロサンジェルス出身のヴァルも、今年５３歳になります。自身も太っていることに悩んで知ると公表。元の素敵なヴァルに戻って欲しいのは、私だけではないはず。がんばれ、ヴァル。

フランシス・フォード・コッポラが１１年ぶりに監督し、脚本、製作も担当したのが「Ｖｉｅｇｉｎｉａ／ヴァージニア」（１１）。ミステリー小説家のボルティモア（キルマー）は、サイン会で小さな町を訪れます。

そこは数日前に、胸に杭を打ち込まれた身元不明の少女が発見されたばかり。ミステリー好きの保安官（ブルース・ダーン）から、この事件を元にした小説を共著しようと、持ちかけられるのですが…。

その夜のこと。かつて作家エドガー・アラン・ポーが宿泊したというチカリング・ホテルに泊まったボルティモアの夢に、少女Ｖ．（エル・ファニング）とポー（ベン・チャップリン）が現れたのです！

ボルティモアは、現在と過去のある事件を解いていくことになるのです。果たして？予告編を見ても、ヴァルの太り方は異様。ジム・モリソンとは言わないまでも…痩せようね、ヴァル。映画も楽しみです。

アラスカは、寒いです。

デカい！リーアム・ニーソンの身長は、１９３ｃｍもあるんです。ちなみに１９０ｃｍ越えの俳優には、１９１ｃｍのサミュエル・L・ジャクソンや「ベン・ハー」（５９）「猿の惑星」（６８）のチャールトン・ヘストン。

１９２ｃｍは、「エクソシスト」（７３）「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」（１１）のマックス・フォン・シドー。リーアムと同じ１９３ｃｍは、「スーパーマン」（７８）シリーズのクリストファー・リーブ。

そしてクリント・イーストウッドも。さらに１９５ｃｍのティム・ロビンス、１９６ｃｍのマイケル・クラーク・ダンカン。話は戻りますが、ニーソンは１９５２年６月７日北アイルランド出身。本名ウィリアム・ジョン・ニーソン。

ジョン・ブアマン監督「エクスカリバー」（８１）でデビューし、サム・ライミ監督「ダークマン」（９０）で主役に。見ましたね～。「嵐の中で輝いて」（９２）のロマンチックなドイツ人紳士は、お気に入り。

その後、スティーヴン・スピルバーグ監督「シンドラーのリスト」（９３）で、アカデミー賞主演男優賞にノミネート。「ロブ・ロイ」（９５）「マイケル・コリンズ」（９６）「ＳＷ エピソード１／ファントム・メナス」（９９）

骨太な男の役がお似合い。ニーソンの出演作品は、つい見ちゃいます。ファン！ピエール・モレル監督のフランス映画「９６時間」（０８）では、ノンストップのアクションにすっかり魅せられました。

そのニーソンの最新作は、ジョー・カーナハン監督「ＴＨＥ ＧＲＥＹ 凍える太陽」（１２）です。カーナハン監督の作品と言えば、アカデミー賞監督賞にノミネートされた「ＮＡＲＣ ナーク」（０２）

「スモーキン・エース／暗殺者がいっぱい」（０７）「特攻野郎Ａチーム ＴＨＥ ＭＯＶＩＥ」（１０）がありますね。面白かったぁ～。石油掘削現場で働く男たちを乗せた飛行機が、アラスカの荒野に墜落してしまいます。

生き残った7人の男たち、オットウェイ（ニーソン）、ディアス（フランク・グリロ）、タルゲット（ダーモット・マローニー）、ヘンリック（ダラス・ロバーツ）、フラナリー（ジョー・アンダーソン）、バーク（ノンソー・アノジー）

ウェンデル（ジェームズ・バッジ・デール）は、極寒の大雪原に放り出され…。生き残るため南を目指しますが、次々とオオカミの犠牲となってしまいます。果たして？アラスカは寒すぎる！凍えながら、見ましょう。