だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

印象派画家、勢揃い!

2011-04-30 20:32:11 | 展覧会
六本木の国立新美術館で、6月から開催される“ワシントンナショナルギャラリー展”。絶対、見に行かねば。ところで、ここでワシントンナショナルギャラリーについてお勉強。

アメリカのワシントンD.C.にある美術館で、ナショナル・ギャラリー・オブ・アートと言います。1937年銀行家アンドリュー・メロンが創設資金と個人のコレクションを寄贈し、1941年に完成しました。

創設者のアンドリュー・メロン(1855~1937)は、1890年代末には実業家として成功を収め、1913年メロン工業研究所(現カーネギー・メロン大学)を設立。後に財務長官、英国大使を務めました。

他にサミュエル・H・クルス(1863~1955)は、元ペンシルベニア州の教師で日用雑貨店を開業し成功を収めました。弟のラッシュ・H・クルス(1877~1963)も協力しています。

ピーター・A・B・ワイドナー(1834~71915)は、フィラデルフィア近郊で北軍に食肉を供給して得た利益を公共交通機関に投資して財を築き、息子のジョセフ・H・ワイドナー(1872~1943)に引き継ぎます。

レッシング・J・ローゼンヴァルト((1891~1979)は、シカゴの実業家で父の後を継ぎ“シアーズ”の会長を務めました。チェスター・デール(1883~1962)は、NY株式市場で働き、債券などで財を成します。

エルサ・メロン・ブルース(1901~69)は、アンドリューの長女。ポール・メロン(1907~99)は、長男。いずれも美術品のコレクターだったり、各人の基金に係わったりしています。

こうした市民による寄贈から成り立つ“ワシントンナショナルギャラリー”。今回の展覧会には夢のような作品たちが来日します!ポスターはマネの『鉄道』(1873)、日本でも人気のゴッホの『自画像』(1889)

セザンヌの『赤いチョッキの少年』(1888~90)、ドガの『舞台裏の踊り子』(1876~83)、ルノワールの『モネ夫人とその息子』(1874)、ピサロの『カルーゼル広場、パリ』(1900)

ゴーギャンの『ブルターニュの踊る少女たち、ポン=タヴェン』(1888)、ロートレックの『アンバサドゥールの粋な人々』(1893)、モネ『ヴェトゥイユの画家の庭』(1880)…印象派ファンは、必見!
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余命2か月を生きる…

2011-04-29 15:29:52 | 映画
スペインの俳優ハビエル・バルデム(本名:ハビエル・アンヘル・エンシーナス・バルデム)は、1969年3月1日 スペインのカナリア諸島ラスパルマス出身。祖父母の代から俳優という芸能一家に生まれます。

ジェームズ・メイソン、メリナ・メルクーリ、ハーディ・クリューガー主演「太陽が目にしみる」(65)を監督したフアン・アントニオ・バルデムは、叔父さん。6歳からスタートし、ビガス・ルナ監督「ルルの時代」(90)でデビュー。

ペドロ・アルモドバル監督「ハイヒール」(91)、ビガス・ルナ監督「ハモン・ハモン」(92)「ゴールデン・ボールズ」(93)などで活躍。私がはじめて見たのは、レイナルド・アレナスの原作をジュリアン・シュナーベルが監督した「夜になるまえに」(00)。

キューバ出身の亡命作家でホモセクシャルだった彼が、死の直前に綴った自伝を元にしています。実はそのことよりも、ジョニー・デップ、ショーン・ペン、マイケル・ウィンコット共演で興味を持ちました。

この作品で、ハビエルはアカデミー賞主演男優賞にノミネート。ヴェネチア国際映画祭では男優賞受賞。ちょっとゴツイ顔にゲイの演技。いっぺんで覚えました。他にマイケル・マン監督、トム・クルーズ主演「コラテラル」(04)

ミロス・フォアマン監督「宮廷画家ゴヤは見た」(08)、マイク・ニューウェル監督「コレラの時代の愛」(07)、そしてコーエン兄弟の「ノーカントリー」(07)で、 アカデミー賞助演男優賞受賞を果たします。おめでとう。

「それでも恋するバルセロナ」(08)「食べて、祈って、恋をして」(10)と続きます。スペインからアメリカに活動範囲を広げながら、母国スペインでの映画作りも忘れません。アレハンドロ・アメナーバル監督「海を飛ぶ夢」(04)では、外国語映画賞を受賞。

BIUTIFUL ビューティフル」(10)は、製作・監督・原案・脚本をアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥが担当。本年度アカデミー賞主演男優賞と外国語映画賞にノミネート。

大都市バルセロナ。都会の片隅で暮らすウスバル(バルデム)。彼は薬物中毒で情緒不安定の妻マランブラ(マリセル・アルバレス)と別れ、2人の子供アナ(ハナ・ボウチャイブ)とマテオ(ギレルモ・エストレラ)と暮らしています。

生きるためにどんな仕事も請け負う毎日。ある日、ウスバルは末期がんを宣告されます。余命2か月。カンヌ国際映画祭主演男優賞受賞のハビエルの演技。見逃すわけにはいきません!
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起こしてくれ~!

2011-04-27 20:37:24 | 映画
もし、手術中に意識が戻ってしまったら…。こんな想像を絶する恐ろしい出来事が、自分の身に起きたら…。ああ~、怖すぎる。考えられない…。「AWAKE アウェイク」(07)は、まさにそのことを描いています。

監督・脚本は、ジョビー・ハロルド。主演は「ジャンパー」(08)の前年に主演した、ヘイデン・クリステンセン。ヘイデンは1981年4月21日カナダのバンクーバー主審なので、この時26歳。きれい。

亡き父から大会社を引き継いだ、青年クレイトン・ペレスフォード(ヘイデン)。ウォール街の若き実力者と噂され、秘書のサマンサ・ロックウッド(ジェシカ・アルバ)との真剣な交際をしていました。

しかし、身分違いのロマンスを厳格な母リリス(レナ・オリン)に打ち明けられずにいるクレイトン。そんな彼のもうひとつの悩みは、心臓疾患。できるだけ早く、移植手術を受けなければならないのです。

友人で心臓専門医のジャック・ハーパー(テレンス・ハワード)は、珍しい血液型のクレイトンに合致するドナーを探していました。ジャック医師を信頼するクレイトンは、恋の悩みも相談。

彼の言葉に勇気を得て、母リリスの反対を押し切りサムと結婚。その夜、クレイトンに適合する心臓が見つかります。こうして、クレイトンは妻のサムに見送られ、手術室へ。“必ず生きて帰る”と約束し…。

全身麻酔が施され、次第に感覚が鈍くなっていきます。ところがクレイトンの中で意識だけが目覚めたままでした。『手術を中止してくれ!』叫ぶクレイトン。しかし、その声がジャックに届くことはありません。

なんて恐ろしい…。しかもジャック医師は、医療ミス疑惑でのいくつかの訴訟を抱えていたのです。そ、そんな。確かにアメリカは訴訟大国。なにかにつけ、裁判沙汰になっているのも事実。

しかし医療事故での訴訟は医師の免許にかかわり、そのせいで日本では産婦人科医や小児科医が少ないんだと聞いています。それはともかく、本作ではクレイトンの意識下の世界をヴィジュアル化した映像に注目。

撮影監督のラッセル・カーペンターは、「タイタニック」(97)や「チャーリーズ・エンジェル」(00)「ラスベガスをぶっつぶせ」(08)「キス&キル」(10)などを担当。怖いけど絶対見ます、はい。
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世界のお金はこうして動く。

2011-04-26 19:48:24 | 映画
マイケル・ムーア監督「キャピタリズム マネーは踊る」(09)を見た時、世の中のお金の仕組みの複雑さに『よぉ~わからん』と腕組みしましたっけ。もちろん映画はわかりやすく、監督のユーモアで楽しめたんですが。

2008年9月、信用リスクの高~い住宅ローン“サブプライムローン”問題が表面化し、証券会社リーマン・ブラザーズが破綻!そもそも現金が動くわけではなく、数字だけで大儲けする人がいたり…

その代理業務で丸太りする金融関係者がいたり…。世界はお金を持っている人だけが、儲かるようになっているんですよね~。たとえば宝くじで言うと、お金のある人はたくさん買えるから当選率はUP。

しかし、お金のない人は少ない枚数しか買えないから当たるわけないし。そもそも、どうせ外れるからって買わないし。宝くじ、買ったことありません。買わなきゃ当たらないんでけど。ああ~、小っちゃい話。

インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実」(10)のポスターをご覧ください。山と積まれた数えきれないほどのお札の上に立つ男性。よく見ると、人差し指と中指をクロスしています。

ちなみにこれ、おまじないで、指をクロスすることでキリスト教の十字架を意味し、幸運を祈るという意味があります。しかしウソをつく時、その罪を帳消しにするという意味もあります。この絵は、明らかにこちら。

本作は、今年の第83回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞。監督はチャールズ・ファーガソン、ナレーションはマット・デイモン。世界中を巻き込んだ経済崩壊の真実に迫る問題作なんです。

映画は5部構成になっていて、金融業界の内通者、政治家、大学教授、ジャーナリストなどキーパーソンとなる人物へのインタビューや徹底的なリサーチ、データ収集を元にして描かれています。

近年のドキュメンタリー映画には、アメリカの医療保険問題に挑んだムーア監督の「シッコ」(07)や元副大統領アル・ゴア出演の地球温暖化をはじめとする環境問題を描いた「不都合な真実」(06)もあり。

リアルなドラマとして見れば、これほど怖い内容はない!ドキュメンタリーって、実は面白い。お勧め。
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招かれざる客?

2011-04-25 21:10:09 | 映画
1936年8月18日サンタモニカ出身のロバート・レッドフォードは、今年75歳。監督、脚本、主演の「大いなる陰謀」(07)以来ちょっとご無沙汰ですが、「雨のニューオリンズ」(65)ではじめて見たのが懐かしい…。

ジョージ・ロイ・ヒル監督、ポール・ニューマン主演「明日に向って撃て!」(69)でレッドフォードが演じたサンダンス・キッド。その役名から名づけられたのが、“サンダンス映画祭”でした。

1978年創設当時は、“ユタUS映画祭”と呼ばれたそうな。ユタ州パークシティで毎年1月中旬から11日間開催され、インディペンデント映画を対象にしています。主なグランプリには…

85年「ブラッド・シンプル」(コーエン兄弟)、93年「パブリック・アクセス」(ブライアン・シンガー)、96年「ウェルカム・ドールハウス」(トッド・ソロンズ)、03年「アメリカン・スプレンダー」(シャリ・スプリンガー・バーマン&ロバート・プルチーニ)

08年「フローズン・リバー」(コートニー・ハント)、09年「プレシャス」(リー・ダニエルズ)など。観客賞の授賞作には、89年「セックスと嘘とビデオテープ」(スティーブン・ソダーバーグ)

93年「エル・マリアッチ」(ロバート・ロドリゲス)、01年「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」(ジョン・キャメロン・ミッチェル)など。今をときめく監督ばかり。毎年多数応募作品があり最高では8000本も。

そのうち約200本が上映され、その1本が「パーフェクト・ホスト 悪夢の晩餐会」(10)。新人監督の登竜門として名高い“サンダンス映画祭”で上映され、その奇想天外なストーリー展開で大評判となった本作。

監督は、脚本も担当したニック・トムネイ。当然、初作品。製作は、「ソウ」(04~10)作品のステイシー・テストロ。ジョン・テイラー(クレイン・クロフォード)は銀行強盗の後、警察に追われロスの街をさまよっていました。

隠れ場所と求め入り込んだのは、いかにも人の良さそうな中年紳士ウォーウィック・ウィルソン(デヴィッド・ハイド・ピアース)の家。高級住宅街の豪邸に住み、気ままな独身暮らしの彼は、今夜も友人たちを招いてパーティの予定。

客人を常に温かくもてなす“完璧なホスト”ウォーウィック。果たしてジョンの場合は?今宵の晩餐会はどうなるのでしょう?気になる。
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なぜ、挑むのか?

2011-04-23 21:14:30 | 映画
ジョン・クラカワー原作『荒野へ』をショーン・ペンが監督・製作・脚本を担当し、エミール・ハーシュが主演した「イントゥ・ザ・ワイルド」(07)を見た時。なんで、そんなにも過酷な大自然へ向かうの?

なんで都会暮らしのすべてを捨ててしまうの?…と自分の尺度で主人公の行動を見てしまいました。自分には絶対ムリ!の世界でした。ドイツ映画「アイガー北壁」(08)を見た時も、同じことを感じました。

なんであんなに高い山に登るの?メチャメチャ寒いし、そんなに苦労して何があるの?…と。山(登山)や自然が好きな方には、反対になんで都会が良いの?と反論されてしまうでしょうけど。

そしてまたも、なんで?という作品が…。ただし主演のジェームズ・フランコは大好きなので、大いに楽しみにしてるんだけど。今年のアカデミー賞の司会を担当したフランコ。(お相手はアン・ハサウェイ)

127時間」(10)の監督は、「トレインスポッティング」(96)「28週後…」(07)、「スラムドッグ$ミリオネア」(08)で監督賞受賞のダニー・ボイル。1956年10月20日イギリス・マンチェスター出身。

原作は、アーロン・ラルストン著『奇跡の6日間』。ダニー・ボイルは脚本にも参加。本作は今年のアカデミー賞の作品賞、主演男優賞、脚色賞、作曲賞、歌曲賞、編集賞と6部門にノミネート。受賞は逃したけど…。

もしフランコが受賞していれば、司会者が受賞ということになっていたんですが…。しかし、今回の司会はいろいろと酷評されてます。若い2人がアカデミー賞というビッグイベントの司会はまだ無理なのかも…。

それはともかく、映画の方はぜひ。2003年4月25日金曜日の夜、いつものようにたった1人でロッククライミングに出かけたアーロン・ラルストン(フランコ)。行き先はユタ州ブルー・ジョン・キャニオン。

土曜日の朝、渓谷へ向かう途中、道に迷った2人の女性と出会います。彼は秘密の場所へ案内し、岩と岩の隙間から下の泉へとダイブ!そんなクライマーとして人生を謳歌している自由人アーロン。

しかし、アーロンは落石で断崖に腕を挟まれしまうのです。実在のアルピニストの実体験を元に描く本作。彼が下した決断とは?またまた、なんで?と言うかもしれないけど、見ますとも。
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奥さまのおかげ

2011-04-22 14:00:32 | 映画
2010年8月のこと。「ウォール街」(87)でアカデミー賞主演男優賞を受賞したマイケル・ダグラスが、末期の咽頭がんを患っていることを公表。折しも続編の「ウォール・ストリート」(10)の公開前でした。

たとえファンでなくても世界中に衝撃が走り、もうあのかすれた独特の声が聞けなくのなるのかしらとか、そもそも俳優としての演技も見れなくなるのかしらと心配したものです。

しかし2000年に結婚した奥さま、キャサリン・ゼタ=ジョーンズの献身的なサポートを得て、今年1月がんを克服したことを発表。抗がん剤治療と放射線治療って早期発見ならば、本当に有効なんですね。

1944年9月25日俳優カーク・ダグラスの息子として、ニュージャージー州で誕生。TV「サンフランシスコ捜査線」(72~77)で注目、ミロス・フォアマン監督、ジャック・ニコルソン主演「カッコーの巣の上で」(75)の製作を担当。

プロデューサーとして認識後、「コーマ」(77)「チャイナ・シンドローム」「ランニング」(79)「密殺集団」(83)「ロマンシング・ストーン/秘宝の谷」(84)と続きます。「危険な情事」(87)は衝撃的でしたね。

そのダグラスの最新公開作が、「ソリタリー・マン」(09)です。まだ、がん公表前の作品。“ソリタリー”とは、ひとりだけの…とか、ひとりぼっちの…とかの意。つまり、孤独な男のことなんですね。

監督は、「オーシャンズ13」(07)の脚本家ブライアン・コッペルマンとデヴィッド・レヴィーン。製作は「オーシャンズ11・12・13」(01、04、07)シリーズのスティーヴン・ソダーバーグ。

かつて凄腕のカーディラーだったベン・カルメン(ダグラス)は、50代後半のニューヨーカー。大学時代の恋人ナンシー(スーザン・サランドン)と結婚したけど、離婚。娘のスーザン(ジェナ・フィッシャー)と孫に会うことは許されていました。

そう!彼はわが道をゆく無類の女好き。現在の恋人ジョーダンの父親は、大手自動車メーカーの役員。なんとか業界にカムバックしたいベンは、そのチャンスを狙っていました。

しかし、ベンの欲望は抑えられず…。やっぱりね。かつてのダグラスにかぶるネタではあります。他にメアリー=ルイーズ・パーカー、ジェシー・アイゼンバーグ、ダニー・デヴィート共演。老いてもカッコイイ?
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こんな“嵐”が見たかった!

2011-04-20 21:58:33 | 映画
ウィリアム・シェイクスピア(1564~1616年)の戯曲『テンペスト』。1611年に書かれ、初演は翌1612年だったそうです。テンペストとは嵐のこと。物語の冒頭、大きな嵐が起きて船が難破します。

『テンペスト』の映画化は、サム・テイラー監督、ジョン・バリモア主演の1928年版。デレク・ジャーマン監督、ヒースコート・ウィリアムズ主演の1979年版。そして、ピーター・グリーナウェイ監督作品。

タイトルは、主人公の名前の「プロスペローの本」(91)。映画や演劇でご覧になった方には改めて紹介することもないですが、『テンペスト』はとっても面白いので未見の方には、ぜひ観劇をお勧め。

映画はDVDで見直しましょう。シェイクスピアの『タイタス・アンドロニカス』(1593~94)を映画化した「タイタス」(99)の監督、ジュリー・テイモアが再びシェイクスピアに挑みます。

テンペスト」(10)では、主人公プロスペローを男性から女性に変更。12年前、ミラノ大公プロスペラ(ヘレン・ミレン)は弟のアントーニオ(クリス・クーパー) によって地位を追われ、追放されます。

1人娘のミランダ(フェリシティ・ジョーンズ)と暮らすプロスペラは魔法を使い、妖精エアリアル(ベン・ウィショー)を手なずけていました。ある日、島の近くを通りかかった船を、嵐を起こして難破させます。

船に乗っていたのは、ナポリ王アロンゾー(デヴィッド・ストラザーン)とファーディナンド王子(リーヴ・カーニー)、弟セバスチャン(アラン・カミング)、ミラノ大公アントーニオたち。

自分とミランダを絶海の孤島に追放した、彼らへの復讐でした。そして次々とナポリ王たちに降りかかる試練。果たして彼らの行く末は?その他の共演者も素晴らしい!道化役トリンキュローは、ラッセル・ブランド。

ゴンザーローにトム・コンティ、執事ステファーノにアルフレッド・モリナ。そして島に住む怪獣キャリバンにジャイモン・フンスー。すごい!豪~華~。個人的にはベン・ウィショーとストラザーンのファン。

注目は衣装デザイン。サンディ・パウエルは「鳩の翼」(97)「恋におちたシェイクスピア」(98)「ブーリン家の姉妹」(08)「ヴィクトリア女王 世紀の愛」(09)を担当。素晴らしい!見ますとも!
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ムッソリーニとイーダ

2011-04-18 22:43:35 | 映画
イタリアの巨匠と言えば「山猫」(63)「ルードウィヒ/神々の黄昏」「家族の肖像」(74)のルキノ・ヴィスコンティ。「アポロンの地獄」(67)「テオレマ」(68)のピエル・パオロ・パゾリーニ。

「道」(54)「8 1/2」(63)のフェデリコ・フェリーニ。「鉄道員」(56)「刑事」(59)の ピエトロ・ジェルミ。「ふたりの女」(60)「昨日・今日・明日」(63)「ひまわり」(70)のヴィットリオ・デ・シーカ。

「荒野の用心棒」(64)「夕陽のガンマン」(65)のセルジオ・レオーネ。「無防備都市」(45)「戦火のかなた」(46)のロベルト・ロッセリーニ。「ロミオとジュリエット」(68)「ブラザー・サン シスター・ムーン」(72)のフランコ・ゼフィレッリ。

「グッドモーニング・バビロン!」(87)「太陽は夜も輝く」(90)のパオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ。「ニュー・シネマ・パラダイス」(89)「海の上のピアニスト」(99)「マレーナ」(00)「シチリア!シチリア!」(08)のジュゼッペ・トルナトーレ。

「暗殺の森」(70)「ラストタンゴ・イン・パリ」(72)「1900年」(76)「ラストエンペラー」(87)「シェルタリング・スカイ」(90)「リトル・ブッダ」(93)のベルナルド・ベルトルッチ。

こうして見ると、イタリア映画もかなり見ているなぁ~。しかし「夜よ、こんにちは」(03)のマルコ・ベロッキオ監督作品は未見でした。監督の最新作は「愛の勝利を ムッソリーニを愛した女」(09)。

ご存じのようにベニート・ムッソリーニ(1883~1945年)は、イタリアの首相。ヒトラーと共に歴史に名を残こす独裁者。しかしムッソリーニは、“統師(ドゥーチェ)”という愛称で今も親しまれています。

若きムッソリーニ(フィリッポ・ティーミ)は、イーダ(ジョヴァンナ・メッゾジョルノ)と恋に落ちます。イーダは彼の理想を実現させるため、身も心も財産もすべて彼に捧げるのでした。やがて息子が誕生。

しかし、ムッソリーニはすでに家庭を持っていたのです。イーダは自分が彼の妻であり、息子のベニート・アルビノこそ彼の長男であることを認めさせようとしますが…イーダは危険人物とみなされてしまうのです。

ひたすらムッソリーニを愛するイーダ、歴史の闇に葬られた愛の物語。知らなかった…。ヒトラーとエヴァ・ブラウンは知っているけど。ご存じでした?
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J・ブレイクソン、初監督作。

2011-04-17 22:11:28 | 映画
女性だけで洞窟探検に出かけ、逃げ場のない恐怖を体験する英国製ホラー「ディセント2」(09)の脚本を担当したJ・ブレイクソン。1977年3月ノースヨークシャー州ハロゲイト出身。彼の初監督作品が登場。

アリス・クリードの失踪」(09)、映画のコピーは、「メメント」(00)のクリストファー・ノーラン、「シャロウ・グレイブ」(95)のダニー・ボイル(08)に続くクライムサスペンスの傑作誕生…と。

それもそのはず、ノーラン監督は「メメント」でアカデミー賞脚本賞ノミネート。ボイル監督は「スラムドッグ$ミリオネア」(08)で監督賞受賞!しかし、ブレイクソンはなかなか監督デビューのチャンスに恵まれません。

たとえ自主製作になっても自ら監督する!と書いた脚本が、本作です。中年男ヴィック(エディ・マーサン)と若い男ダニー(マーティン・コムストン)は刑務所で知り合い、誘拐をもくろみます。

ヴィックが綿密な計画を立て、ダニーが新聞で富豪の娘アリス・クリードを見つけます。2人は白昼堂々、アリス(ジェマ・アータートン)を誘拐。用意したアパートのベッドに縛り付けます。

しかし若いダニーは、怖気づいてしまいます。アリスはというと、反対に絶対生き抜くと誓うのでした。アリスの写真を送り付け、身代金200万ポンドを要求。アリスの命乞いの動画も送信します。

冷静にそして計画通りに進行しているかに見える誘拐計画。ヴィックが外出した時、ある“事実”が判明します。それは?ジェマ・アータートンは、1986年1月12日ケント州グレーヴセント出身。

出演作には、「007/慰めの報酬」(08)「パイレーツ・ロック」(09)「プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂」「タイタンの戦い」(10)があります。そういえば、最近よく見ますよね。

エディ・マーサンは、1968年ロンドン出身。「ヴェラ・ドレイク」(04)「Vフォー・ヴェンデッタ」(05)「幻影師アイゼンハイム」(06)などに出演のベテラン。「シャーロック・ホームズ」(08)では、レストレード警部を熱演。

マーティン・コムストンは、1984年5月8日スコットランド出身。ケン・ローチ監督の「SWEET SIXTEEN」(02)でデビュー。3人の男女が繰り広げるドラマ。見なくっちゃ。
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